2017/10/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 とある酒場」にライムウェルさんが現れました。
ライムウェル > 貧民地区にある特に何の売りも無い寂れた酒場。
しかして今宵、その小さな店にはそれなりの人が集まっていた。

大して広くも無い店の中、並ぶテーブルには男たちが居座っており、皆が手にグラスを持ち談笑しながら酒を飲んでいる。
そんな光景を、酷く楽し気に笑顔を浮かべながら見ている男――オペラグラスにタキシードと、非常に怪しい風体――が一人。
本来であれば店主が居るであろうカウンターの奥に立ち、さて頃合いかと咳ばらいを一つ。

「やぁやぁ皆さま!本日はお集まり頂きありがとうございます。
 事前案内が出来ず、急なお声かけになったこと、お詫び申し上げます。
 しかし、しかししかし!貴方方は運が宜しい!本日は素敵な女性からお力添えを頂けました故…!」

その声に反応するように、男たちの視線が集まる。
戸惑う者はそこには居らず、もう何度もこの手の雰囲気を味わっている様子が見て取れた。
その反応の良さに、うんうん、と満足げに男が頷くと、視線をついっと店の入り口へと向けて。

「私の長々とした挨拶を聞いていてもお暇でしょう。
 では早速ではありますが、ご紹介致します。本日、お声かけに応えて下さったお嬢様の御入場で御座います…!」

店の外には、この時の為に声をかけていた女性が待機している手はずとなっている。
その内容を正しく理解しているのかどうかは不明――あるいはつい先ほど、声をかけている場合だってある。
皆様に幸せを振りまく素敵なお仕事――そんな胡散臭さ極まる誘いに乗ってくれたお方の、ご入場だ。