2016/10/16 のログ
■アル > 「……あのクソジジィ……部屋の壁、薄いは、穴が開いてるはで……ナイスじゃないか!!」
確証はないが、個人的にマスターは覗き決定。こんな場所にある宿兼酒場。問題があって当たり前。
荒れくれ者が集まる場所に娼婦も来ることも多く、つまり目的は一つだろう。
妄想を膨らませながら、ついつい天井を見上げて、鼻の下を伸ばすダラしのない笑みを浮かべてしまった。
暫く妄想の世界の意識を飛ばし、起きたまま夢を見るという器用な真似をしていたが、ある程度すると顔を天井から戻す。
何かないかと周囲を見ると、自分が突っ伏していた場所の近くに、透明な液体が入った木のコップを発見。
あの瘦せ細った人の悪い笑みを浮かべるマスターが、自分のために飲み物を残すとは思えず、頼んだのもだろうコップに手を伸ばす。
その液体を一口飲むと、生ぬるく不味い水らしいもので喉の渇きを潤した。
「不味……相変わらず、最悪だなこの店……」
余りの不味さに、軽く涙目。頭のアホ毛もヘニョリと元気をなくしてしまった。
水すら不味いのかと悪態を吐くと、コップをカウンターに戻し座ったまま軽く伸びをしたり捻ったりする。
変な姿勢で寝ていたので、凝り固まった肉体を軽く解した後、色々な意味で眠気が吹き飛んだので、この後どうするかを考える。
■アル > 暫く考えた後、椅子から立ち上がる。
「まっ、目も冴えたし……出かけるとしますかね」
今度は立って伸びをした後、悪戯な笑みを浮かべて小さく呟く。
この宿で覗きよりも、外で覗き。マスターが他の客に、いやらしい笑みを浮かべ、昨夜はお楽しみでしたね、とか言ってるのは聞きたくもなかった。
呟いた後、足音を立てずに店を後に――夜の闇に紛れるよう姿を消していった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からアルさんが去りました。