2016/11/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にノアさんが現れました。
■ノア > 「 ............... 」
コツンコツンと、華奢なヒールが石畳を打つ音が響く。全身を覆うローブの中に皮製の袋を隠し持ち、其の中の盗品を捌いてくれる商人との待ち合わせ場所へ.. 別段焦った様子もなく、緩やかな歩調で路地を進み。
( .....あれ、居ない.. )
角を曲がると、其処に居る筈の男の姿が見当たらない。時間に遅れた事など一度もなく、これまでも幾度となく取引をしてきた相手の姿がない。嫌な胸騒ぎにフードを深く被り直しつつ、もう少しだけ待とうと.. 娼館の外壁に背を凭れて立った。
■ノア > 暫く其の場で男を待つも現れず、今夜は引き上げようかと外壁から背中浮かせた其の時..
『 ─── っ、逃げろ !! 』
何処か、そう遠くない距離から絞り出したような叫び声が聞こえる。其の声はまさに待っていた相手のもので、一瞬の隙をついて危険を知らせてくれたのだと理解すれば..
「 ── ったく..... しくじってんじゃないわよ、あの馬鹿っ.. !! 」
小さく舌打つと同時に駆け出した。しかし其れは自分だけではないようで、幾つもの足音が周辺から集まってくる。ブーツの鳴らす堅い音を響かせながら、張り込んでいた兵達が一斉に駆け出して。
細い路地を、右へ左へ.. 素早い身のこなしで逃げ回るも、方々に張り巡らされた兵達に其の距離を詰められてゆき。
■ノア > 何処からか情報が漏れたか、通報されたか。いずれにせよ今夜の取引は張り込まれていて、先にあの場に行った商人が捕まってしまったのだろう。取引の相手に間違いはないか確認させる為近くで捕らえられていた商人は、兵士達に包囲されている事を伝える最も効果的な三文字を叫び.. 女盗賊を逃がした彼が、その後どうなったのか考えたくなかった。
「 逃げろっ たっ て..... てゆーか 何人いんの よ、もう っ.. !! 」
逃げ回りながら様々な推測をしつつ、やがて目指していた店の外壁が見えれば..
「 .........っ、はぁっ.. はぁ、はぁ っ.. 」
裏口から勢いよく駆け込み、慌てて戸を閉めた。其処は妖しげな娼館の広間、薄暗い空間はドレス姿の娼婦達と鼻の下を伸ばした男達で賑わっていて。白いローブと皮製の袋を木箱に隠すと、ツカツカと歩き出し..
「 ── お願い、抱いて ─ 」
にやにや品定めしている男の襟を、強引に掴み引き寄せながら告げた。甘い声なんて出さずに、うっとりと見詰める訳でもなく、鋭い猫目もそのままに真っ直ぐな口調。『 たまには、こういう娘も悪くないねぇ.. 』などと にやつく男と共に階段を上り、空いている部屋へ連れ込むと..
「 ごめんなさい、やっぱり寝てて。」
男の首筋に針を刺した。にやけ顔のまま痺れる男の頬に一度だけ軽いキスを落とし、扉の外に耳を澄ます..
店から出た兵達の足音が遠ざかるまで、ジッと部屋の中で身を潜め.. 慎重にローブと皮製の袋を回収した後、細い路地を縫うように進み貧民地区から姿を消した。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からノアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にソル・グラディウスさんが現れました。
■ソル・グラディウス > 貧民地区。
平民地区と比べ、治安も悪く、生活水準も低い。
夜になれば街灯が無い場所では犯罪が蔓延し、殺人、強姦、違法商売などが顔を見せる。
普通の一般市民であれば立ち寄らない場所にこの青年は立ち寄った。
「……」
貧民区の建物の上。
もはや住民はおらず、蛻の殻となったその建物の屋根に座して上空を眺める。
帽子の鍔を挙げて、上を見上げるその瞳は僅かに揺れており、心の中では感服していることが伺えるだろう。
住民の民度は低く、治安も悪ければ衛生環境も良くない。
そんな場所ではあるが王都の中で一番月が綺麗に見える場所。
半月となったその衛星を見上げて、夜風に当たり一人の時間を過ごす。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にシンシアさんが現れました。
■シンシア > 今夜は昨日より早く終わったことにご機嫌
思わず近道で帰宅の道についてたとこ、頭上には月明かりもあって、多少は明るい。
乾いた空気の中に軽い足音が響いて進む
ふと、近くに人の気配か
短い感覚で響いてた足音は、次第にゆっくりになり
周囲を伺うように見回してると
屋根の上に人影らしきシルエットに気づいて脚を止めて見上げる、帽子の形には見覚えがあって
■ソル・グラディウス > 冷たい夜風が時折吹けば、服を揺らしつつ彼の体に衝突する。
この季節の夜風は冷たく、一般人であれば刺すような寒さに身を震えさせるだろう。
だがこの男性は夜風に震える様子は全くなく、寧ろ心地いいとさえ感じていた。
「……」
月に見惚れながら、懐からは酒瓶を取り出す。
月を観ての晩酌。
前々から計画していたが所詮計画止まりだったので今日は実行に移そうとコルク栓を引き抜く。
ポンッという軽い音と共にコルク栓を取っ払えば、中の琥珀色の液体を揺らしてそれを口に含ませた。
「ぷはっ…ふぅ~…」
それを一口飲めば、息を吐いて喉をスーッと焼くアルコールの感触に酔いしれる。
顔はまだまだ正常だが、何処となくぽかぽかと体が暖かくなり始める。
月と酒に酔いしれているためか、自分を見上げる視線には気付かず、晩酌を続けた。
■シンシア > 建物の上で、ここで声をあげると、やたら響きそうで
辺りを見回し、その建物に上れるルートを見つける
通りから他の建物の上に階段で登り、そこから建物へ降りる
彼の横くらいから近づきつつ
「やっぱり、ソルだ」
お酒を飲んでる様子、月明かりも影が落とすようになって、声をかけながら近づいていく
「ちょうどよかった、手紙出そうと思ってたんだ」
■ソル・グラディウス > 月明りに照らされて酒をまた一口、口に含ませる。
顔がほんのりと赤くなり始めた頃に横から聞こえて来た声にピクッと体を反応させる。
「…てめぇか。今日は一人でゆっくりしたかったんだがな」
横を向き、見知った顔の女性が居ればそう発言する。
まるで彼女を邪魔だと言わんばかりの口ぶりだが、表情や声色からは若干嬉しさも混じっており
彼女を本気で逃避している訳ではないというのが伝わるだろう。
「手紙ィ?何だよそれ…内容は?」
こっちに来いと手招きし、隣に座るよう屋根をポンポンと手で叩く。
酒をまた一口飲んだ後に彼女の手紙について聞いてみる。
■シンシア > (なんだろう、荒れてる?機嫌わるい?)
珍しく粗っぽい言葉が返ってきて近づくのを躊躇うけど手招きに脚を進めて隣へと座る
「もう、一人でゆっくりしたいなら、家で飲めばいいのに」
邪魔っぽい言葉に、言い返すけど表情は此方も嬉しそうに浮かべながら
「少し前にね、、、」
と、郊外で出会った魔剣さがしの大男の話をする
そこで、兄と思ってる彼の持つ剣の話も
■ソル・グラディウス > 「家じゃあ月が見られねぇんだよ…ホラ、綺麗だろ?」
空を指差し、彼女が隣へと座れば僅かに微笑みを溢す。
綺麗に半分に割れた月を指でなぞり乍らそう言ってまた酒を一口。
彼としては綺麗な月を観ながら酒を飲むことに意味があるらしい。
「…あぁん?…あぁ、そいつの探している剣。確か『ハバキリ』とかいう剣じゃねぇか?」
彼女の話を聞き、少し赤い顔でそう問いかける。
以前、邂逅した魔剣を持つ大男。
その大男と彼女の話に出てくる男性がリンクし、もしかしてと思いそう聞く。
■シンシア > 彼が指を指せば月が浮かんでる、思い出すように微笑んで
「初めてあったのも、お月見だったものね」
数ヵ月前の出来事だけど、今もちゃんと覚えてる出会い。酔ってるのがわかるくらいだけど
隣から肩に頭をのせるようにして
「そうそう、確かそんな名前だった
何で知ってるの?」
彼が、自分が伝えるより先に出会ってるとは思ってなくて頭の中でき疑問符が浮かんでた
■ソル・グラディウス > 「…だな。」
月を見上げながら、顔を赤くしてそう告げる。
街に来るまではこんな人物に会えるとは思ってもみなかったとしみじみ思いつつ
彼女が寄り添い、自分の肩に頭を乗せるようにすれば、彼女の背に手を回して肩に手を乗せる。
「あー…そいつ、多分この前会ってるわ。持ってる剣は確かダインとか言ってたか?
そいつ本人の名前は知らねぇが…何ていうんだ?」
寄り添った彼女を横目で見つつ、思い出すようにすればそう発言する。
彼女に2、3の質問を立て続けに投げ飛ばし、その返答を待つかのごとぐじーっと彼女を見据える。
■シンシア > 「ここでお兄ちゃんができるなんてね」
懐かしみながらも、縁には感謝するように呟く
肩に頭を乗せたまま、肩に回される手と背中に感じる腕、くっついてるとこから暖かく感じながら
「あ、あってたの?名前は確か、、、ノーガルド
ダインは、わからないけど、なんだか小声で独り言いってるみたいだった」
その時は、触れなかったけど
誰かと会話してる様子なことには、きづいてて
その人が彼と会いたがってたことも伝えたけど、ぜんごになってしまっていて
■ソル・グラディウス > 「俺も妹が出来るなんて意外だったな。」
懐かしくそう語るようにしながら自分に腕に抵抗もなく包まれる彼女。
甘える彼女にぴったりと寄り添い、寒い夜風から彼女の身を守る。
「つい、この前な。…ノーガルド、か。
あー…それな、どうやら剣と会話しているらしいぞ。だから奇異な目で見ないでやってくれ。
ああ見えても俺と同じ魔剣使いだ。」
その人物ならこの前に会ったと告白し、独り言についても説明する。
この前の出来事、つまり彼の探している魔剣の事や自分の魔剣が彼の探しているものかどうかというのを確認したこと。
そして魔剣に触れて痛い目を見たことも彼女へと説明する。
■シンシア > 「でも、お兄ちゃんでよかった、兄ならずっといてくれるでしょ?」
身寄りがなく実の家族を知らないから、頼れる兄ができたことは、嬉しく失いたくないものにになってるから
「でも、ソルの剣は違ってたの?」
相手の話し方だと、彼の持つ剣のことかもしれないっぽい話を聞いてたから
てっきり、と思ってただけに意外そうな声をあげる
「ソルもノーガルドもやっぱり、特別な人なのね」
素直にすごいなーと、感心の声になる、同じくらい苦労も大変なこともあるんだろうけど、それは、自分の感覚にははかり知れず
■ソル・グラディウス > 「……そうとは限らん」
嬉しそうにそういう彼女に間を置いてそう返す。
兄だからと言ってずっと一緒に居られるとは限らない。
特に自分は『兄のように慕われている』だけで兄ではない。
そんな脆く曖昧な関係などずっと継続するのには限界があると現実を突きつける。
「あぁ、どうやら、彼らの探している剣とは違ったらしい。
取り上げられなくてよかったよ。」
意外そうな声をあげる彼女にそう返す。
仮に自分の剣が彼の探している物だとしても渡すつもりは毛頭ないが。
「別に、そうでもねぇさ……お前も魔剣使いになってみるか?」
ぎゅっと彼女を抱き寄せてそう聞く。
何とか、色々の人脈を使えば彼女に合う魔剣ぐらいは探し出せるだろうと考えてる。
■シンシア > 「否定的過ぎることより、いいと思うよ」
この土地で種族でなら、何があるかわからないけど珍しくネガティブに聞こえた言葉に心配になって
伸ばした手は彼の手に重ねるようにしようと
「お兄ちゃんが何を不安がってるか知らないけど、何かあったら、私が守るから」
自分ごときでは、と思うけど言葉だけでも前向きに残したくて
抱き寄せられると鼓動が跳ねて、彼になにかあったのでは?と心配になる
「私に扱えるものがあるならね、お願いしようかな」
力のあるものが武器となるなら、今以上に
守れることになるのならと、望んで
■ソル・グラディウス > 「そうかい。…あんまり夢を見すぎるなよ。少しは現実と向き合った方が楽な時がある。」
手を重ねられれば微笑みを作り彼女を見つめる。
純真で脆い関係。それが不埒な輩によって崩れ、穢され、最後には捨てられる光景は何度も見てきた。
それを見ているのは忍びなく、何度も崩壊を止めて不埒な輩を排除してきた。
しかし、それは一時的、局所的なモノであって永続するようなものでは無い。消え去らない理不尽にため息と諦めが強まってくる。
「…やっぱり、お前はいい女だ。…もし結婚を考えてるなら、俺も候補に入れてくれ」
心配そうに自分を気に掛ける彼女へ嬉しそうにそう言う。
彼女の気遣いに心を打たれ、いい女と褒めつつ冗談を付け加える。
お互いに年を取って、相手が居なかったら…などと気の早いことも考え始めた。
「あぁ、わかった。…特別に金は取らないでやる。妹からの頼みだからな」
酒をグイッと飲み干せば、瓶をコトッと置いて彼女の頭を撫でる。
彼女の剣技。普通の剣を持たせるにはもったいないだろうと最適な物を探してやろうと告げた。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からシンシアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にシンシアさんが現れました。