2018/03/17 のログ
ご案内:「王都マグメール  貧民地区 酒場」にフラニエータさんが現れました。
フラニエータ > 昨晩と同じ酒場の同じ席。女は昨日と同じく暗い顔。女はグラスを揺らしながら波打つワインをじっと見ていた。
別に仕事が上手くいっていない訳でもない。
いつもの様にここで飲めると言うことは、少なくとも金があり、少なくとも生きている。
とどのつまりが日常。

「なにか新しい事、始めようかしら…」

日常に飽きてきた自分と、それを甘受している自分。その二人が女の頭の中で言い争っているのだ。
女は退屈そうに、それでいてその退屈を楽しむかのように、ワインを見つめている。

フラニエータ > 何か店を開くのが良いか、旅なんかもいいな。と色々な妄想を膨らませる女。その内グラスのワインが空になった。
空のグラスを見つめてその目で酒場の主人の顔を見る。
主人は察したのか、ワインのボトル持ち、女のグラスへと注ごうとする。が、女は一考の後、手のひらでグラスを塞ぐ。

「今日は止めとくわ…また明日、ね?」

グラスの脇に代金を置き、背伸びを一回。女はどうやら明日も、日常を選んだようだ。

ご案内:「王都マグメール  貧民地区 酒場」からフラニエータさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」にセイン=ディバンさんが現れました。
セイン=ディバン > 「……チッ」

王都、貧民地区の路地裏で、一人の男が不機嫌そうにしている。
壁によりかかりながら、辺りに視線を向けては舌打ちを繰り返すその様子は、決して穏やかではない。
男の知人たる娼婦が声をかけても、舌打ちと共に手の平を振り、あっちへいけ、のジェスチャーだ。

「……ったく」

男の苛立ちの理由。行方不明の知人の情報は無く、儲け話も転がり込んでこない。
そんなこんなでフラストレーションたまりまくり、という感じである。

「……ツいてねぇったらねぇぜ」

ぼやき天を仰ぐ男。自分以外の人間が幸せモードだったりすれば、なおさらイライラは増していくのみだ。

セイン=ディバン > 男は不機嫌そうなまま、路地裏を後にした。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」からセイン=ディバンさんが去りました。
ご案内:「貧民地区酒場「巨人の髭剃り亭」」にシラトリさんが現れました。
シラトリ > 薄暗い明かりの元、怒鳴り合うような雰囲気の無い静かな酒場が一つ、町はずれにぽつんと存在する。
この地区柄、酔っ払いが溢れかえり、ケンカの声が滝のようにあふれ出す酒場、とは一線を画すこの酒場。
怪しげな依頼や商談が行われることその筋には有名な酒場に現れるのは、銀の髪を持つメイド。

場違いも甚だしいその姿ではあるが、マスターはその白百合を一瞥して視線を戻す。

特に気にする素振りも無くカウンターに座れば、注文をする前にモルトウィスキーが置かれて、何も言わずにそれに口をつけ。

「………前のウェイトレスの子は辞めてしまったの? 好みでしたのに。」

開口一番、そんなメイド。