2018/02/23 のログ
カーレル > 「メシ買って帰るか…」

内容はどうあれ、仕事は終わった
慣れたものでどんな仕事を熟した後でもしっかりと食事はできる
何を食おうかな、と露天や屋台を眺めながら帰路につく

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からカーレルさんが去りました。
ご案内:「貧民地区 /賭場」にノアさんが現れました。
ノア > 王都マグメール、貧民地区。廃墟のようなボロ家屋の並ぶ路地裏に紛れる、とある小屋。外観こそ周りと大差ないものの、中に踏み入り地下へと続く階段を下りれば..

其処は、欲望渦巻く裏カジノ。有り余る財を手に軽い気持ちで遊びに来る富裕層から、一攫千金を夢見る平民、人生一発逆転を狙い目を血走らせる貧民まで、様々な人種が訪れていた。

給仕やディーラーを務めるバニーガール達の中に、一人、薄紫色の髪を靡かせながら飲み物を運ぶ女の姿。 顔に柔らかな笑みを貼り付けたままフロアを巡回、狙いは富裕層か、はたまたこの賭場か。客同士の何気ない会話やチップの動き、警備の様子なんかに意識を向けて。

ノア > 幾ら負けても痛くないのだろう富裕層のにやついた顔、いいカモに育てられているとも知らず初勝利に歓喜する平民の声、人生終了のお知らせに絶望し引き摺り出される貧民の姿。そして、仮面のように笑みを崩さない従業員達。

「 ............... 」

女もまた表情を崩さぬまま、ご機嫌な客達にサービスのシャンパンを。同情などしない。賭け事とは、そういうものだから。まして此処は裏カジノ。勝つのはここの大元とズブズブの客だったり、絶賛育成中のカモだったり、残りはおおかた雇われたサクラか何かだろう。

( さて、と.. )

何処ぞの貴族が希少なコレクションを入手しただとか、不法な商売でここ最近随分と儲けているらしい商人の話だとか。警備の人数、動き、交代するまでの時間。それらをチェックし終えた女。そろそろ頃合いだと、引き上げのタイミングを見計らっていた。

ノア > こういう時に限って

『 おい、どーなってんだよ!! イカサマじゃねぇか!! 』
などと、負け続き絶対絶命の客に捕まったり。

『 小遣いやるからちょっと付き合えよ。』
などと、一時的な勝利で随分と態度のデカくなった客に止められてしまったり。

『 こんな所よりずっと良い働き口があるんだがね、どうだお嬢さん。』
などと、何処ぞの金持ちに尻を撫でられたり。

「 イカサマだなんて、そんな事..... 」
( あるに決まってるじゃない。)
「 あたしだけ抜け駆けだなんて.. どうせなら、全員可愛がって下さいな。」
( 勝ち続けられるなら、ね。)
「 まぁ、素敵... そのお話は今度、ゆっくり..♡ 」
( 身分とか住所とか財産とか etc.. )

それらを適当にかわしつつも、完全に引き上げのタイミングを逃し.. 未だ、不本意なお仕事続行中。

ご案内:「貧民地区 /賭場」にイーヴィアさんが現れました。
イーヴィア > (――余り、こう言った場所に顔を出す口では無い。
だのに今、こうして端の方で賭け事に没頭する輩達を眺めながら
特に自分が賭けるでもなく暇そうにしているのは――仕事の付き合い、と言う物だ
こんな賭け事に没頭している客の中に、調度品の修理を頼みたいという好事家が居る。
己は、「今手が離せない」と言う相手の代わりに其れを受け取りに来た訳だが)

―――……何時になったら手が離せるんだっての…。

(――未だ、件の好事家は賭け事に没頭中、しかも熱中度が増しているから性質が悪い
そろそろ帰って仕舞おうか、と真面目に考えながら、ふと、近くを通りがかった女へと、シャンパンの代わりを頼んで

――或いは、其のときに、僅か怪訝な表情を、浮かべるやも知れない
何でこんな所に居るんだ、と言った感じの)。

ノア > ( 何真面目に働いてんの あたし.. )

今もなお銀のトレイにシャンパングラスを乗せて、愛想を振り撒きながらフロアを巡回中。引き上げのタイミングを逃したせいで、数時間前より随分とトレイ運びも上達。すっかりバニーガールが板に付いてしまった頃には、呼び止められる声にも瞬時に笑顔を向け

「 はい、どうぞ♡

  ...............ぁ、 」

慣れた手付きで空いたグラスを受け取り キラキラと気泡の立つシャンパンを手渡す、が.. 目が合ったのは、いつかの相手。思い出すのは女が王都に戻る前夜の、あんな事こんな事。

「 えっ、と..... 」

一瞬 "ごゆっくりお楽しみ下さいませ♡" なんて言って立ち去ろうかとも考えたが、薄暗い店内とはいえ明らかに視線はぶつかり

「 こんな所でまた会うなんて、ね。」

女は ゆるり首を傾げ、くす と困ったように笑った。

イーヴィア > (先刻から店内を廻っていた気配はあったが、薄暗い中で正面から見なければ判らなかった。
差し出されたシャンパンを受け取りながら、困った様な表情で笑う相手を見上げては)

――……こんなトコで働くってガラにも見えなかったがなぁ。
……なんだ、借金でも背負ってんのかい?

(からり、そんな風に戯言めいて小さく笑えば、声を返すことだろう。
実際、こんな所で再会するとは、確かに思わなかった。
グラスの中の液体を、くい、と一口咽喉へと流し込んで。)

っても、残念ながら、俺はもうそろそろ店を御暇って気分なんだがなぁ…。
御前さんの仕事上がりが近いってなら、ちょいと待てそうな物なんだが。

(――これ以上待っていても、恐らく仕事の品は受け取れそうになさそうな。
向こう側で、勝ったり負けたりを繰り返して順調にのめり込んでいる好事家を見れば
思わず、やれやれ、と肩を竦めて)。

ノア > 互いに何も語らぬまま別れ、まさかこんな所で再会する事になるなんて思ってもいなかった二人。何をしている人なのか、あの宿の一室以外の姿など何も知らない貴方だけれど..

「 .....だったら、連れ出して。」

こんな言い方では、カジノで破綻し借金のカタに働かされているように聞こえてしまうかもしれない。其れでも、この機を逃したくなくて.. 再会早々、とんでもない頼み事。

「 駄目.. ? 」

周囲には聞き取れない声量で、貴方だけに向けた囁き。素性も知らぬ行きずりの女の頼みなど、断られても仕方ないと期待は薄く。

イーヴィア > (――僅かに、片眉が上がる。
勿論借金何て、適当に嘯いた戯言で、決して本気では無い。
そんな物がなくても、ただ働いている女達だって多い筈だ。
けれど、まるで本当に借金を背負っているみたいな言い方で、連れ出せと女が望むなら。
少しばかり考える様に、女の眼を見て、其れから、僅かに腕組みし。)

―――……一晩買い上げって連れ出せば良いか?

(――理由付け、其の辺りは実際なんでも良いのだろう
ただ、出来れば円満な形で連れ出せれば一番其れが良い、騒ぎは面倒に為るだけだ、己も、女も。
其の耳元で、問うように囁き返しては、まだグラスにシャンパンを残したままで、女の腰へと腕を回す

己に出来て、ぱっと考え付く方法何て、これ位。
椅子からゆっくりと立ち上がれば、女を連れて、カジノの中を進んで行こうとするだろう

こう言う時の行動は、決断は、速い方が大抵良いのだ)。

ノア > 「 .....ありがと、助かる。」

貴方の提案に、小さく頷く。方法は、穏便なら穏便なだけありがたい。それに伴い貴方が何らかの損失が生じたのなら、その借りはきっちり後で返すとして。

「 ............... 」

腰に回された手。しなだれるように寄り添って、フロアを進む。其の様子に気付いた支配人は、二人に歩み寄り、女の手からトレイを受け取ると

『 お客様、如何なさいましたか。』

貼り付けた笑みを貴方に向けた。その言葉に意味など無い。ただ、貰うものを貰えればそれで構わないのだろう。

そして今、女に発言権など無い。長い睫毛を そっと伏せ、貴方に寄り添ったまま交渉が成立するのを待とうか。

イーヴィア > (――実際、女の事は何も知らぬ。
例えば此れが、男に女を宛がう為の仕事の一環だと言う可能性だって在り得るのだ、何せこんな場所なのだから
けれど、其れならば其れで別に構わない、買うかどうか決めるのは己で
買うと決めれば、納得するのが己でも在るのだから。

近付いてくる支配人へと声を掛けられれば、懐に在った貨幣の小袋を掲げて)

嗚呼、責任者はアンタか。
一晩買わせて貰うぜ、そう言うのはアリなんだろ?

(さも、当然の如くに堂々と。
支配人の告げる値段がつり合うなら、其の値を払ってしまうだろう。
但し、其の中から女に払われるべき金額を引き、後で直接女へ渡すと
其れだけは交渉として纏め上げて、地上への階段へ向かうだろうか

――かつん、かつん、と響く音。 暫くして辿り着く入り口の廃屋。
其処から外へと脚を踏み出せば――漸く、色々な意味で、日の目を見る事と。)

……で、此れで良いのか?

(其の段になって漸く、そんな風に女へと問うんだろう。
連れ出す、と言う事は此れで叶った訳で、其の後は女の様子次第なのだから)。

ノア > 交渉は至極すんなりと。堂々と振る舞う貴方のお陰で、すぐに賭場を出る事が叶った。一方支配人。はて.. そう言えばあの女、新顔 か ── なんて疑問を抱くも、ポケットに突っ込んだ金貨の重みによって、すぐにどうでも良くなった様子。女は全身すっぽり隠れる丈のファーコートを羽織り、貴方と共に階段を上がる。ウサギ耳の頭飾りや蝶ネクタイを外し外へ出ると、コートの隙間から容赦なく入り込む冷気に ぶる、と小さく肩を震わせつつ。少し店から離れた路地まで、貴方を連れ込もうか。ある程度店から離れると立ち止まり、コートの内ポケットから金貨の入った袋を取り出して

「 .........コレ、さっきの分 ね。」

中身も見ずにそのまま差し出す。支配人に手渡した額と、僅かな上乗せ分くらいは入っている筈で。

「 正直断られて当然と思ってたけど.. お陰で助かっちゃった、ほんとありがと。」

改めて礼を述べると、今度は貼り付けた笑みでは無く。懐っこい笑みを にこりと浮かべ、貴方を見上げた。

イーヴィア > (流石に外までバニーでうろつくなんて事は無かったか
見目ならば高級娼婦の様となった女を連れ、そして、途中からは連れられるままに路地の裏手へと歩む
店からは離れた場所、関係者もこんな所までは訪れまい。)

……ん? ……やっぱり、借金なんて訳でもなさそうだな。

(ふと、女が懐から差し出した金貨の袋に、一寸双眸細めれば
それだけで、少なくとも借金のカタ、何て事情ではないと察した。
己が先刻支払った額は、確かに其れで賄えるだろう、単に店を出る事が目的なら
己が其れを受け取ってしまえば、相手の目的は果たされた、と言う事に為る訳だが。)

別に良いさ、ついでに俺もおさらばする心算だったからな。
なんなら其の袋仕舞って、ホントに一晩付き合ってくれても良いんだぜ?

(――なんて、先刻とは異なる、己が見慣れた笑顔浮かべる相手へと
一応、受け取らなければ己が相手を買った事実は残る、だなんて
小さく口端吊り上げながら、戯言の延長めいた声音で告げてみようか)。

ノア > 「 ふふ、サボりたくなっただけ。」

本当の事情なんて話さないけれど、借金など背負っていないという事だけは肯定しておこうか。とにかく無事、裏カジノから引き上げる事に成功した。借りはきっちり返すつもりでいたのだけれど、

「 ん.. 」

すぐには受け取ってもらえず、本気か冗談かまた一つ、貴方からの提案。其れならばと、無理矢理に貴方の手のひらに袋を置いて

「 だったら、コレはコレ。買われるのは嫌。買うんじゃなくて.. ちゃんと誘って ? 」

と、悪戯な視線と共に。

イーヴィア > ……まぁ、其の辺りの追求はしないさ。
しかし、あんなトコに篭ってっと肩が凝って仕方ないな…。

(ああ言った場所の空気は合わない、なんて呟きながら、片腕回す仕草。
と、そんな中で女の掌が己が腕を掴み、掌へと袋を乗せるなら。
紡がれる一言と共に、ふ、と、先刻よりも柔らかい笑みを浮かべては。)

―――……そりゃそうだ、悪かったな。
それじゃ、在り難く受け取って置く事にするさ。 其の上で…、……一晩の宿くらいは、提供するぜ?

(――女を買う、のではなく。 そんな誘い文句へと変えては、受け取った袋を、腰元へと戻そう。
改めて、言葉に続いて、片腕を女の腰元へと回し、其の身体を抱き寄せる
其の瞳を覗き込み、僅かに首を傾けては――口付けを、重ねようとする、か)。

ノア > 「 ......... 」

金貨の入った袋を懐にしまうのを確認し、ほんのり口許に笑みを浮かべ。貴方の言葉を待つように、ゆるりと首を傾げていると

「 じゃ.. 連れてって。」

"連れ出して" からの、今度は "連れてって"。互いに干渉しない関係が心地好いのか、随分と我儘に。腰に回された手に引き寄せられるまま、其の口付けを受け入れる。

「 .....っ、 」

こんな場所だから、決して長くはない口付け。其れでも柔らかく、貴方の唇を食むような、甘い口付けを。



ファーコートに身を包む女。長身の貴方に連れられて、貧民地区の入り組んだ路地に消えてゆく。偶然の再会を果たした男女が、この後何処へ向かったのか。それは、二人だけが知る話 ───

ご案内:「貧民地区 /賭場」からノアさんが去りました。
ご案内:「貧民地区 /賭場」からイーヴィアさんが去りました。