2018/08/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にナータさんが現れました。
ナータ > 「はぁ……どうしよ……」

夜も明けようかという貧民街の路地。
簡素な装いの少女は少し悲嘆した面持ちでとぼとぼと歩く。

村を飛び出たはいいが行く当てはない。
後先考えぬ行動の結果は、当然のことなのかもしれない。

急に降り出した雨で、安宿でさえ節約のために泊まらず
路地でひっそりと身を潜めていた少女にとって行き場を失った。

雨は止んだものの、先ほどまでの場所は地面まで濡れているだろう。
今日こそ、仕事を見つけなければ。その前に身を清めた方がよいか。

空腹は、後半切れになったパンを大事に食して誤魔化そう。

一旦負の螺旋に陥るとなかなか抜け出せないのが貧民街たる所以。

力なくその場に座り込むと、大事そうにパンの欠片を一つちぎり口に入れた。

ナータ > 路地の向こうから日が昇り始めるのを感じると
少女はのろのろと立ち上がった。

少しだけ食べたパンでパサついた口からはぁ、とため息を零しながら。

そして安住の場所を探しに、歩いて行った。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からナータさんが去りました。