2018/02/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からツァリエルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にカーレルさんが現れました。
■カーレル > 貧民地区のとある酒場
料理も酒も大したものはなく、かと言って安いというわけでもない冒険者も近寄らないようなその店は、
夜になると何処からか貧民地区に住まう職のない者、住む家を失った者なんかがひたすらに酔う為だけにやってくる
販売している酒は、一種類。どうやら密造酒らしく酔うことは酔えるが翌日がとにかく、辛い
何から作った酒なのか考えても仕方のないことであるし、知らない方がきっと幸せだろうと思う
「…酒、おかわりね」
カウンターの妙にぐらつく椅子に座りながら酒のおかわりを注文する
料理も不味い酒もなんだか怪しい…そんな酒場によく来るのは家からほど近いと言うだけの理由であった
平民地区の大通りにある繁盛している酒場とは違い、客は暗く沈んだ顔をしているか、
赤ら顔でブツクサと何かを呟いているか、まあ、大体がそんな感じである
この酒場の良い所は、酔っぱらいが暴れたりしないし、静かで客から話しかけられたりもない、
ということに尽きる。店主も愛想はないが注文すれば酒も料理も作ってはくれる…味の保証はしないけれど
とん、と目の前に置かれたグラスに注がれた無色透明の、アルコールを水に薄めた様な味わいの酒をくぴり、と
一口飲む。自分は色々あって酒には酔えない質だけれど、それでも飲めば身体が温まるので、
寒い夜には幾らかここの店の味も素っ気もない様な酒を嗜む。くぴくぴ、と酒をコップ半分ほど飲めば、
紙巻きの安い煙草を咥えて火を付けた…ふう、と紫煙を吐き出せば、掃き溜めのような店に白い煙が溶けていく