2018/04/03 のログ
イグナス > さて、このひったくり(魔法使い)どうしたものか。ぐりぐりと踏んでたところで仕方もあるまい。
ぐいと首根っこをひっつかんで持ち上げて、さあ、とりあえず衛兵にでも突き出そうか――

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にリタさんが現れました。
リタ > ここは貧民区に存在するとあるバー、名前はマスカレード。カウンター席は6、テーブル席は1という、大層こぢんまりとした店だ。
料理の味はそこそこ、酒の質もそこそこ、お勧めはチリコンカン、ザワークラウトと一般大衆向け。

「――ありがとうございました。」

店に居た最後の客が出て行けば、テーブル席に残った皿を片付け布巾でお掃除。
今日の客は普通に飲んで普通に食べてくれた。
いつもならくだを巻いたり騒いだりする客が今日は一人も居なかったのだ。
そんな一日を振り返り、嬉しくもあり寂しくもあり…
閉店までにはまだ時間があるが、今日は平穏のまま終わるのだろうか。
皿を洗いながら店員はそんな事を考えていた。

リタ > 皿を洗い終えた店員は濡れた手を拭きながら、ちらりと表を見る。
人通りも全くなく、辺りは静か。もうそろそろ閉めても良いだろう。
扉の方へ歩き始めると、それを開き、表の引き手に閉店を告げるプレートをぶら下げる。

「んッ…――ふぅ。今晩もお疲れ様でした。」

大きな背伸びと共にお月様へご挨拶。
扉をくぐり、カウンターへと戻る店員。
これからはタマネギを刻みながら涙を堪える時間となる。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からリタさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にネコアシさんが現れました。
ネコアシ > 貧民地区は庭みたいなものである。
但し、庭だと感じれるのは表層だけで奥底の深い場所まで行くと、其処は未知なる深淵で決して踏み入る事は無い。

今夜は何時ものように浅い界隈、平民地区に近い場所で薄汚れたボロボロのローブで確りと身体を隠し、フードを深く被る事でなるべく獲物に顔を覚えられないように見られないようにし、獲物を物色して歩く。

「……たまには温かい寝床で寝たい………。」

ぼやきと呟きと溜息、三種混合の憂鬱なそれをハァ~と深く大きく吐き出しながら、貧民地区では然程珍しくない下層の住民が見せるどんよりと澱み活力の光のない瞳を行き交う人々に向け、自分より弱いもの、若しくは金持ちで無防備であるもの、それか迷い込んでしまった哀れな別地区に住むもの、何て稼ぎになりそうな人間が居ないかキョロキョロと……。

善意で稼ぐか悪意で稼ぐか、ともかく、獲物になりそうな人間が居なければ、それすら選択肢にあがらない。

なるべく足音を消し、雑踏の気配に気配を紛れ込ませ、気配薄く、誰からも顔を覚えられないようにと慎重に貧民地区なりに賑やかな腐敗と堕落の香りのする通りを歩き続ける。

ネコアシ > 良くも悪くも見慣れた景色、嗅ぎなれた空気、暫くはウロウロと貧民地区を歩き回り、少しでもピンと来るモノがあれば毒牙にかけようと物色する眼差しに次第に警戒と言うモノが欠けていく。

露骨に獲物を物色する眼差しを歓迎するものは少ないだろう。
結果だいぶ周囲から睨まれてしまい、空気が少し悪い方向に傾き始めるのを肌で感じると流石にまずいと、顔を隠すために深くフードを被り直して、貧民地区に何処にでもいる人間に紛れ込もうとする。

――…嫌な気配を感じる感覚、お金になる匂いをかぎ分ける力、冒険者を目指して慣れなかった自分の唯一無二の武器であり、是が無ければ今此処に生きてはいないだろう大事な感覚、それを最大限に発揮し、なるべく危険な場所に近づかないようにしながらも、暫く食事もしていなければ柔らかな寝床で寝てもいない、そんな飢えが獲物を探しを促して……自分も無論唯では帰れぬと歩き続けるのだ。

ネコアシ > だいぶ歩いてみたが今夜は新たな発見等は無さそうだ。
貧民地区の闇と混沌の中に小さな人影は消えていく……。
その場に大きな溜息と落胆、そしてお腹が鳴る悲しい音を残して……。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からネコアシさんが去りました。