2017/03/23 のログ
ご案内:「貧民地区」にノアさんが現れました。
■ノア > 夜の王都マグメール、貧民地区。ろくに整備も行き届いていないこの一角では、石畳が所々欠けてしまっている事や外壁が剥がれてしまっている事など当たり前.. にも関わらず、貴族らしき姿がちらほらと見てとれるのは
( .....お忍び、ってやつ ? あんなに派手な服着てれば、嫌でも目に付くけど。)
此処には悪趣味な店が多く建ち並び、夜な夜なお忍びで訪れる貴族も少なくないから。しかしながら豪奢な装飾の施された馬車や服装のせいで全く忍べていない事を心中でツッコミつつ、目的の場所へ...
■ノア > 狭い建物の隙間を音もなく、そして素早くすり抜けてゆく。やがて賭博場の真裏にたどり着くと息を潜めて、周囲へ意識を研ぎ澄ませ..
「 ............ 」
娼婦達の艶かしく誘う声や、男達の欲望に歪んだ笑い声、遠くでは酔っ払い達の喧騒も聞こえる。人間の聴覚で把握出来る範囲には、脅威となりそうな気配は感じず。猫のような身のこなしで塀に、そして二階の窓へと飛び移った。
■ノア > 当然、こんな場所から侵入し賭け事をしに来た訳ではない。窓から入ったこの部屋は、酒樽等が積み置かれた物置部屋。此処を出て突き当たりの部屋には多額の売上や、手持ちの尽きた貴族が置いて行った宝飾等が保管されている.. 筈。今夜の狙いは其の宝飾類。
( さて、と.. )
日中は売上を持ち出されているし、店が閉まった後では二階は従業員だらけ。客も従業員も一階に集中している今しかないと、木製の扉にそっと耳を近付けた。
ご案内:「貧民地区」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 「ハァ……」
賭博場一階の混雑の隅っこでため息をつく男。賭博場の警備の仕事など、やめときゃあよかった――他人が賭け事に一喜一憂する様を眺めるだけ。これが楽しいはずもない――もっとも、立場を入れ替えようにも今の自分には先立つものがないわけだが――そんな時、「交代だ」という声。待ってましたとばかりに伸びをすると、ギシギシと軋む階段を上がり――
「……ちょっくら休ましてもらうとすっかよ――」
次の交代時間まで、仮眠でもするか――廊下を進む足音が物置部屋の前で止まり、その手が今まさにドアノブを握りしめた。
ご案内:「貧民地区」にノアさんが現れました。
■ノア > 長居するだけリスクは増えるもの。速やかに取り掛かろうと扉に耳を近付けた、其の時..
( ─── って、 やばっ.. ! )
聞こえたのはぎしぎしと、 階段を軋ませる足音。その音は大きくなり、 明らかに此方へと近付いていて
( 入って来たところを毒針で..... いや、 絶対無理 !! 逃げる.. ? 隠れる... ?! )
太股に忍ばせた毒針に指を掛けるも即却下。あたふたと木箱や酒樽の物影を探してみるも結局は、入って来たばかりの窓から脱出 ── の、筈が..
「 んっ.. !? 」
木箱の釘にケープの裾が引っ掛かり、盛大にバランスを崩した。窓枠に干された布団の如く、上半身は見事脱出、下半身は部屋に残ったままで.....
■エズラ > 「ふぅーっ……ん?」
床板に負けず劣らずの軋みと共に扉を開けると――薄暗い物置部屋の窓際に人影あり。反射的に身構えるが、すぐに思い直して駆け寄る――
「おいおいっ、二階とはいえ、危ねぇぜッ……!」
男の目には、ひとまず「今まさに逃走せんとする女怪盗」などではなく――「窓から身を投げんとする女」が映っているのである。ともかく、その身体を引き寄せようと、腰のあたりに両腕を伸ばし、抱き寄せようとする――
■ノア > 「 違っ.. あた し、 は.....
............... ぇ ? 」
扉が開き、何者かが入って来た音。いよいよ運も尽きたかと絶望する布団女、だったが..
( もしかして.. バレて、 ない ? )
未だ姿も見えぬ背後の男性に引き寄せられ、 まさに布団のように取り込まれた。 其の口調から敵意は感じられないものの、 かと言ってどう取り繕えば良いかもわからず.. 咄嗟に口を吐いたのは
「 えっ、 と..... ありが とぅ。」
自分でも拍子抜けする程、 呑気な礼。
■エズラ > 「いよっ……」
一度掴んでしまえば、両脚を踏ん張り、苦もなくその身を引き上げた。そのまま両肩を抱いてくるりとこちらを向かせ、身の安全を確認――
「怪我ぁないよーだな……――?」
そこで気付く――やけに扇情的な装いに。これまた、それが身の軽さを生かそうとする「装束」などとは露と思わず――何やら勝手に納得したような表情でうなずく。
「あ~、「仕事」のジャマしちまったか?申し訳ねぇことしたなァ――」
相手のことを、お忍び貴族がはべらせている娼婦か何かと勘違い。賭博の熱に当てられ「お楽しみ」のために人気の無い場所へ――こういう場所にある賭博場では、よくある光景のひとつに過ぎなかった。「お連れさんには逃げられちまったか?」と窓の外を眺める――無論、そこには誰も居ない。
■ノア > 一端真っ白になってしまった頭は直ぐに再稼働出来ず、 呑気にも目の前の相手を観察し始めた。短髪や日焼けした肌、 精悍な顔立ち、肩に置かれた大きな手の男らしさ..
「 .....ぇ、 あ.. はい。」
そんな事を考えていたのも束の間、 ここでようやく今置かれている状況思い出し全身の神経がピリつく。貴方の言葉を頭の中で整理しつつ、 何とかこの状況を打破しようと取り繕い始めて
「 邪魔だなんて、 とんでもないっ.. しご、 と......... そう、 仕事で。連れ.. あぁ、 窓から飛んで逃..... じゃなくて、 飛び降り て.. 何処かに .....はは、 」
我ながら酷い歯切れの悪さに、 耐えきれず ふわりと視線を逸らした。
■エズラ > しばらく外を眺めていたが、ご丁寧に「窓を閉め」――唯一の逃走経路を遮断したことに気付かぬまま、手近な場所に置かれた大きめの木箱に腰かける。
「いや、すまねー……まーでもその様子じゃまだ「こと」に及んじゃいねーって感じだな。」
魅惑的な衣裳は、まだ一枚もその身を離れていないようである。むっふっふ、と遠慮為しに相手のメリハリある身体を眺めて――
「……どーだい、代わりに俺に抱かれて――いや、やっぱ今のはナシだ……畜生。」
ポケットの中には糸屑しか残っていない。この仕事が終わらない限り、無一文――そして、男はあろうことか――
「わりーけど、他の客、見繕ってくれや――下にはそこそこの金持ちがそれなりに来てるみてぇだからよ――」
開けたままの扉を指差すのであった。盗賊を「引き入れ」ている――やっぱり露も知らぬまま。
■ノア > ( 運.. まだ尽きてない。)
どうやら娼婦か何かと勘違いしている様子に、 無意識に固まっていた肩も くたりと力が抜け。ついさっきまで脅威でしかなかった長身で逞しい貴方の姿さえ、 今では暖かな光に包まれた神にすら見える。信仰心は.. ないけれど。
「 そうなの.. まだまだ、 姐さん達みたいに上手くできなくて。」
とにかく今は、 客に逃げられた娼婦になりきる。このまま貴方を何とかやり過ごし、 今夜は引き上げよう.. 等と考えていると
「 .........ぁ、いや.. その... 」
( ちょ.. 何してくれてんの ?! )
まさかの退路遮断、そして敵地への門が開く。すると唾を飲み込み小さく喉を鳴らしてから、覚悟を決め静かに.. 扉を閉めた。肩に引っ掛かっていたローブも はらりと床に落として、 貴方の元へ歩み寄り..
「 "お仕事" じゃなくて "レッスン" ならお金は要らない、 でしょ。教えて.. 男の人が、 喜ぶこと..... 」
■エズラ > 「……おいおい、本気かよ――?」
交代時間まで仮眠でもしようと、横になりかけていた男が起き上がる。思わぬ申し出に、間抜けな笑みを隠せない。扉を閉めたことからも、相手が本気であることが分かった。立ち上がり、こちらからも歩み寄る――
「そんじゃ~……お望みのままに……教えてやりましょうかね~……――」
相手の細い腰を抱き――ぎゅむ、とその身を引き寄せて。唇が触れそうになる直前まで顔を近付ける――無論、そのまま相手が身を委ねたままならば、遠慮なくその唇を吸うつもりである。
■ノア > ごろんと横たわり、 出て行く気もなさそうな貴方。一階へ降りてまた誰かに話し掛けられるのも、 従業員に顔を覚えられるのも御免だった。そうなればもう、 出来の悪い娼婦のままで居続けるしかない。仕方ないから、 なんて言い訳つつも.. 幸い、 相手はイイ男。
「 .........っ、 ん.. 」
どさくさに紛れ鞭もローブと同時に床に落とし、毒針のみを忍ばせている状態。腰に回された逞しい腕や今にも触れてしまいそうな距離、 そして真似事とは云え自分から誘った恥ずかしさに、頬を染め貴方を見上げた。
「 本気。いっぱい、 教え て.. ? 」
■エズラ > 「ンム……ちゅ……――」
教えて、の一言を合図に、男が相手の熱く柔い唇を食む。相手の「装備」には気もとめぬまま、舌を絡めて口付けをより深めつつ、物置小屋の隅っこへと移動し、古ぼけたマットレスの上にその身体を押し倒す――
「ぷはぁ~……そんじゃ、レッスン開始ィ……――」
男の両手が腰や腿を這い回り――唇が白い首筋や胸の谷間を啄み始めるのであった――
ご案内:「貧民地区」からエズラさんが去りました。
ご案内:「貧民地区」からノアさんが去りました。