2018/05/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にフラニエータさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にイザベラさんが現れました。
フラニエータ > 安い酒場、その店先に置いてある粗末な長椅子。
満席の酒場に入ることが出来ずに、女は一人、そこに座る。
周辺の酒場も満席が多く、待機用の長椅子のあるこの店で待つことにした女。
飲み物だけは注文できたのだろう、グラスに入った果実の発泡酒を飲みながら星空をぼんやりと眺めている。

「――フフ…涼しくていい気持ち。…こういうのも結構イイかも…ね…」

結構ご満悦な様子だ。

イザベラ > と、酒場の外に馬車が止まる音がした。
こんな遅くに、乗合馬車も少ないだろうしかといって、
馬車を使うような高貴な身分の者がこんな酒場を訪れる、とも考えづらかったが……。

あなたには見覚えがあるであろうローブを目深にかぶった
小柄な2人組が酒場へと入れば、おおよその事情は呑み込めるだろう。
その二人組は、あなたのすぐ近くを通り過ぎる際、袖口から滑らせるような手際で、
静かに古い硬貨を卓に置き、店の奥へと消えていく。

その硬貨の裏には、小さく所在地が彫り込んであり……。

フラニエータ > 馬車の止まる音、見覚えのある二人組。女は残ったビールを一気に呷る。その仕草は妙に男らしい。
二人組が置いた硬貨に気づいた女はそれを手に取りしげしげと見つめた。

「…凝ったお誘いだこと…ココに来い、とでも言うのかしら…」

少し考え、何かを悟った女は乱雑に酒の代金を置くと、手にした硬貨を指で弾き、跳ね上げ…と掌に収め。
にやりと笑うと、静かに店を後にしていった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からフラニエータさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からイザベラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 寂れた公園」にエインセルさんが現れました。
エインセル > 良く晴れた、暖かな日。麗らかな春の日差しは、外出意欲を刺激する。
だからか、ここの所勉強と日銭稼ぎばかりだった少女も、今日はお休みを取ることに。
平民地区のパン屋で炭火焼の鶏肉を挟んだサンドイッチを、近くの酒場で果物のジュースを購入して。

「……ん、ピクニック、というにはちょっと近場過ぎる……?」

お昼ご飯の用意もしたから、このまま気分よくピクニック。
貧民地区の片隅、寂れた公園までやってくると、備え付けのベンチに腰かけて足をパタパタ。
日向ぼっこをするには丁度いい。帽子を脱げないのが少しだけ不満だが、この心地よさには些事だった。

エインセル > そろそろ味もなじんだ頃だろうか。脇に置いておいたサンドイッチの包みを手に取る。
外側を包む植物の葉を外すと、中に収められているのは食欲をそそる香ばしい鶏肉がまるっと挟まった黒パンだ。
肉汁が染み込んで柔らかくなったパンは、齧りつけばソースと肉のうまみをたっぷりと舌に伝えてくれるはず。

「……ん、ふふ、これは、良い物……!」

早速頂きます、と手を合わせ、はむっとかぶりつく。
弾力のある肉が口の中で歯を押し返し、やがてつぷりと通れば芳醇な味があふれ出る。
はぐ、はぐ、むぐむぐ。パンをかじるスピードもついつい速くなり、一口は小さいながらもそれなりな速度でパンが消えていく。
時折水分が欲しくなれば、酒場で買っておいたジュースに口を付ける。今のシーズンは春の苺の残りだろうか。牛乳で割られているのがにくい。
これだけでもだいぶ満足な気分で、魔法で隠した少女のしっぽは、ふるふるゆらりと揺れていた。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 寂れた公園」にリンさんが現れました。
リン > 恐らく少女は気づいていなかっただろう、一匹の鼠らしきものが死んだようにベンチの陰で眠っていた。
なにか楽しげに尻尾を揺らす気配に身体をこゆるぎして反応すると、ベンチの脚を伝って板の上に上り……
二足で立ってサイドイッチを食する少女をものいいたげに観察する。
鼠にしてはどことなく人間臭い立ち振舞だ。

「久しぶり」

その上、聞き覚えのある声で挨拶までした。

エインセル > はむはむ、むぐむぐ。パンを頬張る少女は、満足げな笑顔で鼻歌交じり。
ゆらりと揺れる尻尾も、時折くるくると円を描くかのように動いて、機嫌の良さを伝えている。
丁度サンドイッチが半分ほどなくなった頃合いに、何やら声が聞こえてくるのに気が付いて。
きょろきょろと周囲を見回すが、特に人影はない。だが、久しぶりという声は、確かに聞き覚えがあって――。

「……ん、もしかして――」

ちらり、と視線を下げると、ベンチの座面に二足で立つ小さな影が一つ。
それが間違いなく彼であることを理解すると、くすりと笑いながら。

「どうしたの……?魔法か、薬か、それともトラップ?」

手の平サイズとも言える大きさになっている、彼に笑顔で応じよう。
呪いについて聞いていたかもしれないが、生憎ぽっかり忘れているのかもしれない。

リン > 鼠が両手で自分の頭を外すと――そこから小さな青色の髪の少年の頭が現れる。
どうやら着ぐるみだったらしい。
ふぅ、と新鮮な空気を吸い込む。

「そういえば詳しくは教えてなかったったかな? ぼくの呪いのこと。
 ……とにかく、戻れなくなっちゃって。
 僕の身体の大きさの戻し方は、覚えてるよね?」

ちょこちょこと小さな歩幅でエインセルへと
時間を待つか誰かに命じてもらえないと、この縮小の呪いは解除されない。

「よ、よければ手伝ってくれるとうれしいんだけど、な……」

以前された所業を忘れていないのだろう、どこか怯えをうかがわせる上目遣いを向ける。
もちろん、素直に従う必要はない。

エインセル > やはり、現れたのは彼だった。ネズミの被り物は大分似合っていたのだが、こうして人の姿の方が、会話する上では安心感がある。
着ぐるみを纏った彼を眺めながら、少女は又一口サンドイッチを齧りながら。

「ん、そーだね……はむっ……ん、呪いの事、教えてもらったかもしれないけど抜けてるかも。
 ――あぁ、それは覚えてる、はず。リンに命令すればいいんだっけ?どうなってほしいか」

今日は上機嫌だ。彼が望むとおりに手伝うのもやぶさかではない。
弾には善行を摘むのもいいだろう。コホンと咳払いを一つすると。

「それじゃ、リン、大きくなって?――とりあえず、一旦子供の大きさ位まで」

やっぱり少しだけ悪戯してみたいから、一旦子供サイズに戻して、それからちゃんと大きくすることにして。
故に一旦、目の前の彼が子供サイズになるのを、のんびりと眺めて待っていた。

リン > 「ん……」

素直に協力してもらえるのが少し意外だったらしく、目を瞬かせ。
着ぐるみを脱いで、簡素なシャツとパンツだけの姿を現すと
エインセルの言葉に応じ――身体が徐々に膨らみ続ける。
そうして――並んで立てばエインセルの胸ぐらいまでの大きさまで戻るだろう。

「ふう。助かったよ。こんなこと頼める相手なんてなかなかいなくて……
 一旦――って?」

感謝しつつも、訝しげな視線を送る。戻すにしてもどうして一度に戻してくれないのか。
ベンチのそばに立つリンの表情は、不安を隠せていない。

エインセル > 「……私、悪人じゃないよ?」

悪戯はするけど、と目を丸くした彼に告げ、くすくすと微笑む。
彼が子供サイズになってくれたならば、サンドイッチを一度包み直して、横に置いて。
じぃ、と上から下まで眺めてから、満足げに笑みを深めると。

「ほーら、エインセルお姉ちゃんですよー……なんて、ちょっとかわいがってみようかと」

おいでおいで、と手招きしてから、そっと両手を広げて見せる。
ハグしにおいで、という意思表示だが、彼は何を思うだろうか。
素直に抱き着いてくるなら、今日は機嫌がいいからもふもふと可愛がることにする。
素直じゃなければ?その時は、その時だ。

リン > 「そうかもしれないけど……意地悪なことには変わりないでしょ?」

楽しそうに笑って両腕を広げる彼女に、なんとも複雑な表情を浮かべる。

「誰がお姉ちゃんだって……?」

やがてうつむいて顔を赤く染めてしまう。
その呼ばせ方には、あの夜を想起せざるをえない。
両脚をぴたりと合わせる。

「……いたずらされるってわかっていて、
 抱っこされになんていかないよ」

硬質なベンチの板を指先でかりかりとなぞる。
言葉に反して、別にエインセルのもとから離れようとはしない。
迷っているのかもしれない。

エインセル > 「弟を悪戯で揶揄うお姉ちゃん、という意味でだったら受け入れる」

単に意地悪と言われると、少しばかり傷つく。たぶんきっと。

「ぇー、お姉ちゃん、だよ?だって、リン、ちっちゃいし」

じぃー、と見つめる先の彼は、自分より年下の少年だ。
精神年齢は向こうの方が年上だから、可愛げ派無い様な気もするが。

「今日は、美味しいサンドイッチとジュースでご機嫌なエインセルお姉ちゃんですよ?
 だから素直にかわいがろうと思ったのだけど、悪戯されたいなんて、エッチな子なのかな?」

ニヨニヨとしながら彼を見つつ、どうするのかはいまだ様子見。
抱き着いてくるのか、それとも誘惑を振り切るのか。
どちらにせよ、このやり取り自体が楽しいから不満はなかった。

リン > 「元にもどればこっちのほうが大きいし」

相手の言葉を弱々しく否定する。

「そ、そんなんじゃ……ないし」

どこかムキになったような声を上げて、一思いに少女の胸の中に飛び込む。
そうしてすりすりと頬ずりするだろう。

「うぅぅ……お、おねえちゃん。
 かわいいかわいい、してぇ」

隠しきれない幸福感を滲ませた、エインセルを呼ぶ声。
すう、すうと少女のあたたかい匂いを肺に取り込んでいく。

エインセル > 「その時はお兄ちゃんって呼んであげてもいいけど?」

などと言いつつ、少女はすっかり乗り気である。
彼がムキになった様な声を上げ、抱き着いてくるのを受け止める。
小さいながらもさすがは男性、それなりの衝撃に少しだけ驚いて。
きゅ、と抱きしめ、頬ずりの感覚を味わうと、ほおを緩めながら。

「ん、良い子良い子。リンはとっても可愛い良い子よー?
 ふふ、お姉ちゃんの飲みかけだけど、ジュース飲む?」

お肉のサンドイッチは、全部食べたいから渡せない。
しかし、ジュース位ならいいかしら、と甘い匂いをかがれながら、問いかけてみた。

リン > 「ほんとうに~?」

小さいはずの女の子に抱きしめられ、全身を柔らかさに埋める倒錯と安らぎに心が蕩かされる。
ずっとこうしていたい、と思ってしまう。
小さい自分が大きい相手に甘えるのは、ごく当然のことなのだ……

「ん……飲む」

最初見せていた反抗心は抱かれるうちどこかに消え去ってしまったらしく
腕の中、首を上に向けて従順そうな眼差しを向けてねだった。

エインセル > 「それが妥当な感じになりそうだし、私もたまには甘えたくなる」

――エッチなのは、まぁあってもなくてもよい。
こうして暖かな交わりを楽しんでいると、なんだか気分も穏やかになる。
小さな相手をあやす感覚は、中々味わえない貴重な物で。

「はい、それじゃたんとお飲みなさいな――飲み終わったら、おっきくなっていいから」

条件付きの命令は聞くのかしら、と少しばかり疑問に思ったから、さっそく実行してみる。
強請る彼を撫でながら飲み終わるのを待ちながら、自分もサンドイッチの残りをサクッと片付けた。
そして、その後彼が大きくなれたか、なれなかったかはわからないが――。

「さて、それじゃ、そろそろ移動しよっか。折角あったんだから、夕飯位付き合えるよね?」

そう告げると、拒否権などないかのように、彼を近くの酒場まで引っ張っていくことにして――。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 寂れた公園」からリンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 寂れた公園」からエインセルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・酒場」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 「ふはー…」

りんごの果実酒が喉を潤す。甘さと酸味とアルコールの刺激が心地良い。
グリルしたチキンもジューシーで皮がパリパリ。付け合わせのポテトもいい塩かげん。
サラダもドレッシングをたっぷりかけて…少し酸っぱいが自分にはこれくらいでちょうどいい。
パンが硬いのはいつものことか。平民地区くらいだともっと柔らかいやつを食べることができるだろうが…
馴染みの酒場で食事する少年。
ゆえあって、数日貧民地区に帰れない日が続いたため、ここでの食事も数日ぶり。

ブレイド > 平民地区のそれなりに高い酒場に比べればグレードはもちろん落ちるものの
それでも舌に馴染むと言うか…分相応と言うか。
自分にはこういう場所のほうが似合う。ポテトを頬張りながらそう思う。
この酒場のいいところは果実酒があることだ。
別の貧民地区の酒場に行ったことがあるが、エールか度の強い酒かの二択を迫られた。
そのときはエールの方を頼んだが。
馴染みの店の馴染みの席で食事をとっていると、何となく落ち着く。
遠出の依頼の帰りはいつも寄っているような気がする。

ブレイド > 「ふー…ごちそうさん」

結構食べた気がする。
最近薄味のものが多かった反動か。久しぶりに満足の行く食事だった。
じゃらりと硬貨を置いて席を立つ。
少し散歩でもするか?閉塞状態から解放されたせいか足取りが軽い。
腹も膨れて気分もいい。月光浴と洒落込もう。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区・酒場」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/裏通り」に月永遠花夕さんが現れました。
月永遠花夕 > 今の所、呪術用の人形が大方売れてしまったので、平民地区から貧民地区へと場所を移してみたのだが、ここで気持ちよくなる系の薬が売れまくったのは想像通り。研究用の資金もだいぶ貯まった。だが想像外だったのはそっち系のお薬を売ってるチンピラに追い回された事。裏通りを走りまくってようやくまいたようだ。

「ふー、殺されるかと思った。」

辺りに響くのは押し車の車輪が道の上をなぞる音だけ。”圓屋”と書かれた提灯がうっすらと辺りを照らし出していた。

しかし困った。何処をどう逃げたのか必死だったために全く覚えていない。

月永遠花夕 > まあ、戦えない事も無いが好戦的という訳でもない上に
あんなのに貴重な力を使う気にもならず逃げ出したが、さすがにこういう経験をすると防犯用に武器でも携帯しようかという気にもなってくる。

「うーん、ただあんまりでっかいのだと目立つけど重いよなあ」

何を携帯すべきかと考えながら手押し車を押し続けて。