2018/09/24 のログ
■ホウセン > 先刻まで交わっていた妙齢の娼婦をして”娘”呼ばわりする辺り、外見どおりの年齢でない事は知れようが、果たしてその呟きが誰彼かの耳に届いたかは未知数。
妙な所で律儀ではあるが、基本的に大雑把な妖仙は、大して気にも留めていないようだ。
その証左として、袂から煙管入れを取り出して、黒漆と銀細工で草食された煙管を露に。
次いで煙草を詰め、柔らかそうな唇に咥えると、今度はマッチを取り出して点火する。
点火に合わせて息を吸い込み、肺腑を満たした紫煙を緩々と吐き出す。
一連の手馴れた煙草呑みっぷりを隠そうともしない。
「過ごし易ぅなったのは何よりじゃが、これはこれで道行く女子の薄着を堪能できなくなってしまうのぅ。」
ゆるりと煙をくゆらせながら、何となしに呟いた台詞がこれである。
視点はもう、助平親父のそれに近しい。
そんな有様であるから、何ぞ見栄えのする牝はおらぬものかと、一服がてらに、通りを見るでもなくぼーっと視線を向けている。
■ホウセン > 日が落ちてからの冷え込みは、もう秋の気配が濃厚。
身体を震わせるまでには程遠いが、手足の末端は保温したくなる頃合か。
煙管を咥えたまま両手を両の袂に突っ込んで腕組みをすると、ペタペタと雪駄の底を鳴らしながら、止まっていた歩みを再開する。
冷え始めた身体を温める為に、内側からであれば酒を、外側からであれば人肌を求めるのだろうが――
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からホウセンさんが去りました。