2016/06/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区の裏通り」にアマンダさんが現れました。
■アマンダ > 今宵は天気が良く、月明かりが薄暗い通りすらよく照らしている。
「……。」
裏通りの一角、乱雑に箱が積み重ねられた上で寝ころんでいる少女。
色々あって、現在魔力を失っている。
だが、それ以上に気力を失い何も出来ないでいた。
「どうすれば良かったんだろうか。」
己の無力感を実感し、ぼうっと空を眺めている。
確かに己は決して強くはない。 故に失敗も多々する。
だが、それでも全くの無力だと思ったことはこれまでなかった。
「仕事、頑張らないとな。」
商会の仕事もギルドでの依頼も暫くやっていない。
時期に生活費が底をつくだろう。
分かっていても今は何もする気が起きない。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区の裏通り」にカナムさんが現れました。
■カナム > 「あのお姉さん…レイカ、今度はお腹ボコボコの刑だよ…」
痛い
めっちゃズンズン来る痛みと言うか…鉛抱えてる感じ
子供のお腹けるとか危ないと思わない訳?
妊婦でも女の子でもないけどそういうの大事だと思うんだよね
「んぁ?
誰だよこんなとこに捨てたや……アマンダお姉ちゃん、何してるの?」
まーた使った女捨ててやがると思ったら顔見知りだった
と言うか寝てるだけか…注意散漫だったよ
にしても何でこんな所で?事後?
■アマンダ > 「捨てられてないよ、もともと誰のものでもないよ。」
近くに知り合いがやってくると、むくりと起き上がり箱の上に座りなおす。
「君こそどこかで喧嘩でもしてきたのかい? どれ、僕に見せてごらん。」
相手の仕草から、どこか痛めたのだろうと判断。
両手を翳し、全身に向かって回復魔法をかける。
魔力が欠乏しており、普段より効果は落ちているが痛みを軽減させる位には効くだろう。
「君こそこんな所で何をしてるんだい?」
箱の上から足を延ばし、ばたつかせながら訪ねる。
■カナム > 「うん、それは分かってるけど…何してんの?」
不本意ながらも服を捲って腹を晒す
隙だらけ?気にすんな、痛いの治る方が大事なんだよ
「あーじわじわくるー…うん、鉛から食べ過ぎぐらいには落ち着いたよ。」
やっぱ回復魔法超便利
僕も内蔵治せるぐらいには鍛えないとなぁ…まぁそれはさておき
「僕は仕事終わりの帰り道ついでの散歩。
お腹痛くて薬草集めなんてしょぼい仕事受けてきた帰りだよ。」
あれ、何かこの前会った時と違わない?
こんな足ばたつかせる人だっけ……月一のあの日?
「お姉さんこそどうしたの?
僕お姉さんの元気がないと悲しいなぁ…」
しょんぼり顔を浮かべる
お世話にもなったし愚痴ぐらいは聞いてもいいじゃん
もしあの日だったら…うん、素直に謝る
■アマンダ > 「何してるんだろうね。 …多分、何もしてないんじゃないかな。」
治療を終えると言うより、魔力が尽きて手が光らなくなる。
何も出せなくなった手をだらりと下げる。
「ちょっとは効いたかい? 何をしたのか知らないけど無茶は駄目だよ?」
箱に背中と頭を預ける。 正直、人の事を言えた義理ではないのだが。
「お疲れ様。 カナム君の集めてくれた薬草で助かる人がいるかもしれないよ。」
ふふっと優しく微笑む。 あの日と思われてるとは気づいていない。
「僕もね、たまに無力感を覚えることがあるんだよ。 色々してもどうにもならない時ってあるんだよね。
でも大丈夫、カナム君の傷を癒してる間にちょっと元気になったよ。」
しょんぼり顔の相手の頬へ、そっと触れるだけのキスをする。
「カナム君こそ、なんでそんな怪我したの?」
人に何をするだけで気分が良くなっていく少女。
深そうな傷を負ったわけが気になり、首を傾げる。
■カナム > 「うーん…散歩してたら怖い人たちに囲まれちゃってさぁ。
今度は気を付けるよ!」
人数多い方が悪者なのは世の常だしね?
まぁあそこに今度行くときはこっそりとにしないとだけど…
「正直お金くれりゃいくらでも助けるんだけどねぇ」
悪い笑顔…になってるかは分かんないや
鏡持ってたら面白かったなぁ
「本当にぃ?
……無力感なんて感じるだけ無駄だよ。そんな暇あったら力尽けないとさ!」
何でキスなんてするかなぁ…むぅ…
こんなセリフ仲間内の新人が言おうものならしばき回すんだけど
お姉さんには前向きなアドバイス!特別だよ?
「え……それはまぁ纏めると本になる程の大冒険!
……って訳はなくて、まぁ喧嘩して引き分けたんだよねぇ。」
■アマンダ > 「それは凄い話だね、街の外は危険が多いからお互い気を付けないとね。」
相手の話からは具体的な内容が分からないが、深く追求しないことにした。
彼が元気に戻ってきてくれたらそれでいいのだから。
「お金は大事だよね。 僕も最近特にそう思うようになったよ。」
共感するところがあった為、両手を合わせて頷いている。
「そうだね、僕ももっと力を付けないといけないね。
カナム君はどこで力を付けたの?」
相手からの優しさが伝わる為、少女も嬉しそうに口角を上げる。
「大冒険か、ついにそういうこともするようになったんだね。」
大冒険と聞いて両手を合わせ喜んでいる。
「…あ、そうなんだ。 ちなみに相手はどこの誰なんだい?」
目の前の相手はかなり腕が経つ。引き分けた相手は何者だろうと興味が沸き立つ。
■カナム > 「だねぇ…ん、お互いってことはお姉さんもそういう経験あったり?」
気になる、お姉さんも危険な橋渡ったりするのかなぁ?
性格的に危ない橋は叩きまわしてから渡りそうなんだけど
「お金は良いよぉ。
あれば何でもできて便利だし…んー頑張って暮らしてたら何となくかな?」
生まれ持って、後は血反吐吐いて覚えたよ
なんて…言えないよね
変な神様に力貰ったとか言えれば楽なんだけど
「ふっふー、こう見えて色々やってるからさ?
あー……ドラゴンフィートって集落に居た人だよ。
名前はレイカ…頭かったい癖に強かったよホント…」
負けた相手の話なのであんまり笑顔を出せない
でもあれは判定勝ちの筈
審判を呼べ!
■アマンダ > 「僕なんてしょっちゅうだよ。 カナム君がどう思ってるか知らないけど、僕は下手したら君以上に危なっかしいかもね。
初めて会った時も君が敵だったら死んでたじゃない。」
話しているうちに元の元気が戻ってきた。
初めて会った時のことを思い出し、楽しそうに話している。
「そうだねえ、お金がないとプレゼントも買えないものね。
…なるほど、なんとなくで強く成れる人もいるのかもね。 う~ん、僕もそういうのが欲しかったかも。」
すっかり魔力のない両手を広げ眺めている。 己にもなにか力が欲しくなることが増えてきた。
「ドラゴンフィートって、集落じゃなかったかな?
カナム君はなんであんなとこで揉めてるんだい?」
説教をするつもりはなかったが、トラブルになる理由が思いつかない。
引き分ける前にそもそもなんで戦ったのだろうかと。
■カナム > 「いやいや、子供相手に過大評価し過ぎだって。
僕こんなにちっさい子供だよ?」
他と比べてあんまり大きな体という訳でもない
そのせいで舐められるけど…そういう時は実力行使するだけなので実質問題なし
小さいって得だよね色々
「プレゼント…大事だよね、うん。
力なんてそういうもんだよ。必要な奴の所に集まってくれるかは運しだいだけど」
そう考えると僕はかなり運がいい方?
おっさんに拾われなかったら…はは、怖い怖い
「何か知らない内に立ち入り禁止区域とかに入ったらしくてさぁ…
舐めた真似されたからプチっとね?」
キレやすい若者なんだから仕方ないよ
僕だって大人しくしようかなとは思ったけど…不可抗力なんだよ
「僕も質問!
お姉さん…何が有ったの?
元気がなくなるなんて理由が有るはずだよ」
■アマンダ > 「大きさとか年齢なんてあまり関係ないんじゃない?
カナム君の武器はどっちも強そうじゃない。」
背中と腰へ眼を向ける。 どちらも殺傷力の高そうな物を持っている。
「そうだよね、最近妻が出来たんだけど、その子がお金持ちなんだよね。 だから何を渡せばいいか点でわからなくて。
なるほど、あちこち探していれば僕にも新しい力手に入るかな?」
カナム君の顔横から覗いている。 彼はどこでどうして手に入れたのだろうかと思いをはせる。
「それはカナム君が悪いんじゃない?」
出来れば知り合いの肩を持ってあげたいが、今回ばかりはそれも出来なさそうだ。
何と無く、話にくかったので言わなかったが、はっきりと聞かれてしまうと暫し考えたのち口を開いた。
「…じゃあ、僕も話すけど。 怒らないで聴いてくれる?
ある遺跡で僕は人を餌としか見ない魔物と出会ったんだ。
その魔物は普段は人の形をして、ちゃんと会話も出来るんだけど、何度話をしても僕の事をおいしい餌ぐらいにしか見てくれ
ないんだよね。 結局、その人のとこからは逃げるしか出来なかったんだけど、もう少しどうにか出来たんじゃないかと思ってね。」
ひとしきり話してから彼の顔を眺めて。
「…って話なんだけど、僕はどうすれば良かったと思う?」
■カナム > 「…まぁね。でも普通はそこだけ見る人ばっかでしょ?」
武器が強そう…つまり殺しやすそうって事かな?
お姉さんって変な所で鋭いんだよね
「へぇー…妻?
う、うん。きっとお兄さんにも見つかるよ…多分ね。」
お姉さんがお兄さんになった瞬間だった
あれ、でもじゃぁあの胸って詰め物?
嘘だよね?男のキスに照れたとか一生ものの傷だよ?
「だよねぇ」
分かってた
どう見たって僕が悪いですよーだ
でも反省も後悔もしないよ!
「…別にそれでいいじゃん。
餌としてみてるってことは相手は捕食者、人間が獲物ならそいつを殺すか逃げるかの二択だよ。」
どうすればいいかは山の中でクマに出会ったと思えばいいんじゃない?
死んだふりすると食べられるらしいし逃げるか武器で殺すか
お話なんて通用しないんだよ、そういう相手にはね…
■アマンダ > 「どうかな。 ちょっと経験したことのある人ならそれはないんじゃないかな。 魔族だと見た目と中身が異なることなんて
よくある話だし、見た目で判断するのは危険だと思うよ。 だから僕はカナム君を弱いと思ったこと一度もないよ。」
呑気な顔を浮かべる少女。 強いとは思っているが、危険だとは思っていない。
「いやいや、僕は女だよ。 女だけど、お嫁さん貰ったんだ。
だから旦那様って言われてるよ? 僕が男に見えるのかい?」
相手の言葉を否定しながらふふっと笑う。 女同士の恋愛だとか細かい話は流石にしない。
「そうだよ、ちゃんと反省しなよ?」
結局は咎める形になってしまう。
「そうだね、今度見かけたときは責任もって始末しないといけないね。
…もっとも、魔力がちゃんと戻らないと勝てそうにもないけど。」
カナム君の話はもっともであった。 話しても通じない相手には力で及ぶしかない。
当たり前の結論にようやく行き着いた少女。
「ありがとう、おかげで明日から元気に仕事できそうだよ。」
そろそろ生活費の支払いに苦しみだす所であった。
早速ギルドかどこかで仕事に励もうと。