2017/02/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にクロイツさんが現れました。
クロイツ > 遅くに目を覚まして目的もなく貧民地区をふらふらと歩く。
すっかりと日も暮れた時間なだけに迷い込んだ獲物や同じ住人を餌食にしようとする住人を避け、時折は絡まれて笑っていなして路地を歩く。

すっかりと住み慣れた場所とはいえ物騒な場所には違いはなく、それなりな警戒をしたままに娼婦が立ち並ぶ道や露店が並ぶ場所と特に目的も決めずに。

「そういえば…」

ふと、ギルドで騒ぎがあったといううわさ話を思い出しては、もしかすればまだ面白い事があるかもとという考えが頭によぎり。
何か興味を引くようなことがあればと思いながら貧民地区の大通りを歩いて。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にハルクラムさんが現れました。
ハルクラム > ―月末の金曜日だから、ギルドでは月の決算で定月報酬が出される。今月の成果は軒並み高い。
たんまりと金銭の袋を背負い、大通りをにこにことして歩いているのはハルクラム。

「へへへ…お小遣いはもう貰わない歳なんだし、これぐらい自分で稼げればいつもどおり贅沢できますのー」

ギルドハンターとしての彼女は特に派手な服装ではない。薄茶色のチュニックに身軽なショートパンツで、ただ
気にされるのはその小ささというところだけで。富裕地区の人とは思えない平凡な格好である。

帰りのついでがてらに露店に並んでいるいい匂いのする食物を眺めながら、下り坂を歩いていただろうか

クロイツ > 珍しく平穏といっていい貧民地区を歩き、何もない事に首をかしげながらあるけば別の露店の並ぶ道につく。
この辺りは平民地区も近いのか真っ当に見える露店も多く客の姿も物騒とは遠い姿が多くみられ。

「あれ…道間違えたかな…?」

奥へと向かっていたつもりが逆に浅い場所についてしまい思わず来た道を見返して。
戻れば目的地へたどり着くだろうがそれはそれで面白くないと考えて。
とりあえず歩いてみようと決めて店を眺めて歩く。

ハルクラム > チャランチャラン、と金の音を立てながら店の横を歩いていると、ふと遠くに一人の少年…
みかけとしては自分の同じくらいの男がいた。見た感じ少し迷っていたような顔だったが、
思い出すと、そう、九頭龍山脈の温泉で一度会って、交わったことのあるお方だ。

「あー…」

と声を掛けようと思ったが、彼が今忙しいところなのか、或いは暇なのかどうかまだ分からない。まずは横で
同じように店の品々を眺めつつ、歩幅を徐々に詰めていく。

(クロイツ…さんだったっけぇ?このあたりに家でもあるのかなぁ?)

そう思索して、あまり気づかれないように彼の後をつけてみる。
―しかしながら、不注意になっていたのだろうか、道の出っ張った石に少し躓く。

―チャラン

一枚のコインが床に落ちて、コロコロと坂道を転がっていく。
(あー、まってぇー、あたいのコインがぁー)

クロイツ > 「ん……特に変わったものもないかな」

場所が場所だけに何か変わったもの。
それこそ平民地区や富裕地区から流れてきたようなものでもないかとみる訳だがそういう物もある訳でもなく。
この辺りは本当に真っ当な店しかないのかと眺めて歩いて。

「このまま平民地区に抜けてお土産でも買って帰るのもいいかもしれないかな」

このまま目的のない散歩を続けるよりはと考えていれば小さく金属の落ちる音。
何だろうと思い視線を向ければ転がるコインと見覚えのある少女。
あ、と思っていればコインは足元を通り過ぎていき。
少女に声をかけるかコインを追いかけるべきかと一瞬思考が固まって。

ハルクラム > 意識が集中すれば前が見えなくなる、
あまり目のよくない少女はすたすたと道を転がるコインを追いかけていき―

「とれ…たっあ!」 ドンッ

思いっきり正面からぶつかってしまう。勢いでさらに複数枚の金銀が袋から飛び跳ね、道に散乱する。
―未だ貧民の地区である。こんな大金が道端にいきなり現れると、貧しい住民はどう思うだろうか。

『おい、すげえ金転がってるぜ、もったいねかぁ』
『ちょっくら頂いていいんじゃないかぁ?』
『こりゃあおいらへの寄付金じゃねぇのかぁ?小娘さんよぉ』

態度の悪いゴロツキがそそくさと集まって、金銀と座り込む少女を取り囲む。

「えとぉ…ぶつかってごめんねぇ…。って、君たちは何であたいを囲ってるの?」

しめしめと手足を伸ばす暴漢が。油断すれば奪うか、襲うかしてくるだろう。
平和と思われた貧民地区の一角は、突如として一触即発の雰囲気である。

クロイツ > どうするかと迷っていれば少女はコインを追いかけていき。
前をよく見ていないのか何かにとぶつかりほかにも持っていた様子の硬貨を道にばらまいている。

「あーあ…こんな場所でこんな事したら…ああなるよね」

その散乱した金銀を見ればここの住人ならほぼ迷わずにああするだろうと過去まれてしまった様子を見る。

直ぐに実力行使で奪われることはないだろうが…それも時間の問題だろうと。
流石に知った顔が目の前で金品を巻き上げられるのをそのままにするのも目覚めが悪い。
ならばすることは一つであって。

「ちょっとごめんね。こんな場所でばらまいたらこうなるよ。気を付けないと駄目だよ?」

一触即発の間に入り込んで少女に少し呆れの混じる声で声をかけていく

ハルクラム > 彼の力はかの魔王であった過去があるのだから確かである。助かったという気持ちで表情は一瞬和らいだ。
真っ当な指摘を受けて少し分かってるよというような不満はあるが、とにかく助けになってくれるだろうか。
できれば正規のギルドで働いている彼女だから、あまり人の多い所で自分の悪魔としての能力を行使したくない。
だから言葉で解決するなら、当然彼のような弁護人がいてくれるから強い味方だろう。

「えとですねぇ、この金銀は、あたいギルドハンターで、皆さんが困っている依頼を解決して得たもの
 なのですよ。…んでも、あたいにはちょっと多すぎる金だから、何かに寄付することはあるかも
 だから…、今は取らないでね?だめだよぉ?」

そう理論的につらつらと言葉を述べてゴロツキを落ち着かせようと思った。
だがしかし、彼女が貴族の身分であることがさらに気に障ったのか、ゴロツキ共の憤りは
収まらないようだ。

『おいおい、そんなこといわずちょっと俺にも恵んでくれよぉ』
『お嬢ちゃん、そしてそこの少年もな、お小遣い貰えるんだろぉ?』

クロイツ > 割って入ったまでは良かったが話し合いで終わる相手かどうかまでは判らず。
実力で追い払うのは簡単ではあるがそうすれば確実にこの辺りは大惨事になってしまう。
どうやって丸め込むかと考えていれば……。
少女がごろつきたちに言った言葉に思わず額に手を当てる。
そんな事を言えば確実に俺たちにというのは目に見えているだけに。

「そう言う言い方は駄目だよ…そんなこと言ったらさ。こうなるよ」

案の定というか思っていた通りの反応を見せるごろつきの姿。
恐らくは多すぎるや寄付という言葉が気に障ったのだろうと。

「はいはい、この辺の子じゃないのに絡まないって。
今あちこちで話になってる変な貴族の身内なら全員殺されるよ」

だから散ろうね、とごろつきに今は優しく話しかけ。
これ以上絡むなら少々痛い方法で追い払うしかなく。

ハルクラム > なんとも、ハルクラムは言葉遣いの機敏に乏しい所もあったと反省し、クロイツの述べることに耳
を傾ける。その中には気になる言葉も聞こえてくる。

(あちこちで…話になってる変な貴族…?あたいが身内なら殺されるって…何のことだろ…?)

そして、その話を聞いたゴロツキの表情が一瞬にして凍りつくものになった

『げげ…そ、そうだな、殺されるのは嫌だなあ…』
『この少女がか…?確かに、俺は知らねえけど、やべえな…』
『と、とにかくこの状況を見られるだけでもやべえって、ずらかろうぜ』

静まり返り、そそくさと後ずさりし、消えていくゴロツキ達。ハルクラムは落ちた金銀を拾い集め、
やがて全て袋に収めてから、クロイツに感謝の気持ちを述べる

「あ、ありがとね…、クロイツさん。言葉は難しいものですの…。」

ふう、とため息をつき、彼の顔を見る。

「…お礼とか、いりますかぁ?」

と言いながら、気になっている変な貴族の事を聞き出したいと思い、先程の会話について尋ねてみたりするか

クロイツ > これで駄目なら面倒になるなと思ってごろつきを眺めるが…
その効果か直ぐに出て慌てだすごろつき達。

表情を凍らせて口々に何かを言えば消えていくごろつきたちを見送り。
金銀を拾い集める少女を見下ろして。

「気にしなくていいよ。偶々遭遇したからだしね。
言葉はちゃんと使わないとああいうのに絡まれるよ?」

次は今回みたいにはいかないかもと少しだけ困った顔をして見せて。

「お礼?別にいいよ。気まぐれで助けただけだからね。
それより平民地区まで送ってあげよっか?
もう絡まれるのは嫌だよね?」

このまま別れてもいいがまた同じ目に合っても目覚めが悪いと考えて。
送ろうかと提案をして。

ハルクラム > 自分の生業でなかなか精一杯で、国の政情については知れない彼女なだけに、彼の見識には少し憧れるものが
あり、またお礼といえば気にしなくていいと優しく声をかけてくれて。

「はい、お願いしますの、送ってくださいですの」

と素直にお願いした。
彼女にとってはこの国で背負う程に稼げたのは初めてなので、ゴロツキに絡まれる経験も初めてだった。
それだけに怖いなあという気持ちと、この国は本当にいろいろな意味で貧しいなあという気持ちがあるだろうか

「…実は…、結構前からクロイツさんの後ろ…、つけてたんだけど…、何か楽しみを探してたの?」

と、暇そうだった彼の後ろ姿を思い出して。
感謝したい気持ちになると遠慮されても何かしたがるハルクラムの真面目さがあるので、このように
問いているようだが。

歩きながら話していればやがて貧民地区を抜け平民地区の仕切りが見える所か

クロイツ > 「あっちも見に行こうと思ってたからついでだよ」

素直にお願いされればいいよと笑顔で頷き。
ついでとばかりに今度は落とさないようにと金銀の入った入れ物を持ってあげて。
よくこれだけをもって襲われずに歩いていたと感心をして。

「え?つけてたの?それならこっちに来ちゃってよかったよ。
奥にいってたらさっきの人たちよりも物騒なのがごまんといるからね…
そんな感じかな」

まさかみられていたとは思わずに、警戒心が緩んだかなと自分の無防備さに呆れ。
そして少女のあぶなっかさしも呆れて…

そうして話して歩けば平民地区が見えてきて

「さて、見えてきたよ。僕はこのまま買い物して帰るけど、ハルクラムはどうする?」

ハルクラム > チャランチャランと金の音を立ててたのに襲われなかった…という事は彼女は襲われることを想定していなかった
ので気にせず歩いていたもので、もっと物騒なのがごまんときいてやっとなんとなく怖さがわかってきて

「ふへへ…あたい田舎の生まれだから、そんな危なっかしい人も居なかったし…
 まあでもあたいは弱くないし、ただ人混みの中であんなふうに失敗したのは初めてだったかなぁ。」

毎々ハルクラムは、クロイツに呆れられているように感じているが、実際年齢的にも、種の格としても上な
お方なので、とても自分はしっかりしてない身だと思っているし、気をつけないとと思って。

平民地区が見えてきたので、クロイツの問いかけを聞いて。尋ねてくださるということは、まだ彼女は
クロイツさんと一緒にいれるかも知れないという気持ちがあって、折角重たい荷物は持っていてくれてるからと
甘えて、

「んー、今日は特にあっちの仕事も無いから暇だし…もしついてきていいなら、ついてきていいですかぁ?
 時間に関しては、母上は特に気にしてないし…」

笑顔で彼にお願いしてみせる

クロイツ > 「田舎だったんだ。それならなおさら気を付けないとね
都会はそういう人を食い物にする人も多いんだよ。
だから失敗する前に大荷物は先に持って帰らないと駄目だよ」

なんというか隙の多い少女に呆れた目を向けて、本当に気を付けないと駄目だと警告して。

そうして平民地区に付き、どうするかと問えばついてくると答える少女。
買い物を回る程度なので別にいいかなと思えば頷き。

「そっか、それじゃ商店街を見て回るよ。
ハルクラムが見たい店があるなら一緒に見ればいいしね」

そう告げれば少女を伴って商店街めがけて歩いていくことに……

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からクロイツさんが去りました。
ハルクラム > そう提案されたので、自分の欲しい食べ物や化粧品でも買っていこうかと、少しばかり、今度はしっかりと
持って金を取り出し、店を周ることにした。

「はい…気をつけますのっ」

また後日に逢った時は何かしらおもてなししたいと思案して。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からハルクラムさんが去りました。