2017/10/02 のログ
ご案内:「貧民地区/娼婦街」にグラスシエルさんが現れました。
グラスシエル > 『お約束待ち合わせです』
ご案内:「貧民地区/娼婦街」にセイン=ディバンさんが現れました。
グラスシエル > この時間から賑やかになる娼婦街を、一人の軍服を着た少年が歩く。
目付きの悪い、錆色の混じった紺の、硬そうな軍服を着た少年だ。周囲の娼婦が時折振り返るのは、背の翼のせいだろう。 隠すこともできるが、別に奇異の視線を気にする気はないらしく。時々、娼婦になにやら気安く声をかけている

「んじゃ、今度時間できたらよろしくな」

と、銀貨を一枚手に握らせる。金は人間関係における最高の潤滑油だ。とりあえずそう思ってる少年は、適当にうろつきながら、暇そうな女性に声をかける。そして、次に目をつけたのは小柄な少女、狐耳と尻尾に眼鏡――あまり娼婦には見えないが、物怖じせずまっすぐ歩いてる辺り、おのぼりさんではないだろう。と、手に銀貨を数枚握って、気安く声をかける

「そこの可愛いおねーさん、ちょっといいか?」

と、カラッとした声で少年は声をかけた。当たりくじの紐に、手をかけたのである

セイン=ディバン > 昔は結構行きつけだった貧民地区の娼婦街。
流石に呪われて以来、あまり来てはいなかったけど。たまには顔くらいは見せるか、とばかりに。
少女はその道を歩き、馴染みの娼婦などに声をかけていく。

「はぁ~あ。まったく。皆して気楽に声かけてくれるよねー」

既に自分がこんな身体になっていることはだいぶ広まっているらしく。
少女は、娼婦たちに遊んでいかないのか、と聞かれては手を振って応えるのみだ。
あぁ、早くもとの身体に戻りたいな。そうすればウハウハなのに、と思っていれば声をかけられ。

「うん? ……悪いけど、私は娼婦じゃないわよ、ボーヤ。
 ……って、翼……」

くるり、と振り返りながら相手をあしらおうとする少女。しかし、一瞬動きが止まる。その相手の背中。そこに、翼があったから。
最近。本当に人間以外の出会いばかりだな、とは。心中だけで呟いた。