2017/11/28 のログ
■ブレイド > まぁ、暫く通うなりして地盤をかためる必要もあるだろうが…。
サクリとじゃがいもをかじりつつ、エールをもう一口。
バタービールと言うものがあるらしいが、初めてはいった店で注文する気はない。
夜も更けてきたせいか、外の気配も割と静かだ。
大体の人々はもう少し賑やかな…娼館などのある通りにでも向かったか。
賑やかな夜も好きではあるのだが…
「(飯を食うときは静かな方がいいか…)」
■ブレイド > 一人サクサクと揚げじゃがいもをかじりながらふと思う。
あの少女はちゃんと食べているのかと。
少食とはいっていたが……。
「…いけねぇ…」
変な方向に考えがシフトするところであった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・盛り場」にエンジェルさんが現れました。
■ブレイド > 「?」
人の気配…。
新しい客か?
サクリと揚げじゃがをかじりつつ様子をうかがう。
少しフードを深くかぶり、耳は見えないようにしておく。
■エンジェル > ドアが軋む音と共に酒場に金色が広がる。
夜の闇の中から薄暗い酒場の中へと足を踏み入れたのは、あまりにも場にそぐわないローティーン程の少女。
しかし、座った瞳でパイプを咥えたその姿は、ある意味この場に溶け込んでいた。
”よう、天使ちゃん今日はアガリかい?”などと鼻を真っ赤にした親父に声を掛けられる様子は金髪の少女がこの店の常連であることを示していた。
「あぁ、今日はさっぱりだからよ、婆がもう上がれってよ。」
にまりと笑みを浮かべ、親父のビール腹を叩き、下品に笑い合いながら席を探す素振りも見せずにカウンター席へと歩み寄る。
「マスター、いつものな。」
いつもの場所、いつもの注文、慣れた様子の少女は新参の少年の横に腰掛け、ぷらぷらと脚を揺らしながらパイプを燻らす。
漂ってくる甘い匂いはパイプの中身がただのタバコではないことを示し、嗅げば頭がぼぉっとするような感覚がするかもしれない。
「ん?新顔か?珍しいな、こんなチンケな店に来るなんてよ。」
隣に座った少年がフードを目深にかぶる仕草で、ようやくそこにいることに気付いたとばかりに視線を向け、可愛らしいが少し低めの声で笑いかける。
”チンケな店で悪かったな”とマスターが少女の前に置いたコップからは明らかにアルコールの匂い。
■ブレイド > 常連?なのだろう。
周囲の様子を見ればわかる。
どう見ても自分よりも年若い少女のようではあるが…。
天使、と客の一人は言っていた。
声をかけられた方に視線をやれば、なるほど、きれいな金髪に美しい瞳。
天使に見えなくもない。パイプと言葉遣いを無視すればの話だが。
「ああ、最近王都に来たばかりでな。良さそうな店だったんで寄らせてもらった。
ここはアンタの席かい?だったらわりぃな、今日は譲ってくれ」
ひらりと煙を払うように手を振り言葉を返す。
この香りはおそらくは…まぁ、多くは言うまい。
■エンジェル > 「いや、構わねぇよ。あたしの指定席はこっちだしな。」
指先でコンコンとカウンターを叩いて見せ、コップを手に取ると半分ほどを一気に飲み干す。
細い脚を組むと白い肌が薄暗い灯りに照らされより白く強調され、惜しげもなく開かれたシャツからは薄い胸元を隠す黒い下着が覗く。
「どっから来たんだ?旅人か?」
こんな店で会うのは大体が親父。
年が近い相手は珍しいのか、少年の顔を覗き込むようにして人懐っこく話し掛ける。
アップにまとめてもなお長過ぎるほどの金色の髪がさらりと揺れ、遅れ毛を軽く掻き上げる姿が幼い外見に似合わずどこか艶めかしい。
■ブレイド > 「そりゃよかった。アンタみたいな常連の席を奪ったんじゃ、おっさんどもも黙っちゃいねぇだろうからな
いや、アンタの隣をとっちまったんだから同じことか」
掃き溜めに鶴と言うやつだろう。『天使』曰く、チンケな店にこのような少女が通っているのだから
おっさんどもの気安さから見て、人気者というやつなのだろう。
ちらりと見えた下着からは目をそらしつつ、エールのおかわりを店主に注文する。
うっすら頬が赤いのは酒のせいだと思ってもらえるとありがたいが…。
「そこらの田舎だ。冒険者…かけだしのな。しばらくはここいらにいるつもりだ」
艶めかしい雰囲気、場違いな美しさがひときわ際立つ。
覗かれるが、まだ耳は見えないか。
■エンジェル > 「気にすんなって。どうせあいつらはあたしの横になんて座らねーんだからよ。」
けらけらと笑いながらパイプを燻らせ甘い紫煙を吐き出す。
とろんとした瞳はクスリのせいだろう、パイプを咥える姿が様になっているのは常習しているからだろう。
”気をつけな、坊主。天使ちゃんにのめり込んだらケツの毛まで抜かれるぜ”
親父の言葉に、座った目で背後に振り向き、うっせーなと吐き捨てる。
「なんだ、冒険者かよ。夢を求めてってやつか?」
うひぃとおどけて見せる親父の姿に溜飲を下げたのか、再び少年の顔を覗き込む表情はどこか愉しげで、染まった頬へと人差し指をそっと這わせてやる。
■ブレイド > 「ん、あ、ああ…」
囃し立てる親父の声に返事を返す。
のめり込んだら…クスリと思われる甘い香り…まぁ、こういう場所だ。そういうことなのだろう。
だが、この天使の気安さは心地よくはあった。
「まぁ、オレでも知ってりゃ座らねぇよ。気後れしちまう
女慣れしてねぇからな」
そう言ってエールに口をつけようとしたとき…少女の指が頬に触れた。
「うぉっ!?」
ビクリと肩が跳ね、素っ頓狂な声が出る。
悪くいえば童貞臭い反応であっただろうか。
実際にはそうではないが、先日までそうだったのは拭いようもない事実だ。
「な、何だよ…。ったく…夢とかじゃねぇよ…」
■エンジェル > 突然素っ頓狂な声を上げた少年を一瞬大きな瞳をぱちくりと見開き眺め、そして、にんまりとした笑みを浮かべて少年の胸板へと人差し指を突き立てる。
「なんだ、その反応。まさか童貞ってわけでもねーんだろ?」
胸板に押し当てた指先をくにくにと回しながら吐息がかかるほど顔を近付け、小悪魔のようなからかいの表情を向ける。
薄いが確かな柔らかさを感じさせる胸元を少年の腕に押し付けるよう身体を寄せ、片手が自然な動作でさりげなく少年の手の甲を撫でる。
「冒険者ったらいつおっ死んじまうかわかんねーしよ。何なら、あたしが教えてやろうか?こう見えてあたしは店で買えば目玉が飛び出るくらい高いんだぜ?」
くっくっと喉を奥で笑いながら、少年の手を取り、張り詰めたかもしかのような腿へと触れさせる。
■ブレイド > 「ば、馬鹿言うな!んなわけねぇだろ!!」
あまり変わりはないが、一応童貞ではない。
嘘はいっていない。胸板をうりうりとされつつ、少々困惑した表情
そこに近づく少女の顔…。あからさまにさけることもできず甘いクスリの香りが間近に漂う。
柔らかな体、触れる手の感触に指先をピクッと震わせる。
「なっ、えっ…か、金はねぇ…っ!」
そういうことを言っているのではないだろう。
少し気が動転しているのかもしれない、そんな状況で少女の腿に触れれば
明らかに頬が紅潮する。
■エンジェル > 「うひひ。別に金は取らねーよ。オチカヅキノシルシって奴だ。オンナ奢ってやるって言ってんだよ。あたしで不満だったら、ぼんきゅぼんの姐さん紹介してもいいぜ?童貞好きな人がいるんだ。」
童貞を否定する少年の言葉をまるで信じていない言動。
頬を染める少年の口元へと「ヤるか?」と咥えていたパイプを差し出す。
「ま、女が怖いってんなら無理には言わねーけどよ。どうする?」
下から上目遣いで見上げつつ、少年の手首を握って滑らかな腿を撫でさせる。
そして、人族なら耳がある場所へと唇を寄せ、そっと囁いた。
「何ならケツに挿れてもいいぜ?」
■ブレイド > 「おごるって、お前な……それにオレは童貞じゃねぇって…むぐ」
近い、近い、ヤバい。
薬の匂いよりも、金糸のような髪から漂う香りが、ヤバい。
思わずパイプを咥えてしまうが、吸い込んだ瞬間むせそうになる。
なんとかこらえたが。ちょっと思考が鈍るような…ふわっとした感覚。
「怖いとかじゃなくてな…ちょっとなれてねぇってだけで…」
怖いわけじゃない、怖いわけではない。
見目麗しい…まさに天使と言える風貌の少女。
男であれば、誰もが魅入るであろう。
そんな少女の視線が…滑らかでハリのある肌の感触が…そしてその言葉が
「んなっ!?ば…な、なにいってんだ!?」
理性をグラグラ揺さぶってくる。
■エンジェル > 「ま、ヤりたくねーってんなら別に無理強いはしねーけどよ。」
飲み客達が固唾を呑んで見守る中、散々少年の理性をグラつかせて置きながら、少女はあっさりと身体を離す。
そして、先程までの馴れ馴れしさが嘘のように詰まらなさそうな表情で前を向き、肘を突いてコップを傾ける。
「コレ飲んだら帰るけどよ、お前どうする?」
コップを傾けながらの流し目。
見る見るコップの中身が減っていく中、うち来るか?と最後通牒。
興味ない、そんな素振りを見せながらも、内心は少年がどんな反応をするかとにまにまと笑みを浮かべ、小悪魔の尻尾がひょっこりと顔を覗かせていることに、常連はともかく少年が気付けるかどうか。
■ブレイド > 「ふ、へ……」
体から力が抜ける。
カクンと肩を落とし、一息つく。
今までのやり取りに勝敗があるとしたら、10:0で負けだ。ナメられたままというのも癪ではある。
目の前のエールを一気に飲み干し…
「そこまで言われて退けるかよ。オレだって男だ」
硬貨をカウンターに叩きつけて立ち上がる。
親父どもの『あ~あ』といった表情は見えてない。
■エンジェル > 「あっそ。じゃ、付いて来な。」
ぐいっとコップを傾け一気に飲み干すとコインを一枚カウンターの上へと弾き、パイプを咥え直して立ち上がる。
少年へは一瞥もくれないまま、少し猫背で酒場の出口へと歩いていく。
その途中、少年に背中を向けたまま、すれ違う常連と可笑しそうに笑いあい、少年に見えない角度でぐっと親指を立てあう。
そして、酒場を出た少女は裏通りを歩き平民街の我が家――娼館――へと向かうのだった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・盛り場」からエンジェルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・盛り場」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にシュティレさんが現れました。
■シュティレ > 美しさとかけ離れ、わいわいがやがやと、喧騒の蔓延るこの場所はニンゲンが、貧民地区という場所に指定している地域です。
貧民……お金を持たないニンゲンのことを言うのでした、たしか私たちの感覚からすれば、美意識のない者や力のないものということでしょう。
彼らを見ていると納得できます、ああ、確かに貧民だ、と。
美しくないし、優雅ですらない、その辺の野獣のようにギラギラした目でこちらを見ているのは。
性欲か、物欲かのどちらかなのでしょう。
私の着ている服は、このへんの人間にはそぐわない物、ニンゲンの貴族が金銭を使って手に入れるような上等なそれなのだから。
襲いかかってこないのは単に得体の知れない女だからかと思います。
周囲に護衛がいるのかとか、そういったものを観察し安心したところで襲いかかってくるのでしょう。
知識では知っていましたが……なんと、なんと、醜い人々でしょう。
ニンゲンの一面を観察しながら、私はこの地区を歩き続けます。
■シュティレ > 私はゆらゆらと歩き回ります。
この界隈はこの辺りに来るときに聞きましたが、快楽を売る店が多いようです。
酒、性などが主な売り物のようです、酒も性もそこまで興味はありませんが後学のために体験しておくべきでしょうか。
そうは思いますがここのような場所ではなくてもっと上品な場所がいいでしょうと、私は考え直します。
さて、意識を変えて行きまして、お仕事を思い出します。
私はもともとの役割があり、そのためにこの街に来ていますから。
とはいえ、この街にいないのかもしれません、それはそれで喜ばしいことです。
そもそも、血族の数が絶対的に少ないというのも多いのでしょうが。
血族を見つけ、血族が堕落しているならそれを諌める。
なんと素晴らしい、お役目でしょう。
それを成すために、私は今もあてもなく探索を進めています。
■シュティレ > 流石に、こんな界隈に血族は、居ないと思われます。
探すということは、どんなところにも顔を出さないといけませんので来てはみましたが。
やはりこういう所には居ないのかもしれません。
しかし、また来なければならないでしょう、全て探したわけでもありません。
そう思うと少しばかり気が重くなりますがお役目ですから仕方がありません。
周囲を歩くニンゲン達を軽くみやり、私はそのまま闇の中に溶け込んで行きました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からシュティレさんが去りました。