2017/04/02 のログ
スヴェン > 顔見知りの酒場で酒を飲み、カードで遊び始めてしばらくしてからの記憶がない
酒場の二階の宿の客間の空き部屋を借り少し横になっていたらしく眼を覚ませば身体を起こし上着を羽織る
部屋を出て階段を下れば酒場の店主に挨拶をしてから店を後にした
酒場に面する小さな通りにはすっかり人影はなく、冷たい夜風に身を震わせ上着のポケットへ手を避難させれば
何かの感触があった…どうやら、カードで相手から金品の代わりに巻き上げた、南国からの細巻きの煙草であった
近くで焚き火をしている浮浪児の火を少し借りて、その先に火を付け銜えれば歩きだした

「…飲みすぎた、気持ち悪い…」

吐くほどでは無いけれど。幾分、痛む頭に手を添えて少し覚束ない足取りで夜道を進む
細巻きの煙草を燻らせながら、ぽつぽつ、と歩く
大酒飲みで乱暴者、な傭兵にしては情けない話だが、体質なのか何なのか、酒には然程強くない
部隊を率いる身としてはすこし威厳に欠けるのは判っているが、こればかりは自分ではどうしようもなかった

スヴェン > 「…夜盗ひったくり、強姦魔に注意…」
注意を促す張り紙に、何を気をつけろというのだろう、と思いつつ頭痛と覚束ない足元に耐えかねて足を止めた
これなら酒場で朝まで休んでから帰ればよかった、と思ったりするが、今更、酒場に戻るのも間抜けに思えたし、
ふらつく足で今更、来た道を戻るのも面倒に思える。銜えた煙草を手に取れば、ぽん、と軽く指先で叩き灰を落とす
張り紙のされた壁に背中を預けると少し楽で、紫煙を吐き零し、ぼんやりと消えていく煙を眺める
人通りもないからそのまま、壁に背を預けたままするする、とその場にしゃがみ込み、ぺったりと
地面に座り込んでしまえば、ほんの少し昔を思い出したかもしれない
冷たい地面にどこからか流れてくる饐えたような匂い…遠く聞こえる野犬の雄叫びに、女の悲鳴…
身体に未だ残る酒精の所為かひどく懐かしい気分にさせられるような感覚…
自分のねぐらや持ち物を奪おうとする孤児や刃物をチラつかせる盗人崩れでも現れれば完璧であったが
酔っているとはいえ流石に剣を帯びた男を襲おうとする人間は今夜はお出ましにはならないらしい

「ダメだ…ぼんやりするし頭痛ぇ…」

地面に短くなった煙草を押し付けて消してしまえばゆらり、と壁により掛かるようにして立ち上がる

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にノアさんが現れました。
ノア > 治安の悪い貧民地区 ── 夜更けともなれば尚更、 其の危険度は増す。何処ぞの隊長が壁に凭れ項垂れている頃.. 其処からそう遠くない場所に、 酔っ払いに絡まれている一人の女が居た。

「 ── ちょっ、 と..... 離し てっ.. 」

しつこく迫る男に、 初めはやんわりと断っていたけれど.. 徐々に鬱陶しくなると、 眉間に薄ら皺を寄せ

「 っ、 もう.. 触んないで !!
.........しつこいアンタが悪いのよ。」

ふらふらと立ち塞がる男の股間めがけて、 思いっきり脚を振り上げた。呻き声を上げながら蹲る男のポケットから "ほんの少し" 慰謝料を頂戴し、 小さく舌を打ちつつ路地を曲がると..

「 ......っ、 て.. スヴェン ?! 」

壁際に座り込む人影にすぐ気付けず、 危うくぶつかる寸前だった。そして其の姿は、 女のよく知る相手のもので。

スヴェン > ふらりと立ち上がろうとすれば角から影が現れた
平素であればなんのことはなく、躱すことが出来たのであろうが、生憎と酒が入っており、
足元が覚束ない上、ほんの少し頭も痛い。此方が気がつくよりも早く、角を曲がった相手が
此方に気が付きとっさにかわしてくれれば、謝ろうと顔を上げる。視線に移ったのがよく知った人物で、
彼女が自分の名前を口にすれば、へらり、と笑ってみせる

「相変わらず、飲み歩いてるのか…そんなに大声で呼ばなくてもちゃんと聞こえてるよ」

一寸、不味い所を見られた、と思わぬでもないが一先ず、驚かせて悪いな、と彼女を気遣って
謝れば、未だにふらつく足元ではあったがふらり、と壁から身を離す
じ、と彼女の顔へ視線を向けたまま、相変わらず睫長い…とかぼんやり考えたりするも酔いが残るせいか、
続く言葉が上手く出てこず、笑みを浮かべたまま彼女の顔を観察し続ける

ノア > 今宵貴方の前に現れたのは、 残念ながら女神ではなく.. どちらかと言えば夜盗、 ひったくり、 強姦魔 ( を撃退した ) 寄りの、 自称女神だった。ふらふらと立ち上がる貴方の覚束なさに、 心配そうに眉下げつつも.. ぷっ、 と小さく吹き出しもして。

「 隊長が、 こんな道端でくたばってちゃ駄目じゃない..... ひとり ? 」

どうやら、 少し飲み過ぎたらしい貴方。いつもより何処か ふわふわとした視線を感じながら、 ゆるりと辺りを見渡した。お仲間っぽい姿は、 見当たらない。

( やたら笑顔.. 可愛 ── ごほん。)

「 .........送ってこうか ? ほら、 この前の借りもあるし。その代わり、 隊舎の近くまでね。酔って女に送られるとこなんて、 見せられないでしょ。」

先日の "大熊事件" の借りを返すチャンスだと、 さりげなく提案してみる。たとえ借りがなくても今の貴方を、 女は放っておけないだろうけれど。

スヴェン > 心配そうに立ち上がる此方へ視線を向ける彼女
不思議なもので心配されると返って平気だという事を示したくなったが、身体は言うことを聞かない
吹き出す様に気がつけば余計に平気なのだ、と言う所を見せようとするが…結局、立ち上がるさまは
産まれたばかりの仔馬や仔牛のようであったかもしれない

「…1人じゃなけりゃこんなになるまで飲んだりはしない…」

彼女の言うことは最もなことで
現在の自分の姿がとてもじゃないが部下に見せられるものではないと判っており、
反論の余地が無かったから、ほんの少しだけ拗ねてムスッとして見せる

「……悪いけどそうしてくれるか?
 ノアに見られてるから今更、誰に見られたって変わらん気もするけど、な…
 結局、寝て起きれば俺は忘れちまうだろうし…」

彼女の好意に素直に従うことにする
このままでは隊舎に帰り着く前にそこらの廃屋の軒先で、眠りこけてしまいそうな気もする
野宿には慣れているが、折角、綺麗なベッドと清潔なシーツで眠ったほうが良いに決まっている
彼女に先導を任せる、とでも言いたげに手を伸ばし、軽く手を引いてもらおうとした
…明日、仮に思い出したら恥ずかしさと情けなさにベッドの上でジタバタとしてしまいそうな気がする

ノア > ( ゎ..... 今、 絶対拗ねたっ.. )

むすっと顔色を変えた貴方の、 滅多に見れない可愛らしさ。我慢を試みるけれど、 口元に堪えきれない笑みが ぴくっ.. と浮かんでしまうかもしれない。

「 .........ん、 引き受けた。そうそう、 これで貸し借り無しねー 」

ちゃっかり一言付け足してから、 貴方の手を取り きゅ.. と握る。何となくの方向はわかっていても、 詳しい位置や正確なルートまではわからず.. 結局は貴方に導いてもらうつもり。その代わり貴方の手を確り握ったまま、 歩調も合わせて ゆっくり向かおうか。

「 .....で、 何処で飲んだらスヴェンをこんなに酔わせるくらいのイイ女が居た訳 ? 」

生意気な琥珀色の瞳が隣の貴方を見上げ。其の表情を覗き込みながら、 揶揄うような質問を投げた。

スヴェン > 彼女の口元が緩むのにも気が付かず、手を取ってもらえれば引っ張られ気味に後に続く
貸し借り、と言われてもこの時は、思い出せず「ああ」と頷きなんとも曖昧な返事を返して歩きだす
引っ張られていくが彼女に道を尋ねられたり、歩調もこちらに合わせてくれているから、
いつしか横並びになって何方が手を引く、と言うでも無くなり

「別に良い女がいたわけじゃあない…単に俺が酒に弱いだけだ
 他の常連とテーブルでカードして、ついつい白熱して杯が進んだってだけ…」

悪戯な瞳が此方を覗き込んでいる
横目にそれを眺め、時折、ふらりとふらつきながらなんとか歩いていき

「…逆に聞くけど、ノアを酔わせる程の良い男ってのは王都にいるのか?
 酒場で何度か見かけたけれど、ノアが今の俺ほどに酔ってる所は見たこと無いんだが…?」

まず間違いなく飲める口であろう彼女
夜遊びが得意なイメージであったから酒が嫌い、という事はないだろう
…そんな彼女が酩酊するような事があるのだろうか?
疑問に思い、逆に彼女に聞き返してみた

ノア > 貴方の酔った様を揶揄う女もまた、 つい先程まで近くの酒場に居た訳で。足取りこそ確りしているものの、 ほんのり熱っぽい頬を掠める夜風が心地好い.. 先導の為だった筈の握る手も いつしか、 ただ酔っ払い二人が手を繋いで歩いているだけの状態に。

「 カードまで負けてないでしょーね ? 」

カウンターに座る絶世の美女でも口説いていたのかと、 勝手に想像していた女。事実を聞けば其の光景に思い浮かぶのは "野郎" の姿ばかりで、 可笑しそうに くすりと肩を揺らした。

時折ふらつく貴方を肩で受け止めながら、 レアな姿を揶揄い楽しんでいると.. 不意に、 質問返されて

「 ん、 あたし ? 酔うよ、 たまーにね。どうやって帰ってきたのか、 全然覚えてない時あるし.. 」

酒に酔う事なら、 ごく稀に.. 例えば、 仕事が失敗に終わった日。其の酔い様といったら、 今の貴方よりも酷いかもしれない。酒ではなく、 人ならば..

「 男なら、 居るじゃない。ココに。」

平然と。冗談を言う風でもなく、 あっさり言い放つ。其の数秒間は夜色の瞳を じっ と見詰め、 すぐに視線を前方に戻した。

スヴェン > 負けたのか勝ったのかも定かではないカードであったが、懐には見に覚えのない財布と
ポケットの中の細巻きの煙草を思えば勝ったのだろうと思う
しかし、その内容までは朧気で

「…酔っぱらいの懐に、自分の財布を突っ込む趣味のある野郎と同席したとかでないんなら…」

勝ったんだと思う、と曖昧な返事を返した
彼女の返事を聞けば、へぇ、と少し驚きながら声を上げる
流石に自分はそこまで酔ったことはないのだけれど、それより彼女が前後不覚になるほど飲む、
というと一体どれほどの酒が消費されたのか、そちらのほうが気になってしまった
あっさりと言いのけた彼女の続いた言葉に、ちらり、と横目で彼女へ視線をやり

「…誰かを酔わせる程の男とも思えんが…冗談だろうが一応、光栄に思っておく」

あまりに平然とあっさりと彼女が口にする様につい、くつくつ笑い声を零す
ふらり、と覚束ない足元に体勢が僅かに崩れれば身体が彼女に僅かに寄って
咄嗟に彼女の手を離してしまった。転ぶようなことはないが足を止めれば、悪い悪い、と彼女に伝えれば、
再び彼女に手を取ってもらおうと手を伸ばした

ノア > 「 ん、 さすが♡ 」

ハッキリ覚えていなくても、 懐は色々と膨らんでいたらしい。にこりと満足げに微笑んで、 貴方の勝負強さを称えた。今度飲み代でも賭けて勝負してみようか、 などと考えていると..

「 ちょっと..... 乙女の告白を受けて、 普通笑う ? 酷いオトコー 」

くつくつと笑う貴方に対し つん、 と唇尖らせ抗議。いかにも不服そうな表情作って見せながら、 文句を垂れるも

「 ...............っ、 ん..... うん。」

隣に並ぶ身体が ぐらりとよろけ、 同時に繋いでいた手が離される。ふと、 名残惜しくて目を伏せるも.. 再び差し出された、 貴方の手。何となく悔しいから意地でも顔には出さないけれど、 素直に其れを握り返して。

「 さっきの..... 本心よ。

── で.. 隊舎、 この辺 ? 」

小さく、 掠れた声で呟いてから.. リアクションする間は与えずに、 いつもの調子に戻り訊ねた。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にノアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にノアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にノアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にノアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にノアさんが現れました。
スヴェン > 「相手に運が無かったのかもな…思い出せないけど」

褒められれば素直に喜ぶべきなのであろうが、内容をまるで覚えていない
そんな状態であったから素直には喜べず苦笑いを浮かべて見せる
彼女に勝負を挑まれれば乗るのだろうけれど、勝てるか、と言われるとなぜだかまるで自信がない

「んー…悪い、あんまり躊躇いがなかったからな…
 ノアらしいっちゃ、ノアらしい気もするけど…」

唇を尖らせる彼女に、笑いながらすまん、すまん、と繰り返す。酔っているせいもあり、
手を繋いだまま大袈裟に頭を下げようとするものだからついつい、足が解れて転びかける
そうして、再び彼女に手を取って貰えば、すまない、と微苦笑を浮かべた
そんなやり取りを繰り返すうちにいつの間にか、隊舎の傍にまで来ていたらしく
彼女の声に周囲を見れば見知った景色で

「ん…?ああっ、悪いな助かった…
 ここからはもう、1人で帰ることが出来る…ありがとう、助かった」

彼女に礼を告げると手を離して数歩、進む
…が、くるり、と踵を返してよたよた、と彼女の立つ位置まで戻ってくれば、
す、と彼女へ腕を伸ばし引き寄せんとして
彼女を捕まえることが叶えば、幾らか酒の匂いを漂わせながらそっと、彼女の額に口付け…

「…おやすみ、酷いトコ見られた気がするな…
 まあ、こういうこともあると思って忘れてくれ…」

へらり、と笑って見せれば背を向けてふわふわとした足取りで隊舎の方へと歩いていった

ノア > "寝て起きたら忘れちまう" なんて言葉が嘘でない事を、 心の底から願う。なんだったら祈る。純粋無垢な少女じゃあるまいし、 恋愛に真っ直ぐ向き合える程 キレイじゃない。嘘偽りや隠し事がすっかり身に付いてしまって、 誤魔化すのもまた癖になり

「 ま.. 他にも引く手あまたな訳だけど。なんせ "女神" だし ? 」

くすりと、 冗談めかした口調で話を終わらせた。隊舎が近いと聞けば目撃でもされて貴方の威厳を損なわぬよう、 そっと手を離す。よたよたと未だ不安な足取りを、 じっと眉下げ見守っていると ──

「 そう、 気を付けてね。おやす..... み、 ─── ん.. わかったから、 早く入って。きっと心配してる。」

一度背を向けた貴方が戻り、 額へ口付けを落とす。それには弱ったように微笑んで、 隊舎に帰るよう促した。

「 おやすみ、 スヴェン。」

柔らかな声色で短い言葉を掛けると、 貴方の背中を見送って。見えなくなると踵を返し、 ゆったりとした歩調で自宅までの道を歩き出す。繋いでいた手が、 少し寒い。ほんのり心細さを感じると、 やや歩調を早め貧民地区を後にした。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からスヴェンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からノアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にシャルレさんが現れました。
シャルレ > 平民地区からのお使いの帰り道、かぶってたフードが風に外されて街の中で獣耳を晒すことになってしまった。
慌てて隠したけど、妙に視線を感じてた。
帰ろうと足をむけたものの、付いてくる気配は次第に追いかけてきた。
平民地区と貧民地区の境目くらいの路地。
少し時間、追いかけられ続けていたので疲れてしまってた。
角を曲がったとこで、白猫へと姿をかえて、地面でうずくまってた。

シャルレ > 猫になれば、塀でも屋根でもあがれるはずなのに、できない。
人の足で逃げてるときに、途中で後ろ足を捻ってしまったみたい。うずくまると動けなくて、
ジンジンした痛みばかり気になってしまう。

「ミィー」(…いたぃ…)

少しじっとしていれば、収まるかも、と…追いかけてた気配も足音も聞こえなくなってた。
壁と瓦礫の隙間に入り込んで、つい痛みに小さく鳴き。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にスヴェンさんが現れました。
スヴェン > 風に乗って聞こえた声にはた、と立ち止まる
周囲を見渡しても特に何かあるわけではなかったから、小首を傾げては気のせいかな?と頭を掻いた
立ち去ろうとするのだけど、妙な勘が働いたというか、上着の首の辺りを目に見えない何かが、引くような
感覚というか…信心は全くと言っていいほど持ち合わせていないのだけれど、後ろ髪を引かれるような
そんな気がして辺りをもう一度、よく眺めた…

「……俺も狭い所は嫌いじゃないけどさあ」

いた
壁と瓦礫の僅かな隙間。少し窮屈そうにも思える場所でジッと身を縮こめる小さな姿を見い出せば、
す、と手を出しその小さな身体を抱き上げようとした

シャルレ > うずくまってたから見てはいない、足音だけが聞こえてきた。
さっきの人かと思いジッとして動かないようにしてたけど、足音の癖に覚えがある。
それから声に間違いはなくて顔をあげて金色の瞳で見上げると…。
隙間にいたのに、汚れるのに腕を伸ばし抱き上げてくれた。

「ミャー…」(なんでいるの?)

見た目には白い毛の足でわからないだろうけど、触れると少しの腫れとか熱くなってる。

スヴェン > ひょい、と抱き上げると腕の中で一鳴きする彼女
当然の事ながら、何を言っているのかさっぱりわからない
それでも、とりあえずは撫でてやる。そうされて彼女は嫌がったことがないと思ったから

「…いや、わかんないから。
 遊んでた所を邪魔したなら謝るし、ひょっとして友達の猫と待ち合わせの最中だったりしたか?
 ……っても、あれだな、シャルが他の猫と遊んでる所を見かけたこと無いな…あれか、猫づきあい苦手か?」

何を言ってるのか判らないから、とりあえず、一方的に話しかけていく
一見すると腕に抱いた猫にブツブツと話しかける怪しい男にも思えるかもしれないが、
まあ、貧民地区の傍なんて幾らでも怪しい男が彷徨いてるもんであるから問題はないだろう
なでなで、と猫姿なのを良い事に好き放題に撫でていれば腫れた部分に不意に触れ、
その違和感に、ああ、と察したように頷いて

「…怪我か…他所の猫にいじめられたか?
 それともあれか、しつこい雄猫にでも迫られたか?」

どちらにしろ、自分では治療できないから隊舎に戻って薬学に詳しいミレーの連中辺りに
どうにかしてもらおう、と歩きだした

シャルレ > 彼の腕の中は、暖かくて好き、人でも猫でも変わらない暖かさに落ち着いてしまうけど。

「ミャーァ」(うー…どうしょうココで?)

足が痛いだけで、上半身は元気。抱き上げられて腕の中にいることで背中を伸ばし前足の肉球のとこで彼の頬を押すようにしてみる。
なでられるとうれしいのは隠せない、喉が…ゴロゴロと鳴りながら、頭を彼の顎くらいに押し付けて。

「ニャーニャー」(ちがうもん)

肉球で頬を押しながら、伝わらない返事を一方通行同士の独り言で返してる。
彼といると話せないことが不便に感じて、周囲をキョロキョロとしながら様子を伺い。

スヴェン > 何かを一生懸命伝えようとしているのだが、判るのは何かを言おうと腕の中で頑張っている事だけで、
実際は何を言ってるのかは判らない。前足でぺたぺた頬に触れたり、ぐいぐいと頭を摺り寄せてくるのは、
たぶん、嬉しいんだと思う……ひょっとしたらムサい男の腕の中から逃れようと暴れているのかもしれないが、
そうだとしたら、精神的ショックは計り知れないので、自分の都合の良いように解釈しておく

「なんにせよ、不便だな…
 流石にうちの部下連中にも猫と会話できるやつはいないだろうなあ…
 精霊の声がーって、言ってる少数部族の連中なんかは怪しいケド…」

隊舎の中庭でサークルを作って何かお祈りをしている連中の姿を思い浮かべる
周りに迷惑をかけないという前提に置いて、自分の隊では信仰やなんかには口出ししない
という、ルールを掲げているけれど、妙な香を炊いたりするので時々恐ろしい連中でも有る

…腕の中の彼女が周囲を気にする様子を見せれば、立ち止まり自分も周囲を見回す
特に何もないようだから、ん?と首を傾げて腕の中の彼女に視線やり

「…どうした?何も無いけど…
 シャルにしか見えない何かが見えてるのか…?」

と不思議そうに尋ねる

シャルレ > 猫のまま暖かく抱っこに撫で撫でも捨てがたい。でも、なにより言葉が通じないのが寂しくなる。
猫の喉の声帯と人の喉の違い。
嫌いなら腕から抜け出すのにと、肉球の柔らかいとこで押してた頬を顔を近づけ、小さく少しザラっとした舌で舐める。

「ミャゥ、ニャー」(少しまって)

周囲を自分も彼の目でも見回し、特に人の目はないし、彼の言うようなオバケみたいなのが見えてるわけでもない。
人の気配もなければ…
腕に抱える重さが、猫のものより重たくなる。予告ができないから、落とされてもいいように足に力を入れて人の姿にとかわる。

スヴェン > ずい、と近づいた顔の金色の瞳が自分を見上げている
不意にぺろ、と頬を舌で舐められれば、やっぱりお腹が減っていたのか…と思ったりする

「…?あっ、一寸待て…」

この感じは、と勘が働いたというか経験からわかったというか
ぱあ、と光りに包まれて猫から人の身に姿を変じる気配に待ってもらおうと伝えるが、
伝わったかどうか…咄嗟に抱いた腕に力を込めれば、なんとか、彼女を落とさずに済んだ
人の姿に変わった彼女を姫抱きに似た形で抱き上げていると、事情を知らぬ第三者が見たら、
人攫いか何かに思われそうだが、まあ貧民地区の傍には人攫いも彷徨いているだろうから良いだろう……

―――いや、決して良くない

「…抱っこしたまま人になる時は一声欲しい…
 っても、無理なんだよなあ…」

困ったねどうも、と思いながら彼女が足を負傷していることはなんとなく察していたから、
そうっと、一度彼女を下ろしてやる
彼女を下ろせばわしゃわしゃり、と頭を撫でてやり耳を隠すフードを軽く引っ張り被せてやり
背中を向ければしゃがんで見せて

「ほら、足痛いんだろ…?
 隊舎まで背負ってやるから…」

隊舎にたどり着くまでには人通りのある場所も通らなければいけない
抱き上げて行くことも十分できるが、流石に人目につきそうであったから代わりに背負っていこうとする

シャルレ > 「だってー…ちがうって言ってたんだけど…」

言いたい言葉伝わらないのに我慢できず、ひとまず姫抱っこされたまま地面に落ちることはなかったけど。
人になれば右足首くらいが腫れてて体重をかけると痛い。
一度地面に下ろされたときに痛みに顔をしかめ。

「ぁ…でも重たいし、スヴェン一緒に帰ってくれるなら私、ゆっくり歩くよ?」

ピョンピョンと飛ぶようにも歩ける事を伝える、猫なら素直に甘えられるのに人になると体重もかわることに遠慮の言葉がでてきてしまってた。
フードをかけられ撫でられると、やっぱりうれしいと…思ってしまって、目の前でしゃがむ彼の背中に手を当てながら、前の彼に覗き込むように話してみる。