2017/07/04 のログ
レア > 「っくぅッ…はぁ、…はぁっ、んんっ!」

ひび割れた廃屋の壁に体を預け肩で呼吸しながらその影――女商人は昨夜のことを思い返す。

昨晩――日没と同時に貴族区画で怪盗としての活動を行い、これを完遂。その後食事の為平民区画の屋台で麺と酒を食べた。そこまでは鮮明に覚えている。

だが、そこから先の記憶が曖昧だ。
唯一事実なのは意識が覚醒した際、自らがいたのは屋台のテーブルではなく
貧民街近くのトイレによりによって昨日の戦利品を首に下げたまま好き放題されていたもいうことで。

レア > 咄嗟に自らに群がる男達を蹴散らし、その場を逃れたのがおよそ半刻ほど前。

「んんっ!ぐぅっ…、んんぐっ!…」

のどの奥を突く気持ち悪さから思わず咳き込みら唾液が地面へ垂れる。

――頭が割れるように痛い。腹部から燃えるような熱さが全身に伝わりジンジンと響く。
しかしこの体の異変の原因を探っている余裕はない。
いまは唯なるべく早く人の目を避けて自らの拠点へ帰ることが間違いなく最優先事項だろう。

レア > やがてフラフラと揺れる商人の影はやがて裏通りから遠ざかっていく。

彼女が首に書けられた呪具と下腹に刻まれた淫紋の存在に気付いて、昨日の顛末を思い出すのはこれからまた数時間先の出来事……

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」からレアさんが去りました。
ご案内:「貧民地区 /非正規ギルド」にノアさんが現れました。
ノア > カウンターの一番隅、 スツールに脚を組んで座る便利屋。特に依頼を受ける気もないのか、 ゆったりと昼間からワインを呑み

「 ............... 」

何か面白い話でも聞ければ と、 周囲の話し声に耳を澄ませていた。

ノア > 女の他にも 昼間から酒を煽る者達は居て、 彼等のお喋りに耳を澄ませてみるけれど

「 ............... 」

昨晩買った娼婦が最高だった とか、 自分一人で○人を叩き斬った事がある とか、 顔見知りの男が死んだ とか.. 聞こえてくるのは、 そんな話ばかり。カウンターの隅で退屈そうに聞き耳立てながら、 細く長い溜め息を吐く。体調が悪い訳でも、 酒に酔っている訳でもない。ただただ酷く、 無気力で。

「 マスター、 同じの。」

いつの間にか空になっていたグラスを、 店主へ向けて ス.. と差し出し。注がれる果実酒の深い赤を、 ぼんやりと見詰めていた。

ノア > そんな女を見兼ねてか、 店主は赤ワインと共に一枚の依頼書を差し出して。言葉数も少なく、 こんなのはどうだ とニヤリ.. 薦めてきた。

「 .....っ、 何コレ ? 」

依頼の内容は『 求ム、 レンタル彼女 !! 』というもの。 これには流石に 一人沈んでいた女も、 くすり と小さく吹き出してしまう。詳細を読むと.. 『 可愛くて、 優しくて、 僕の言う事を何でも聞いてくれて... 出来れば胸も大きくて、 欲を言えば ── 』など、 依頼主の願望が これでもかと事細かに綴られていた。

「 "欲を言えば" って.. 言い過ぎ。」

店主と二人、 何とも馬鹿正直な依頼を挟み笑い合う。女も気晴らしとなったか、 其の後は美味しそうに酒を呑んだ。やがて食欲も取り戻せば、 店主オススメの料理を食べたりと。存分に酒と料理、 そしてお喋りを楽しんで.. 帰りに適当な依頼を一つ身繕ってから、 続々と客の増え始めるギルドを後にした ───

ご案内:「貧民地区 /非正規ギルド」からノアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区アパート街」にミケ・ファムトさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区アパート街」からミケ・ファムトさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 職斡旋所」にミケ・ファムトさんが現れました。
ミケ・ファムト > 村から出てきた少年。
そろそろ、出稼ぎを調べなければいけないが。
未だに見つからずにため息を漏らす。

「どんなところで働こうかな…。」

小さくつぶやいた少年ぼんやりと様々な仕事が張り出されている掲示板を眺めながら一息漏らす。

ミケ・ファムト > 職業の紹介所。
いつ来ても賑やかである。
短期の住み込みよりかは長期の住み込み。
しかも夢である冒険者への道が閉じないものがいいがそういった応募は、年齢も、実力ももっと上。

「んーー。職探しをしているけどいいものがないなぁ・・・」

はぁと小さくため息をこぼしながら、めぼしいものがなく、少年はため息を一つ漏らした。

ミケ・ファムト > 「とりあえず…次の所に行ってみよう。」

ふぅっともう一度景気の悪いため息をつきながら、
ゆっくりとその場所を後にする。

熱い夏の夜。
店の外に出れば蒸し暑く、数歩歩いただけでじっとりと汗ばんでくる。

「次はどっちだったかな…。」

鞄の中からタオルを取り出し額に浮かんだ汗をぬぐいながら、貧民街を歩き始める。 地方から出てきた者には、路地の複雑さで内心少年は目を回している。

ミケ・ファムト > 貧民街の路地を歩いている少年。
気づかぬうちに迷子になっているが、
本人はまだその事実に気づいていない。
が、気づくのはもう少し先。
しかしふと不安を覚えた少年。

ポケットから地図を取り出しそれをじーっと見つめる。

「あれ。 ここどこだっけ?」

来た道を振り返り、小首をかしげる。
そして反対側へ視線を向ける。

ミケ・ファムト > 弱った獲物を嗅ぎつける嗅覚には舌を巻かざるを得ない。
どこかそんなことを冷静に考えながら自分の状況を考え始める。
囲まれる前に少年は落ちつこうとするかのように一息ついて。

夜の路地裏さらに奥へと駆け込み消えていく。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 職斡旋所」からミケ・ファムトさんが去りました。