2018/06/11 のログ
レア > 「なっ……!」

跳躍の滞空時間の最中、女は信じられない物を見るように吐息を漏らした。

爆ぜるような衝撃とともに加速した男は易々と投擲の下を潜り、空中にいる自らの胸元まで肉薄していた。

(嘘でしょ!?…この距離じゃ流石に…ッ!!)

驚きの言葉が続けて口から出て行くのを抑え、残された刹那の時間で次の一手へと出た。

二度目の跳躍で距離をとって闇夜に溶けるという手段は挫かれた。かといって一度掴まれてしまえばそこから抜け出すのは男の膂力からして難しいだろう。

「なら…これならどうかしらっ?」

女は滞空している身体を180度反転させ、両手で廃墟の床を力強く掴む。
急制動に回ろうとする身体を起用にコントロールし、両足で膝蹴りを行うように両の太腿を男の顔面へと近づけた。

狙うのは男を屋上から「投げ飛ばす」こと。太腿で挟むように首をホールドさせた上で回転力を利用すれば大柄な男といえども投げられるだろうという判断で。

ボリス > 「なにっ!」

 男の手は空を切る。レアの急激かつ精妙な身体操作の賜物。専門の格闘家ですら目を剥くだろう鮮やかさで、天地逆の怪盗の両足は、慣性のついた男の頭部をがっちりと挟みこんだ。そのまま、投げられ――る、はずだった。

「賞賛に値しますよ、【影魔】殿。しかし……目算は狂いましたね」

 誤算は2つあった。1つは、男が、見た目の印象より長身で、女性にしては立派な体格のレアよりも更に上背があったために体重が乗り切らなかったこと。そして2つめは……そもそも男の膂力は、魔神の加護によって人間を超えていたことだ。

 自身の加速と、女の乗せた遠心力。それを、男は凄まじい踏み込みで帳消しにする。バギィッ! 床から破砕音が響き、足元から巨大な罅が四方八方に入った。
 男はそのまま、自分の首をホールドしたレアを首と上体の力だけでぐん!と持ち上げ、再び手を伸ばした……レアの艶やかな髪を掴み、屋上の床に叩きつけようとしていた。

レア > 男の虚を突いたホールドは完璧だった。勢いを殺さないまま太腿で左右に動かさない程しっかりと首を抑え、あとは回転に身をまかせる……はずだった。

「ふふ、さようなら優男さん身体に気をつけ……え?」

男の体を引っこ抜くことが出来ない。太腿から伝わる感触が首の筋肉の硬直と肥大を感知し女の脳内へ危険信号を伝えたころにはもう遅かった。

体が浮遊感を感知したと思えば今度は後頭部、毛髪によって床へ身体を引っ張られる、そして次の瞬間訪れる想像絶する衝撃。

「あっ……あっぁ…」

頭を下に後頭部から床に叩きつけるその力は想像を絶するもので女の意識は混濁し、身体はしばらくは倒立状態のまま激しく痙攣し、やがて力無く大の字に倒れ伏した。

ボリス > 本気でやれば、頭蓋を完全に砕くこともできたが、手心を加えた結果、昏倒に収めた。首に巻きついた両脚が痙攣してから力無く離れ倒れるに至り、ふう、と息を吐く。

「中々の腕前でしたね。成る程、並の護衛では影も踏めないのは仕方ないというもの――と、聞こえてはいませんか」

賛辞も気絶していては意味がない。軽く肩を竦め。

「しかし、噂の【影魔】殿が、これほどの使い手の上――上物とは。単に警備に手渡して終わり、も味気ないものです。……ここは、私の“協力者”になって頂きましょうか」

“協力者”。ボリスが発するとき、その言葉には、字面以上の邪悪な意味が込められている。男は品定めをするように倒れ付すレアを凝視すると、顎に手を当てた。

「何者かによって、既にマーキングを施されているようですね。良い逸材を拾ったものだ。では、私も所有権を侵さぬ程度にしておきましょうか」

魔神の加護を受けた瞳は、施された淫紋を見抜いていた。それに干渉はせず。再び後頭部をがしりと掴むと、魔力を注ぎ込み始める。気絶によってゼロに極めて近くなった精神の防壁を乗り越え、自身に対する発情と、感情とは裏腹に言葉に服従する状態を植え付けようとする。

レア > 男が頭部を掴み魔力を流し始めれば、真っ先に下腹部に刻まれた淫紋は力を蓄積し、やがてパチン!という破裂音を伴い衣装の一部が弾ける。

魔族によって定着、成長させららたそれは翼に抱かれたハートの形状しており、蛍光色の輝きと共にボディスーツの臍周辺をハート型に穴を開けていた。

「んっ…んぁっ…っ…!ふぅっ、ん、んくぅ…!」

淫紋起動後しばらくすると意識を失った女の口から艶めかしい声が漏れ始める。衝撃によりヒビの入った仮面のしたの瞳は意識喪失と共に閉じられ、脱力した肢体と合わせて寝ているようにも見えるその姿。

しかしその状態でも処置は進んでいるということを示すかのようにタイトなボディスーツの中に詰め込まれた胸部の頂にはぷっくりとした突起が影を作り、下半身は時折もぞもぞと内股を擦ろうとする動作を見せる。

ボリス > 確かに意識は途絶しながらも、淫靡な影響を隠せなくなり始めた豊満な肢体。

「よほど質の高い刻印。淫魔によるものでしょうか」

興味深げに呟き、ランタンを隣に置くと、倒れたレアを後ろから抱きしめる形で引き起こした。腕を回して、無造作に熟れた乳房を揉みしだき、先端部を摘み上げ、屹立を確認する。

「素晴らしい肉をお持ちだ。これで、あれだけの動きをしていたのですから大したものです」

もう一方の手はもぞもぞと擦る股間部へ伸び、ボディスーツの上から秘部に至ると、遠慮なく指先でぐりぐりと刺激を始める。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からレアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からボリスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・裏通り」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 「おらっ…もう来んじゃねーぞ」

裏通りの家屋の玄関からゲシっとチンピラを蹴り出しつつ少年がでてくる。
悪質なチンピラにたかられているのでどうにかして欲しいという依頼を受けてきたわけなのだが。
まぁ、こうなった。
痛めつけたはいいものの、根本的な解決にはならないだろうなーと思いつつ。
だが、一応の依頼は達成ということになるか。依頼者は礼をいって送り出す。
報復がある前に引っ越したほうがいいんじゃないかということは言っておいたが…さてさて。

まぁ、今日の仕事はこれで終わりだ。
すっかり周りも薄暗くなってしまった。報酬受取は明日でいいか…。

ブレイド > 報復に関しては、自分も人のことは言えないのだが…。
まぁ、そのへんは冒険者と一般人の違いだ。
チンピラ程度なら…まぁ、囲まれなければどうってことはない。

「ふぁぁぁ…」

それにしても、今回の依頼人はケチだったなとおもう。
夜にもなったというのに茶の一杯もでなかった。
腹減った。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区・裏通り」にソラさんが現れました。
ソラ > 最近はあまり町の外の仕事を受けずに街中で配達や簡単な護衛、店番などを受ける日々。
今日は仕事を受けるのを間違い貧民地区にある商店の店番に。
滅多に見ない店員という事もあり客も来たが不審者も多く、仕事を終える事には外には色の濃い水溜まりとすっかり斬れなくなった借り物のサーベルがあったのはご愛敬。

「早く帰らないとまた面倒ごとが来るのよね…」

仕事を終えて報酬を受け取り、早足に裏路地を歩き続け。
早く戻ろうという勢いのままに進み、ふと前を歩く人影に気が付くのが遅れて盛大にぶつかってしまい。

「いたた……ごめんなさい。大丈夫?」

多少は速度は落とせたので突き飛ばしてはいないと思うが念のためとぶつかった人影に謝罪をして。

ブレイド > 「んおっ…と、こっちこそ……」

ぶつかった人影と声色。
空腹のせいで注意力が散漫になっていたか
転びはしなかったもののすこし体勢を崩す。

「っと、ソラじゃねぇか」

多少薄暗いが、彼女の顔や感触を忘れる自分ではない。
転ぶ前に手を伸ばし、彼女を抱き寄せようとする。

ソラ > 態勢を崩すが運動神経がいい相手だったのか転倒はしなかった事に安心して。
数歩下がって相手を見れば見慣れてしまったフードをかぶった少年。

「ブレイド?こんな場所で奇遇ね」

声を聴けばもはや誰かははっきりとわかりそれなりにしていた警戒を解き。
手を伸ばす少年に近づき抱き寄せられ、背中に手を回して撫でていく。

ブレイド > 「奇遇っつーか、ソラがこの辺歩いてんのって珍しいな。
依頼かなんかか?それにしたって…」

夜にこの辺を歩いてるのはわりと危険だ。
抱き寄せて女性の髪や背中を撫でる。
自分じゃなかったら因縁の一つもつけられただろうが。
思わず抱き寄せて、愛でてしまう。

「このへんはあぶねーぞ?
ったく、ソラなら大丈夫だろうけどよ」

そっと頬に触れて。

ソラ > 「少し依頼を受け間違えて…あっちの店で売り子をやってたから…」

よほどの用がない限りは日中でも近づかない辺り。
間違って受けた仕事でいるだけに小さな声で困ったように返し。
髪や背中を撫でられるとくすぐったくて身じろぎをしてしまい。

「それは知ってるけど……ぶつかったのがブレイドでよかった。
もしごろつきだったら……」


もしぶつかったのが少年でなければ因縁の一つ二つあり最後は恐らく斬っていた筈。
それを思えば少年がここにいてくれてよかったと安堵しながら愛でられて。

「ブレイドもこっちで仕事だった?」

頬に触れられながらそっと問いかけてぎゅっと強く抱きしめて。

ブレイド > 「へー、売り子か。時間があったら寄りたかったな。
オレも仕事で、まーつまんねー仕事だよ。
チンピラ退治っつーか…」

自分はこのへんでも問題なく仕事を受けたりするのだが
ソラが常にうろつくのは少し危険で心配になってしまう。
愛しげにソラを抱きしめたまま、微笑んで

「ゴロツキに負けるこたーねーだろうが……
その、心配にはなるんだからな?」

抱きしめられつつ、ソラにそっとキスして。

ソラ > 「あ…ブレイドには向かない店だったから。私も知ってたら受けなかったし…。
チンピラ退治?怪我はしてない?」

少年の受けた仕事を聞くと心配そうに問いかけ身体を色々と触ってしまう。
色々と仕事を受けている事、実力も知ってはいるがつい過保護的に心配してしまう。
抱きしめられて見れば微笑む少年に微笑み返して。

「そこは気を付けるから大丈夫よ。
ブレイドも本当に気を付けてね?」

そうしてキスを受ければお返しとキスを返して。

「折角会えたのだからご飯でも行く?」

そうふとした思い付きで誘いをかけて。

ブレイド > 「向かない店…?えーと、あれか?あの…
ん?まぁ、一人だったしな。大したこたねーよ」

水商売か何かの店の店番だろうか?
そういう店ならたしかに向かないだろうし、ソラも受けたくはない依頼だろう。
触れられても傷ついたような箇所はない。
だが、少し渋い顔。ちょっと前にチンピラ数人と派手に喧嘩したとしったら
どんな顔をするやら…。

「まぁ、オレはこの辺に住んでっからよ
慣れてるところもあるし、ヤローなんて襲っても楽しかねーだろうし」

微笑みながら、ソラの髪を撫でる。
更にお返しもしたかったが、だんだんエスカレートしそうだったので
キスは受けるまでにしておく。

「ん、そうだな。せっかくだし…なにがくいてー?」

ソラ > 「多分考えてるのであってる……。
それならよかった……そういうのは何人かで居るのが多いから」

行った先は少年が考えた通り、ただ規模の小さな娼館。
お陰で娼婦と思われて何度も声をかけられたことを思い出した嫌な顔をして。
触れれば怪我もない様子に一安心し、もしその喧嘩の事を知れば盛大なお説教となったはず。

「そう言えばそうだったのよね。
冒険者ってお金になりそうなのを結構持ってるから気を付けないと襲われるのよ?」

油断している少年に軽く注意をするが髪を撫でられて頬を緩め。
流石にこんな場所で…という考えがありキスだけにとどめて。

「ん…ブレイドのお勧めでどう?」

この辺りはあまり詳しくないので少年のお勧めでとリクエストを出して。

ブレイド > 「ん、ぐ……あー…だめだな…。
わりーとは思ってんだけどな、独占欲っつーのは…
いや、なんもしてねーとは思うけどよ」

別の女性に独占欲強そうと指摘されたのだが、まったくそのとおりで。
ソラが買われるとかあまりいい顔はできない。
まぁ、喧嘩のことは黙っておこう。結構怪我したし。

「あー、そうかもなー。
財布のほうが狙われるか…ま、そんときゃそん時だ。
簡単にゃ負けねーよ」

心配しているのはそういうことではないというのはわかっているが
安心させるようにソラを撫で。

「ん、そうだな…」

オススメ…となると、行きつけの酒場があるが…。
とりあえず、腕を差し出し。

ソラ > 「ブレイド……?独占欲は誰にでもあるから。
し、してないから!そう言うお客は斬ったけど……」

独占欲を気にしている様子が可愛くてそっと頭を撫でてしまい。
受付での仕事だったのでそういう仕事はしていないとはっきりと言い切り。
少しだけ斬ってしまったことをぽつりと。

「財布だけで済まないかもしれないから本当に気を付けて。
負ける負けないじゃなくて無理は駄目よ?」

なんとなく財布を守るために無茶をしそうと少年をたしなめ。
安心したいが心配と見てしまい。

何処に向かうかは少年任せ、差し出された手を取って。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区・裏通り」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・裏通り」からソラさんが去りました。