2016/10/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にミラさんが現れました。
ミラ > 「この店は飲食店としての届出は受理されていますが、性的サービスを目的とした営業の届出は許可の期限が切れています。……今回は注意で留めておきますが、早急に更新をお願いします」

貧民区での性的サービスを行う店に対しての抜き打ちチェックを行っている彼女。
女性とはいえ、騎士。武術の心得がある騎士が1人で査察を行うのは珍しくも無い。
店の娼婦と客が性行為に励んでいる姿を横目に、店の責任者である店長に口頭で注意を促し、店を後にする。
「国の雌犬め……」との暴言が背後から聞こえてくるのも気にもとめず、そのまま通りへと足を進め。

「これで最後かしら……。ちょっと時間ができてしまったわね」

今回は重要な違反のある店の摘発は無かった。
申請の期限切れや、規則への抵触がほとんど、厳しく取り締まる店も無かっただけに、少々時間ができてしまった。
騎士である彼女には少々風当たりの強い貧民区だが、一般的に飲食店へ足を進め、

「珈琲と、それから少量のパンをお願いします」

と、通り沿いに店を出している飲食店の、野外席に腰を下ろして一休み。

ミラ > (/現在フリーで待機中です、モブキャラでも歓迎ですので、お気軽にお相手お願いします!)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にエドガーさんが現れました。
エドガー > 「ふむ…それにするのかね?よし、確かに売ったよ。」

飲食店から通りを挟んだ向かい側の一角。
一人の男性客と話している黒いローブに身を包んだ男が居た。
男性客が台の上の何かを手に取って選ぶのを、椅子に座って台に頬杖を突きながら眺める男。
やがて、男性客が立ち去っていくのを見届ければ、台の上を見下ろして

「…まずまずな審美眼を持っている…のかな?それとも運が良いのか…。」

そんな独り事を口にしながら、懐から何かを取り出して台の上に置く。
客引きなどするわけでもなく、通りを歩く人を眺めているだけの男。
もしも、目が合うことがあったなら、軽く手でも振ったかもしれない。

ミラ > 「……ふぅ」

運ばれてきた珈琲のカップを傾け、温かで優しい味に小さく息を吐き出す。
用意されたパンを食べ終えた頃、通りを挟んだ向かいに、不自然な男組の姿を見つける。
やがて、片方の男は去っていってしまったが、もう一方の男は未だにその場に留まっている。

「ご馳走様、美味しい珈琲でした。」

テーブルの上に料金分のコインを置き、席から立ち上がる。
向かう先は先ほどの男の所。場所が場所なだけに、違法品の取引も事例がある。
もしその類なら、見過ごすことはできない。
男性の目の前まで足を進め、その場に立ったまま、椅子に座る男を見下ろし。

「失礼、王国騎士団、巡察官のミラです。先ほど、なにやら取引をしていた様子ですが、売り物を確認させていただけますか?」

と、表情を変えることなく、綺麗に整った顔をピクリとも動かすことなく。
自分の身元と名前を名乗った後、取引きしていた品物を確認させてほしいと告げ。

エドガー > 「まぁ…たまにはこういうことがあるから、面白いというものだね。 …おや?」

台の上に頬杖を突きながら、手持無沙汰とばかりに台の上に置いた物を手に取っては、
それをまじまじと観察するように色んな角度から眺めて、また台の上に置く。
さて、また次の客が足を止めないものかと思っていたところに声をかけられて顔を上げる。

「ふむ、どうやらお客人というわけではなさそうだね。」

目の前の女性の格好を見る限り、ただ興味を惹かれてきたわけではなさそうだと呟く。
その後に続いて聞こえた身分と名前に、頬杖を突くのを止めて

「売り物を確認したいのかね?構わないよ…まぁ、見た目は面白くないかもしれないがね。」

片手をひらひらと振って女性からの要求を受け入れる。
台の上には、布が敷かれており更にその上には硬貨よりも一回り大きいくらいの石が10個程並べられていた。

ミラ > 「ご協力感謝します。これは……宝石……?」

テーブルの上に丁寧に並べられた石の数々、宝石自体は売買に制限は何も無いが、もし魔術の類がかけられていたりすれば話は別だ。
確認のため、ポケットから綺麗な真っ白の手袋を取り出し、装着し。
布の上から一つ、石を手に取ると、簡単な魔法で術式がかけられていないかをチェックし。

「これは、ただの宝石でしょうか?魔術道具等は申請が必要になりますが……」

と、石に向けていた視線を目の前の男へと向けて。

エドガー > 「なに、君も仕事だろうからね。おや………はは、鋭いね。正確には宝石の原石だよ。」

女性の言葉に少し意外そうに言葉を漏らした後、小さく笑って宝石の原石だと補足する。
ポケットから白い手袋を装着して、一つ石を手に取って調べ始める女性を眺めている。
恐らく、何か魔術が込められていないかを確認しているのだろうと思いながら、また頬杖をついて。

「ふふふ…私は、ただの宝石の原石として売っているつもりだよ。」

視線を向けてくる女性の質問に、男も一つ石を手に取ってみせる。

ミラ > 「宝石なら、このような場所で売るには不向きだと思いますが……」

実際、宝石などの装飾品を好むのは貴族や高い身分の人間がほとんど。
いくら原石とはいっても、貧民がほとんどのこの地区では、あまり商売に向いているとは思えない。
ほとんどの住民が自分の生活でいっぱいいっぱいのはず。
その疑問を口に出しながら、男の言葉に耳を傾け。

「知らなかったでは済まされないこともあります」

原石として売っている「つもり」だとしても、もし魔術が施され、それが悪用されるようなことになれば摘発されることも充分にありうる。
今まで見ていた宝石を同じ場所に戻し、男が手に取った宝石へ視線を向け。

エドガー > 「まぁ、普通に売るなら不向きなことこの上無いだろうね。だから、ちょっとだけ運試しを兼ねているのさ。」

女性の言う通り、宝石なんて代物は貴族くらいしか買おうとすら思わない。
逆に強奪しようとする者だって居ないわけではないだろう。
だからこそ、貧民街の住人が食い付くような餌を吊るし、運試しとして銘打っていると答える。

「おや…なら君は剣で人が斬り殺されたとして…それを売っていた店の店主を、或いは剣を鍛えた鍛冶屋を捕まえるのかね?
 それはなかなか面白くて奇妙なことだと…私は思うがね?」

女性の言葉に男は手に取った宝石を一度空中へと放り投げる。
落ちてきたそれを普通に掌で受け止めた後で、女性へと尋ねてみる。

「まぁ、そんなことが出来る貴重な宝石は、この台の上には乗せてないから安心したまえよ。」

答えを聞く前に、男は石を台の上に戻して付け加えるように答えた。

ミラ > 「運試し……」

ギャンブルのような賭け事も、禁止されているわけではない。
もちろん、それも規律の範囲内であれば、だが。
それこそ、賭け事であればカネに困っている人間ならば手を出してしまうだろう。

「えぇ、売買が禁止されているのであれば、摘発します。もっとも、剣の売買は禁止されてませんが」

彼女にとって、合理的かどうかよりもそれが規則に障るかどうかが重要視される。
現在、魔術道具は規制があるが、剣の類には特別な規則等は無い。
それもあって、戸惑うことなく答えを口に出し。

「乗せてない、ということは、所持しているのですね?」

と、鋭い視線で男を睨みつけ。