2016/10/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にソル・グラディウスさんが現れました。
ソル・グラディウス > 時刻は夜。
月明りがぼんやりと通りを照らし、薄暗いそこに足音を響かせながら歩いていく。
周りを少し注視すれば、布切れを布団にして寝る人が目に入り、路地に耳を済ませればわずかに怒号や叫び声、泣き声が聞こえてくる。
その様子に頭を抱えつつ、キョロキョロと周囲を見ながら歩を進めていく。

今日は依頼や用事ではなくただ単に月を観て憩うためにこの地区へと足を踏み入れた。
以前、身を重ねた女性が『月を観るなら貧民地区が良い』と言ってたため、やって来た。

「とは言ったものの…」

立ち止まって頭を抱える。
よくよく考えれば、具体的に何処に行けばいいのかわからない。
とりあえず、落ち着いて月を観れるような場所を探そうとする。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にシンシアさんが現れました。
シンシア > 適当に買い物を済ませて、帰宅する前の近道。
夜分にやや危険度はあがるけど、か弱い娘ではないつもり
パンや果物を入れた紙袋を抱えて通りを進む。

この角を曲がり、しばらく進めばこの地区から抜け出せる通りに入る
前方をなにか探してるような人影が目について、困ってるのか迷子か?
お節介心が足早に背後から近づくことになり、軽い足音を立てて距離を縮めながら

「おにーさん、なにか落し物でも探してるの?道にまよった?」

いきなりでは驚かせてしまうかも、近くにくれば声をかけながら近づいてみる。

ソル・グラディウス > 上空の月を見上げ、その魅力に少し見惚れる。
場所を選ばずとも貧民地区では等しく綺麗に見える月に感動しつつも、地上へ目を移せば心底がっかりする。
この街も月のように綺麗になればと願うが叶わぬ事というのは百も承知。

「…っ!?」

不意に声を掛けられ、体をビクッと反応させつつも声の主の方に視線を向ける。
いつの間に背後に接近したのだろうと困惑する。
彼女の足音はしていたが、どうやら月を観てて気付いてなかった様子だ。

「…い、いや、別に…落とし物でも迷子でもねぇよ。ただ落ち着いて月を観れる場所を探してるだけだ」

何事もなかったかのようにクールに振舞うもまだ心臓の鼓動は落ち着いておらず、バクバクと脈打っていた。
それを落ち着けようと発言を終えれば深呼吸を一つ。

シンシア > 相手が驚いたことに、自分が驚く
つい脚が止まって、びくっとした身体の反応に思わず笑ってしまう。

「月?…月かぁ…特等席は、屋根の上ね」

片手で指を立てて貧民地区の建物は、低いものも多い。
近くの屋根の上を指さしながら

「例えば、あそことか…誰も住んでないはずだから、屋根にのぼっても文句は言われないはずよ」

ニコニコと、ここの住人ではないが、一部の顔見知りから聞いた情報。
相手より数歩前にでると

「よければ、ご案内しましょうか?」

自分より体格もいいし、背も高いけどエスコートするように紙袋を持ってない片手を出し出して

ソル・グラディウス > 笑っている彼女に疑問符を浮かべるが自分の反応を笑ってる様子で
少し恥ずかしそうにしつつ、帽子を深々と被る。

「屋根の上?」

その言葉と上を指す彼女を見て屋根に注目する。
人様の家の屋根に登っていいのかという疑問を口にしようとしたところで

「あぁ…なるほど。これで文句言われちゃたまったもんじゃないけどな」

その言葉を聞くと納得したように頷く。
ニコニコ顔の彼女に少し不信感を抱くもあまり気にしないようにする。

「…エスコートお願いしますわ。素敵な剣士さま」

彼女の腰に差された剣を一瞥すれば、少し甲高い声を出してお嬢様口調になる。
自分のコートの端を持ち、それを摘まみあげてお嬢様のするような一礼すると彼女の手を取る。
彼なりの敵意がないという証明なのだろう。

シンシア > 「おにーさん、おもしろい人ね」

背中に剣を持ってる人だから、最初の一声は緊張してた。
いきなり驚かせて剣を抜かれる可能性もあったから、声をかけながら近づいたのに
それでも驚かせてしまって

危険さがない人ということは認識できれば、差し出された手を握って
慣れたように先導するように少し前を歩く。

「ここの外階段から、飛び移れば…近道でしょ」

近くの階段から、少し飛べば屋根の上に乗れる
相手が剣を持つ者だから、運動神経はいいはず、階段までくると手を離して
先に飛び移る。

古そうな屋根の軽い音はするけど、崩れるようなこともなく、男性でも大丈夫と
伝えるように屋根の上で飛び跳ねてみながら、相手がくるのをまつ。

ソル・グラディウス > 「…どーも」

面白いと言われ、素直にその言葉を受け取る。
相手の心配など露知らず、こちらはようやく心臓の鼓動が落ち着いた様子。

手を握られ、自分よりも身長の低い彼女に案内される。
何だか奇妙な感じがするがそれを敢えて口には出さずに黙っておく。

「…俺の身体能力が伴わない場合とか考えないのか?」

頭を掻き、そのように指摘しつつも屋根の強度が安定しており大丈夫という確認が取れれば、地面を蹴り跳躍。
そのまま屋根の上に体勢を崩さず着地して、服に付いた僅かな汚れを払う。

「おぉ」

汚れを払えば月を見上げる。
地上とは違って開放感のある光景につい声が出てしまう。

シンシア > 「身体能力ないような人なら、そんな立派な剣は背負えないでしょ?」

飾りじゃない、本物の剣をもってる人。
ニコニコしてても、見るべきとこは観察力もあるつもり
同じく屋根に飛び乗ってきた相手、他よりも少し高くなることから
遮るものは、ほとんどなくなり
月明かりが広がる町並みの上から注いでる光景になるだろうか。

紙袋をガサガサ漁り、奥から取り出してきたリンゴを1つ
相手に差し出して。

「はい、どうぞ、月見リンゴなんてどお?」

屋根の上に紙袋を抱えて座る。