2017/08/29 のログ
リン > 「そりゃ順序が逆だよ。
 そんな笑い方されちゃ誰だって……
 いや、ぼくが言っても説得力がまるでないな」

やれやれ、と、かぶりを振る。ニマニマとした表情が気にくわなさそうに眉をひそめる。
身体を寄せ合い――耳朶を食まれ、ひう、と声を出してしまう。
さらに母を真似るような口調で甘やかされれば、部屋の隅にやっていた《アクリス》が淡く輝いて
リンは腕の中で一回りだけ小さくなってしまう。

「……っ、ばかっ、ちび小人とやりたいのか?」

顔を真赤にする。向かい合った股座に押し付けられたリンのものはすでに精一杯の強さになっていた。
文句を言いながら、すんすん、と鼻を鳴らして相手の肌の匂いを嗅いだ。

チェシャ=ベルベット > 「おっと……ホント、君って扱いが難しいよね……」

一回り小さくなったリンにこれ以上縮まれては敵わないとおどけて
直ちに母親の真似も甘噛も全てやめてしまう。
代わりに色香を感じさせるように相手の腕の中で身をくねらせて
強かになったリンの若勃起をゆっくりとまたいで自身のすぼまりへと導いた。

「それじゃ、挿れるよ……ん、あっ……」

尻を自らの手で割り開き、ゆっくりとリンの性器を後ろ穴で飲み込んでいく。
すでに解れ始めていたそこは先端をいとも簡単に受け入れ
続いて幹から根本までをぐっぷりと飲み込んだ。
かといって緩すぎず、狭く熱く絡みつくようにリンの肉槍を締め付け
はふ、とチェシャが息をつく。

「はぁ、あ~~~リンくんのおちんぽさま、気持ちいい……
 ちび小人も悪くはないけど、やっぱり生でこうやって絡み合ってするの、僕好きだな」

ふ、と満足するように相手に擦り寄り抱きしめて。
動いて欲しいと言うように自ら腰を振り始めた。

リン > 「む…………」

中途半端なままやめられるとそれはそれで思うところがあるのか、
何やら恨めしげな視線でチェシャを睨みつける。
とはいえ文句などは言えない。

「くっ……ふ、っ」

相手が女のように身を揺すぶり、柔らかな肉洞に自分のものを招き入れる。
挿れたものが鍋で柔らかく煮込まれたようになっている気がした。

「はああ……」

声を震わせながらも、自分も安いしつらえのベッドを軋ませながら
腰を円を描くように動かす。
尻を浮かせて、柔肉に招かれるまま、内壁を反り返った場所で抉るように衝く。

「ふー……。ぼくも好き。きもちいい……」

言葉の端々にそこはかとない侮りを感じるが、気持ちいいと言われれば悪い気はしない。
背中を抱くのとは反対の手の指を腹の間に忍び込ませ、
指先で相手のものの先端を軽くくすぐって弄ぼうとした。

チェシャ=ベルベット > 「そりゃあ良かった……これで嫌だって言われたらどうしようかと思った」

くく、と喉の奥で笑うと相手の律動に合わせるように腰を揺らめかす。
肚の中で反り返った元気なリンのものがぐちぐちと内壁を擦り抉る。
その度にチェシャは熱い吐息を零し、瞳を潤ませリンにすがりついた。

「あん、 っあ、あ、……っあは、リン、ほんと、じょうずっ……
 もっと激しくしてもいいのに、やさしいっ……あっ……!」

腹の間でひこひこと動いていた自身の勃起もリンの手で弄られそうになると
くぅんと甘い声を上げて、背筋にぞくぞくと快感が走る。

「リン、りんっ……好き、そこ、いいのっ……!
 外も中も、っあ、いっぱいこすって、んあ抉ってぇっ!」

がくがくと腰を揺らし中はリンの性器を搾り取るように脈動し
外のチェシャ自身はとろとろと先走りを漏らす。

「あふ、んぁ……イきそっ……も、イッちゃう……!
 リン、おく、奥に出して……どぴゅってして……っ」

潤んで情欲に濁った表情のまま、相手に懇願する。

リン > 「別に。激しくするのって、疲れるじゃん。
 ……まったく、媚びるのもうまいよな」

皮肉っぽくうそぶいてみせるが、頬の赤さはごまかせない。
急所を咥えこまれながらこんな甘い声を降らされたら、どうにかなってしまうだろうし、多分もうなっている。

「言われなく、ともっ……!」

抱いたまま前のめり気味に身体を傾け、腰を引き、先端を入り口付近まで戻し、
勢いをつけて、ずぢゅん、と湿った肉同士を擦らせる音を立てながら
一気に奥まで突き入れ――それを繰り返す。
汗ばんだ肌同士が擦れ、ぶつかり、音を立て、互いを刺激する。
手指は露に滑りだしたチェシャの猛りを、強く握って扱き上げる。

「はっ、はっ、はっ、……はっ――!」

切羽詰まった息遣い。
傘をきゅっと、瓶の蓋でもそうするようにきつくつねり上げ――
それと同時に、チェシャの身体の奥でビュウ――と勢い良く二度目の吐精を果たす。

チェシャ=ベルベット > びくん、と二度目の精が自身の体の奥に届けられる。
その熱いことたるや、マグマのような熱量だった。
腹にそれらが染み渡り沈んでゆく、とろとろと。
更にリンの手が自身の性器をきゅっとひねればそれで一巻の終わりだ。

「あっ、ああ、あああああああああああっ~~!はぁっ…はぁ…」

獣のような声を上げてチェシャも絶頂する。くったりと相手の肩に頭を載せた。
たぷたぷと肚の中でリンが出した精液が揺れている。
熱く、そして男同士では全く意味のない精子の詰まった液。
それすらも愛おしげに腹をさすりチェシャはようやく
絶頂の余韻から覚め始めた。

「はぁ…・・・・は……、リンのおちんぽすごかった……
 かっこよかったぞぉ。」

褒めるように相手の髪を梳いて撫でてチュッと額に口づけをする。
だが一戦終わったあとの眠気がひどい。
そのまま二人こてんとベッドの上に横になったらチェシャはもう休憩というように
まぶたをとろんと閉じかけていた。

「起きたらまたしよ……朝までならいいでしょ……」

そうもにゃもにゃと呟いてリンの腕を枕にすうすうと寝息を立て始める。
これはちょっとやそっとじゃ起きないだろう。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 娼館通り」からチェシャ=ベルベットさんが去りました。
リン > 「はぁ……ふう。
 かっこよかったってなんだよ……。まったく。」

言うだけ言って寝こけてしまったチェシャを呆れ気味に見やる。
まあどうせリップサービスの一種だろうとあまり本気には受け取らないことにした。
こいつの考えていることは時々よくわからない。

「ぼくもちょっと寝よ……。」

一回り小さくなっていた身体はいつの間にかもとに戻っていた。
あの手触りのいい髪の毛をさわさわと撫でたあと、リンも目を閉じる。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 娼館通り」からリンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にオデットさんが現れました。
オデット > 決して治安のよくない区画。
女は初めて足を踏み入れる裏通りを心細そうに見回しながら、それでも進んでゆく。
街灯らしい街灯がないため、手にしたランタンの明かりがゆらゆら揺れて己の影も亡霊のように揺らめく。
この辺りに事情を聞くこともなく金を貸してくれる者がいると聞いたのだが、
とても人が住んでいるとは思えない建物ばかりで女はほぼ迷子だった。

「もうやめてしまわれたのかしら…」

落胆する。そも、そんな怪しい話に飛び付いたところでさらなる借金地獄が待っているのだろうが、
元箱入りお嬢さまの女は先を見通す力がなく、加えて男に依存しやすいダメ女であった。
現状、金貸しを見つけるどころか無事今日中に旅篭に戻れれば御の字という迷走っぷり。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にロレンスさんが現れました。
ロレンス > 「……おや」

暗闇に満たされた空間で、静かに男の声が響く。
自身が張り巡らせた魔法の境界線を超えた時、知らせとして魔力の震えが伝わるようになっていた。
それは、来客の知らせである。
別に誰かれ構わず、金を渡しているわけではない。
彼女が耳にした噂は、どこかで捻れていたのだろう。
朽ちかけた建物だらけの場所、その物陰から現れる姿は、暗闇に紛れていたにしては鮮やかな髪の色と派手すぎない服飾品。
この場所にしては奇妙に穏やかな笑みを浮かべながら彼女の前に現れると、悠然と彼女へ歩み寄る。

「あまり女性が独り歩きするには向かない場所なのは知っているかな? それとも……噂伝いにここにきたとか?」

紺色の瞳を細めながら、問いかける。
この男が現れてから、立ち込める空気の生温さが消えていくのが分かるだろうか。
湿気のない、夜の冷えた空気といった肌触りのそれが、周囲に立ち込めていく。
それこそ、ここを彼の領域へと返る魔力の感触そのもの。

オデット > 唐突に現れたように見える男の姿に女は立ち止まったが、警戒らしい警戒を見せない。
彼が言うように本来こんな場所を歩いていいような女ではない。
世間の荒波に揉まれても借金を背負い、昼夜問わず働く身となってもどこか平和ボケした性格なのだ。
急に肌寒くなった空気に首筋がぞわりと粟立ち、縮こまるように肩を竦める。
それから相手の姿をよく見ようと、ランタンを少し持ち上げて目を細めた。

「あなたがお金を貸してくださるとお噂の…?」

噂が噂を呼び、真偽定かではない尾ひれを付けるので100も越えた老人であるとか、
腕が4本あるだとか、得体の知れないことを耳にしていたので端正な容姿に拍子抜けした様子。

ロレンス > 銀色の髪に紺色の瞳、顔立ちは端正で穏やかな笑みを浮かべているが、整いの良さが雑味のあるはずの人間らしさを薄れさせて感じさせる屋も知れない。
明かりをかざされても嫌な顔はせずに近付いていくと、問いかける声と様子に口角が上がる。

「どういう噂になっているかは分からないけど、恐らくそうだね。正確にはギブアンドテイクといったところかな」

ここらではあまりお目にかからない服装、全体的な作りも何処ともなく、東洋系を思わせるように感じた。
血筋にその手のものでもいるのだろうかと考えながらも、掌を顔へと伸ばす。
さも当たり前のように頬に触れていけば、親指が耳元を擽るように撫でるだろう。

「君が欲するものがお金なら、それを与えるよ。但し、君がそれに対して払うものは何かな? 額にもよると思うけどね」

事情も聞かずに金を貸すというのは、ある程度あっているかもしれない。
貸すというよりは交換というべきが現実。
求める金額分の代価を彼女が差し出す必要がある、それを伝えながらも、じっと赤茶色の瞳を見つめていた。

オデット > ここまで歩いてきたので少し汗ばんでいたのだが、冷えた空気が
一瞬にして熱を奪い、触れた頬はひんやりと涼やかであっただろう。
無論それは膚の上辺だけであり、女自身の身体は相応の体温を孕んでいるのだが。
耳を擽られ、やや眉根を寄せると視線を重ね合わせる。

――――対価。

縋りつけるなら縋りつこうとここまできたのは事実だが、半ば真偽を確かめに
きたようなところもあり、この場で金の貸し借りの話に至るとは思っていなかった。
重ね合わせた視線を振り解くように視線を下げ。

「――――申し訳ありません。
 私、何も持っておりません。家も、担保になるような財産も」

唯一持ち合わせる金目の物は左手薬指の指輪だけだったが、それは絶対に差し出せない。
ランタンを下げると、その指輪を右手指でなぞるようにし、覆って隠した。
これでは交渉にならないだろう。1歩退いて、その掌から離れようと。

ロレンス > 対価、それを問いかけると彼女の視線が逸らされた。
その先にあったのは指輪、だが左の薬指に嵌められたそれは、深い意味を持つもの。
成る程と一人思いながらも、下がろうとするならそのまま追いかけることはしない。
しかし、一歩下がった瞬間、踏みしめた地面が煌々と赤いラインを発し、鱗粉のような赤色が舞い上がる。
彼の瞳も紺色から赤く変化すると、肌をなでていた空気が本来の濃い赤色を宿した魔力の光へと代わり、鱗粉のようなそれが周囲に漂う。

「お金を欲している君に、家や財産を求めるつもりはないよ。それに、そういうものにはあまり興味がない」

軽く肩をすくめ、苦笑いで語る合間も、この空間を包む魔法が周囲の町並みと障壁で分断していく。
声も届かず、他者が入ることも出来ない。
中から外へ簡単に出れるため、彼女を閉じ込める力はないが、秘密の会話をするには十分な場所になる。

「先に自己紹介をしておこうか。私はロレンス、夜闇の住人を統べる始まりの一人……君たちのいうところの、吸血鬼の始祖の一人だよ」

毎度のことながら、仰々しい文章が口から飛び出るわけだが、分かりづらいと言われて久しい。
苦笑いを浮かべながら説明を添えると、改めて彼女を見つめる。

「魔族といっても命を差し出せとかも言わない。それに、愛する人がいる女性を壊すのは、いい気分になれない」

視線で左手の指輪を指し示すように一瞥すると、もとよりそんなことをするつもりはないけどね と、一言添える。
そして、ここで改めて彼女へ一歩近づこうとする。

「話ぐらい、聞きたいところだけどね? こんな危険な所まで来たんだから、余程の事情だろうしね」

どうかなと言いたげに軽く首を傾け、問いかけた。

オデット > 鈍い女は、己のいる場所と外界が隔たれたところでようやく相手が人ならざる者だと気付いた様子。
瞳を何度もまばたかせて、彼の言葉をきちんと聞いているのかいないのか、反応が遅れる。

「―――吸血鬼?
 あぁ…絵本でのみ見たことがございますわ。王都にもいらっしゃるのですね」

それは遠い国のお話かと。
今度は見つめ合うのではなく、やや観察するような視線を送った。
たしかに生気あふれる生々しさのようなものは感じないが、よもや吸血鬼という素性まで考えは至らない。
絵本では悪者だった吸血鬼だが、本物の彼から紡がれる言葉は穏やかで、
呆気にとられていた唇を結ぶと柔らかく微笑み、頷き。

「夫はもう、亡くなっているんです。ですから、これは形見。
 ……もう1つ、夫の形見がありまして…宿を経営しておりました。
 けれど私がしっかりしていなかったばかりに閉鎖に追い込まれ…借金を」

指輪を撫で続けたまま言葉をこぼすように身の上を口にする。
その借金のせいで夫ではない男に抱かれることもある。
そんな日々を少しでも早く切り上げたくてここにきたのだが、それは口にしなかった。
夫の話をしているからこそ、そんな穢れた事情を隠したいという欲が出たのやも。