2017/12/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・盛り場」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 貧民地区でも、人はやや多く
治安も悪いことは悪いが、まだまし。
そんな通りを少年は歩いていた。
くすぶる体の火照りをおさめるため。
グツグツと煮える熱を冷やすため。
いつも俯きがちに歩いていたが、今日は顔を上げて周囲を見回す。

「やっぱ、酒場…かな」

ここで娼館に目が行かないあたり、意気地なしにも程がある。

ブレイド > 流石に少しは落ち着いたか
勃ち上がったものは、一旦は静まっていた。
温まったばかりの体を冷たい夜風が撫でる。
そのおかげ、でもあるだろう。
酒でも飲めば、更に落ち着くか。

「いつものとこでいいかな…」

ブレイド > 少し裏手にまわったところにある小さな酒場。
廃屋に住むようになってから、よく顔を出している。
そもそもここに来てあまり経っていないせいか
まだ馴染みというわけではないが、今は顔くらいは覚えてもらえているかもしれない。

「じゃまするぜ」

ガチャリと、扉を開き店内へ。
やや薄暗い、女っ気も今のところはないため少し安心。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区・盛り場」にシェイアさんが現れました。
ブレイド > 「エールと揚げたじゃがいも。あと、なんかかんたんなもん」

冒険者としては定番メニュー。
じゃがいもが揚がるまでのつなぎとして、適当に頼む。
少し塩味の濃い、薄切りの塩漬け肉。
悪くはない。

シェイア > 少年が来店してすぐ後。
直後と言ってもいいかもしれない。
きぃ、という扉の開く音と共に女が一人入ってきた。
女っ気の無い貧民区の男共かざわりと微かにざわめく。

店内を軽く見回せば、その雰囲気を歯牙にもかけずに店内を歩き、
適当に席を決めると腰を落ち着ける。奇しくも少年とは程近い席。
というのも妙な視線を向けてくる男からは少し遠い位置であったというだけの話。

「水割りを。」

一言だけ店主に告げる。
その声はどこか特徴的な甘さを含んでいた。
有り体に言えば、男性の心をくすぐるような声。

ブレイド > カウンター席にすわり、注文をした矢先に
少しばかり店が湧く。
わざわざ確認するようなことはせず、塩漬け肉を口に運ぶ。
聞こえる声は、女性のそれ。

「(こんなところに、一人で…?)」

前例はあるので、異常とは言わないが
珍しいとは思う。
少しだけ、視線をそちらに向ける。

シェイア > しばしの間を置き、水割りが届けられる。
一言短く礼を言えば、躊躇わずにグラスを手に取って一口。

こくり、と白い喉が動いて琥珀色の液体を飲み下す。

ほう、と艶っぽい息を漏らせば、ちろりと唇についた液体を舐め取った。
どうにも仕草が艶やかなのか、周囲の男達からあまり品の良くない笑い声も聞こえる。
ふと、視線を感じればそちらへとすいっと流すような視線を送り、
ふ、と小さく微笑む。

ブレイド > 「あ、お、おう…」

微笑みを受けて、少し面食らったように、慌てたように
会釈を返して視線をカウンターへと戻す。

艶っぽい仕草や衣装。
あまり見つめているわけにもいかない。
特に、今の自分はそういうものにはすぐに反応してしまうのだから…。

シェイア > 少年がすいっと視線を逸らす様子にん?と小首をかしげる。
この場所では十把一絡げのような男性しかいないと思っていたが…。
純情そうな子もいるのね、と少しだけ笑みを深めた。

「ねぇ君?」

少年へとすぐ傍からかかる声。
距離はある。しかし、何故だか耳元で囁くようにも聞こえるかもしれない。
視線を上げれば、すぐ隣のスツールへと移ってくる女の姿。

「そんな風に視線を逸らせば、失礼と思われる事もありますよ?」

ふふ、とどこか面白がっているような雰囲気。
しかし少年が反応を見せれば、す、とスツールの上で長い脚をゆっくりと組み替える姿を見せるだろう。

ブレイド > 「ん?」

ビクッと肩が跳ねそうになった。
声をかけられるとは思ってはなかった。
それ以上に、声を近くに感じたせいかもしれない。
だが、できるだけ平静を装う。

「あ、ああ…そりゃわりぃな。別に、見たくねぇとかそういうわけじゃねぇ
っていうか、こういう店には珍しいかって思ってみただけだからよ」

女の言葉に謝罪を返しつつも頬をかきつつ
落とした視線にはいった脚からはまた目をそらす。

シェイア > 想像以上に驚いた様子。
ふふ、と小さく笑いながらゆっくりとグラスの液体を口に運ぶ。

「女の一人酒は珍しいかしら。」

少年の言葉にそれだけを言う。地区や酒場にもよるのだろうが。
こういう若干アングラな雰囲気の酒場では確かに珍しいのかもしれない。
そう考えていれば、下卑た笑みを浮かべた男性が女に声をかけてくる。
お決まりの状況だ。

そんなガキより、だの、酌をしてくれ、だの。
女は少々迷惑そうにため息を一つ。
あきれた様子を見せながら、少年の反応を内心で伺っている。

ブレイド > 「ひとり酒が珍しいっていうか…こういう場所だしな」

周囲の男どもの様子、声を聞きつつも肩をすくめる。
少し雰囲気にあてられそうになるも、男たちが騒いでいるおかげか
少しは冷静でいられる。

「…おっさん!この人はオレの『依頼人』なんでな
今回はひいてくれ。頼むぜ」

女性のため息に気づいたか、周囲の男たちを沈めるための方便。
納得してもらえればその場はおさまるだろうか。
まぁ、ここの客は、まだ落ち着いている方だろう。

シェイア > 「あら。」

少年の言葉を聞いた男達が、若干の舌打ちをしながらも席へと戻っていく。
去り際少年に「上手くやれよぉ」という声がかけられる。
何を上手くやるのかは想像に難くない。

「ふふ、ありがとう。
…まぁ、確かにそれはそうかもしれませんね。」

素知らぬ風を装い、少年の言葉を肯定する。
そして少年をじっと見つめていく…。
眼鏡の奥の瞳は不思議と妖しい光を帯びている風でもある。
…よくよく見れば、ほんのりと輝きを帯びていたのだが。果たして気づけるか。

そして、「ふぅん、そう…」と愉快そうに呟いた。

ブレイド > 「ったく……わりぃ店じゃねぇんだけどな」

一息つきつつ、揚げたじゃがいもをさくりとかじる。
男達の言葉に眉をしかめて、カシカシとフードの上から頭をかく。
そういうのではないのだが、まぁ、酔っぱらいの言うことだし仕方ない。

「ま、どこで飲もうがオレは別にいいとは思うけど
すこしはその…格好くらいは考えたほうがいいぜ?」

女の瞳の輝きには気づいていない様子。
見れば女性は煽情的と言える服装。
貧民地区で女一人うろつくには向かないと思う。

「ん?」

女性のつぶやきに首を傾げる。

シェイア > 「ふふ、そのようね。」

それに関しては否定するつもりもない。
酒の質も場所に比しては悪くないわけだし、と違う意味で考える。

「恰好? あぁ…そうねぇ…」

自らの服を見下ろす。
多少わざとらしくもあるのだが、それから少年へとじぃっと視線を向けると…。

「君は、欲情してしまうかしら?」

とからかうように言う。
じぃっと見つめていた様子は、どこか高い少年の体温を察していたようで。
少年が女性を見返せば、店主や客から見えない位置で少しばかり谷間を強調し、視線を誘う。