2016/05/31 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 静かな夜、もう誰もかれもが寝静まったような時間。
貧民街の一角、あまり人もよらぬ治安の特に悪い地域。
舞台は、近所のごろつき達が根城にしている、酒場だ。

――――どうん…っ!!

音が響いて、酒場の中に土煙が広がった。
その他に響くのは皿が割れて机や椅子が倒れて、人が倒れて、
それにプラスして悲鳴と怒号

「あぁ、クソ。逃げてンじゃあねえの――!」

土煙の中、血を帯びた斧を――常人であれば両手で振るう斧を、
たったの片手で持ち振るう男の姿が現れる。
もう片方の掌には悲鳴の主、この酒場を根城にしていたごろつきの頭と、それに連なる身体があった。

イグナス > 周囲を見回せば、もうだいぶごろつきの数は減っていた。
ひいふうみいと目線で数えて、ため息をつく

「…もう少しマシな仕事がねェもんかね」

発端は、冒険者たちの宿に張り出されていた依頼のひとつだ。
ごろつきどもに誘拐された娘を救ってほしいだか、なんだか。
内容はいいとして、暇だったから手を出してみたはいいものの、だ。

「―――部屋の片づけじゃあねンだから。」

思った以上に、暇つぶしにもなりはしない連中だった。
机の陰から、銃でこちらを狙う輩がいる。片手のごろつきを盾にして、ついでにそっちに投げ飛ばした。
あとは斧を、二つの身体に打ち下ろして、終わり。血煙がまた広がる。

「あとふたつ。」

こちらの声が聞こえたのだか、どうなんだか。ごろつきはとうとう背を向けて走り出す。
片方に斧を投げつけて、もう片方には手近な椅子を投げつけた。
椅子を投げつけた方は悶絶するくらいで、済んだらしい。
トドメをさして、仕事も終わり。

「で、よかったよな。……んー?まだなんかあったっけか。」

はてと、先ほどまでの怒号が嘘のように静まり返った酒場の名kで、男は首をかしげた。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にイグナスさんが現れました。