2018/04/07 のログ
カーレル > 煙草が短くなってくるとじくじく、と傷が痛みだす
どんなに浅くとも傷は傷、どれだけ訓練を経て慣れることはあっても痛みを消すことまでは出来なかった

「帰って治療だな…あぁ、腹も減ってきた」

痛みの次は空腹を覚える
患部をコートの上から抑えるようにしながら何食わぬ顔で歩いて住処へと戻っていくのであった―――

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からカーレルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/露店通り」にイリスさんが現れました。
イリス > 王都に到着しての翌日の夕暮れ時。
街に着いたからと宿の手配を終えしばらく滞在するのに必要なものを買出しに出る。
最初こそ平民地区での店や露店を眺めて歩いていたが少しでも安い品を探す間に気が付けば貧民地区へと足を踏み入れ。
そうして偶然たどり着いた露店が多く並ぶ通りを今は店を眺めて歩く。

「お、それあっちの店より安いな。もうちょっと値切ってくれりゃ買うんだがどうだ?」

今も一つの露店で見つけたそこそこの大きさの鏡を手に取り店主と交渉中。
シスター服と言う事もあり周囲の目を引いてはいるが全く気にもせずに根切交渉を続けて。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/露店通り」にポチさんが現れました。
ポチ > 貧民地区の露天通り。
立ち並ぶファストフードを売る店から漂う食事の香りに誘われるように路地から出てくる。

「お腹 空いたなぁ…」

ぽつりと零れた言葉。
小汚い格好をしているせいかじぃっと見つめると、追い払われてしまう。

「ごめんなさい。」

まだ街に着いたばかりな上にお金の稼ぎ方も分からない。
やっぱりごみ箱を漁るしかないかと考えながらローブを目深くかぶりなおし露天を彷徨う。

奴隷一人に甘い顔をした所で、際限がなくなる為、ある意味仕方のない事。

イリス > 「……なあ、もう少しどうにかなんねーか?」

あと少し値切ることが出来れば別なものも買える。
それだけに値切りに力を入れるが、頼んでいるつもりではいるが頼めば頼むほど睨んでいるようになり。
何故か怯えだした店主の顔をなんだ?という様子で見つめて値切る。
やがて根負けした店主の値切るという言葉にやってみるもんだと笑みを浮かべれば別の品と一緒にまとめて購入する。

「やっぱ話せば判りあえんだよな。さて……後は何が必要だっけ」

大体必要な日用品はそろい後は何が必要だったかと考える。
しかしすぐには浮かばずに露店を見ていけば思い浮かぶかと次の露店へと足を向ける。

ポチ > 食べ物もどれほど食べていないか…

ふわふわとした足取り。どうやったら食べ物にありづけるかなどと考えながら人ごみの中を歩いていたら、ガタイの良い冒険者にわざと弾き飛ばされてしまう。

「ふゎっ」

そうして、人の流れの中からはじき出された少年。
脚にも力が入らず先程ぶつかってきた冒険者よりもガタイの良いシスターの方へと少年が流れてきた。
避けるも投げるも受け取るも相手にとっては用意であろう。

イリス > 街に住むのだから食料などは必要はないとそれ系の露店は通り過ぎ。
もう少し日用品を買いそろえるかとも考えたが、旅立つ時に荷物になると思えば今以上に買うのも問題が出る。
それならばと考えて……

「替えの着替えぐらいか?」

しかしそれを買うならこの辺りよりも平民地区の店で買う方が安心できる。
なら戻るかと黍を返してきた道を戻り始めるが…。

「なんだ?……ったく、大丈夫か?」

途中で誰かにぶつかったのか歩く先から少年が流れくるのを反射的に受け止め。
大丈夫かと見下ろして問いかける。

ポチ > 弾き飛ばされるも、耐える事などできずに少年は人ごみからはじき出されて。

受け止められれば慌てたように下がる少年。
転ばなくて且相手に怪我がなければよかったとほっと一息。
頭の上からかけられる声。

「ぁ… ごめんなさい…。
その…大丈夫です。 ごめんなさい」

静かな声で囁く少年。

声からにじむのは不安さと、そして次いでクゥと小さくなるお腹。
音を聞かれたかもしれないと気づけばフードの下は顔を真っ赤にしながらお腹をぎゅっと掴んだ。

イリス > 少年を受け止めると弾き飛ばした相手を探そうとするが既に人ごみに紛れて判らず仕舞い。
仕方がないと探すのを諦めて視線を戻すと下がっているのが見える。

「別に気にしなくていいぜ。わざとじゃないだろうしな。
ケガがないからよかったな、坊主」

聞こえにくい声ではあるが怪我はない様子に安心して少年の頭を撫でようと手を伸ばし。
一撫でして別れようと思っていたが微かに聞こえた音に足を止め。

「腹減ってんのか?……しかたねーな」

このまま別れてもいいのがだそれはどうにもできず周囲を見回し。
目についた一軒の食べ物を扱う露店を見つければ少年に「いくぞ」と声をかけそちらに向かおうとする。

ポチ > 少年を突き飛ばした男はからからと笑いながら人ごみの奥へと。

「はい。 大丈夫…です。」

こくこくと頷き、頭を撫でられればその小さな体をびくりと振るわせてしまう。
だが撫でられればほっとして…。
安心からかお腹がなってしまった…

人のやさしさに触れてこなかったせいか一瞬相手の言葉にきょとんとしてしまう…。

「??」

そこで自分を置いて向かう相手。
行くぞと言われたことにようやく気付いてパタパタと相手の後をついて歩きはじめる。

「あの…ごめんなさい… ありがとう。 良いの…?」

どこかたどたどしく申し訳なさと感謝と疑問いろいろなものが混ざり合って混乱してしまう。

イリス > 抵抗されなかったことを良い事に何度か頭を撫でる。
震えているのは感じるが眼つきでビビってるのだろうとよくある事で気にしない。

「何してんだ、置いてくぞ」

ついてこない少年を振り返りもう一度「行くぞ」と告げて。
今度は後をついてくるのを確認すれば人ごみを割るように露店に向けて突き進む。

「悪い事してねーのに謝んじゃねー。腹減らした餓鬼をほっとくのも後味が悪いんだよ。
優しいシスターに飯を奢られとけ」

良いからついて来いと笑みを見せて露店の前に着けば少年の肩を叩いて前に行かせ。

「ほら、好きなの食っていいぞ。どれがいいんだ?」

ポチ > わしわしと撫でられると、ローブが乱れて。
途惑っていた時に、置いていくぞ 行くぞと言われれば懸命に相手の後をついていき始める。

「はい。」

人ごみが相手を先頭に割れていく。
相手の背中を懸命に追いかけていく。

相手の笑みを見ればコクリとうなずき…
肩を他tかれ前へと進められれば、香ばしい匂いの肉を焼き草に刺した串と、相手の顔の間で視線を往復させ。

「これ食べたい…。です。」
匂いに少年の腹はクゥと再び腹が鳴って…
フードを後ろに落とせば現れるのは赤髪と蒼目の少年。鼻も顔も形はいいのだが今は若干煤などで汚れていた。

店主は店主でシスターと孤児の様な子供に不思議そうな顔をしながらも、シスターが孤児を拾ったのか等と無遠慮に視線を向けていた。

イリス > 人ごみを割って歩き、途中で何度か足を止めては少年が付いてきているのを確認する。

露店に着けばそこは肉串を売る店だったようで香ばしい匂いを立て肉が焼かれてるのが見える。
こちらと露店を見る少年の肩をもう一度叩いて促し。

「これだな?わりーな、これを……4本貰えるか?」

腹を鳴らす少年の言葉に店主に向けて少し考えて多めに頼み。
顔立ちはいいが汚れている姿にこのあたりの住人なのかと、まだこの街には詳しくはないがそう考え。

不思議そうな顔をして、無遠慮なし栓を向ける店主に早くしろというようににらみつける。

ポチ > 人ごみを隋隋と進む相手の背中にすごく強い大人の様に見えて、背中を見つめ。
時折振り返る相手に少年はどこかぎこちない笑みを向ける。
店主はにらみつけられれば慌てたように袋に詰め少年に押し付けてくる。

少年は受け取った袋、一本取り出すとあと残り3本を相手に差し出す。
「ありがとう、ございます。」
少年にとっては一本もらえるだけでも嬉しく。
ようやく、満面の笑みを相手に向けた。

イリス > 大体は初対面の子供には泣かれることが多いのだがそうではない少年の世話を焼き。
ぎこちない笑みを見せる姿に人に慣れていないのだと考える。
睨みつければ慌てて袋を少年に押し付ける店主に代金を支払い。

「気まぐれだから気にしなくていいぞ。後な、それは全部坊主に買った分だ。気にせずに全部食っていい」

一本だけ取り出し残りを差し出す少年に首を振って押し返し。
少年に買ったものだから全部食えと、満面の笑みを見せる少年に笑い返して告げる。
そしてどうにもなれない親切にむず痒そうに頬を掻いて視線をそらせて。

ポチ > 武器を持ったり、無理やり自分を組み伏せる者に比べれば、相手は比べること自体が失礼なようで。

「うん。
え?いいの?」

押し返されれば困ったように戸惑うような表情をうかべる少年。
相手の目の前でおろおろしてしまう。

「お姉さん…、ありがとうございます。」
頬を掻いて視線をそらしてしまった相手。
受け取ってもらえ無さそうで…。
それよりも。かなりの期間まともに食べていなかった食事。

ハグと、小さな口を大きく開けて一口。
口の中に広がる肉汁に、塩の味。 そしてアツアツの肉の味。
舌に感じる熱さ。
思いだせる限り初めて食べるまともな物。
嬉しくてぽろぽろと涙が溢れてくる。

「美味しい…です。本当に全部食べていいの…?」
感謝の言葉と美味しいが零れ一本食べ終わったところで、やはりそう問いかけてしまう。

イリス > 「いいっていいって。腹減ってんのに我慢すんなよ」

少年の為に買ったのだから遠慮せず食えと笑って告げて。
おろおろとする様子にそんなに困る事かと見てしまう。

「言っとくけどな。私の気まぐれと坊主の運が良かっただけだ。
だから礼を言うなら神様に言ってくれ」

こうして純粋な気持ちで礼を言われることに離れていないのか恥ずかしくて仕方なく。
それよりも食えと進めて食べる少年を見つめる。
熱そうだが美味しそうに食べる姿によかったというように笑みを浮かべ。
少年が食べている最中に涙を流せばどうしたというように慌ててしまうのだが。

「美味いならよかった。それは全部坊主のだからな。慌てずに食えよ」

一本食べ終えて問う少年にいいぞと笑って頷けば、持っていた水袋も差しだして「やるよ」と押し付ける。