2016/05/29 のログ
ご案内:「貧民地区 とある宿」にカレリアさんが現れました。
ご案内:「貧民地区 とある宿」に名無しの少女さんが現れました。
ご案内:「貧民地区 とある宿」にタマモさんが現れました。
名無しの少女 > 「ん……。」
右目をさらに押し込まれるような感覚に黙りこむ。
細心の注意を払っているのが雰囲気で感じ取れたのだろう、息すら止めて、体を動かさないようにしている。

「お、おわ、り…?じゃ、目、あけて、良い、かな?」
治療の成果が見たいのだろう、期待した声。

許可が下りれば、ゆっくりと目を開く。まず感じたのは、両目が見えること。
いつも鼻を境に見えなかった右側が、少しぼやけているが見える。
左目を閉じて確かに見えているのを確認する。
「あ、うぁ……み、み、右、みえ、み…み、え、てる…!」
見下ろせば、体のどこにも傷は残っていない。手足の指も揃っているのが見えた。
「あ…はぁ、ぅ……!!……!」
興奮と喜びで言葉にならないようだ。ベッドに腰掛けたまま手足をぶんぶんと振って、感情を表している。

タマモ > やれやれ、やっと終わった。
大きく動く事もなかった為か、なんとか狂いも無く換える事が出来たか。
…少女の声と、それに動かされるように目を開こうとする小さな少女。
その合間を縫うように、空いていた左手、その指を軽く動かす。
さすがにそのタイミングは拙い。
その指の動きに合わせるように、ふわりと浮かび上がったローブが肉人形へと被される。
まるで誰かが身に付けさせるように、変わり果てた姿を隠すように身形を整えさせて。

…すまぬな。言葉にせず呟くのは、肉人形に対しての言葉だ。
どういった存在であれ、この為に弄ってしまった相手だから。

「………と、うむ、不安はあったが成功はしたようじゃな」

気を取り直し、次に小さな少女へと意識を向けた。
うん、まぁ、予想通りに大いに喜んでいるようだ。
良かった良かったと、それに合わせるように、頷いてみせる。

カレリア > 「えぇ、綺麗に治りましたわよカースド♪」

治ったというのは少し違うがそこは小さな問題
ぶんぶんと手を振り喜ぶカースドと…自分より早くタマモが動いてくれたので一安心

「タマモもご苦労様でした、今回は貴女に助けられましたわ。」

きちんと頭を下げ礼をする
今回の施術はタマモが居なければ成立しなかった
本当に感謝している…今回は

「さて、私はこれを片付けてきますので少し待っていてくださいね♪」

あくまで明るく、そして物扱いを強調しローブを着たそれを運ぶ
部屋の外で部下に引き渡せば全て終わり…後は楽しい祝宴だけ

名無しの少女 > 「えへ、へ…ゆ、ゆび…目、も……えへへ。」
顔の右側、火傷をあった部分を撫でる。乾燥しシワのよっていたその部分は、瑞々しい肌へと置き換わっていた。
「治、って、る、ね…えへー。た、タマモ、カレリア、も、あり、がと。わた、し、ね、う、嬉しい。」
傷や火傷があった場所を、覚えている限り触れて、ちゃんと治っていることを確かめてから、二人を見て嬉しそうに足をぶらぶらと揺らした。

カレリアがローブに包まれたホムンクルスを運んでいくのを見て、ふと疑問を覚えた。
「ねぇ。」
と背中を声をかける。
「そ、その、子、は、何を、したの?」
首を傾げる。治療に必要だと言われたが、どう治療を手伝ったのだろうか。首を傾げる。

タマモ > 「いや、別に気疲れ以外は大した事でもない、礼は要らんぞ?」

ひらひらと手を振って、その言葉に答える。
いつもの事だ、自分は感謝の言葉を苦手としている。
それに、今回の本当の功労者は運ばれていく肉人形だ、と思っていた。
だから、余計に素直に受け取れなかったのだが…まぁ、その区別は付かないだろう。

「いやはや、嬉しそうで何よりじゃ。
まぁ…言ってしまえば、それが普通のものなのじゃが、今までが今まででは仕方ないじゃろうな、うむ」

はふー…深く吐息を吐きながら、そこらにある椅子に腰掛けた。
気の抜けたような感じにぐてーっと背凭れに凭れかかる。

かけられている問いに、こちらは正確に答えられない。
というか、物凄く答え難い。
その辺りは…少女には悪いが、丸投げをさせて貰おう。

カレリア > 「それでも、お礼を言わない時がすみませんわ。」

本心からの感謝なのだから素直に受け取ってほしい…
まぁ今までの言動を考えるに言葉より行動か物で示す方が良いのかもしれない

「…この子には少しカースドに元気を分けてもらったんですの。
おかげでカースドも今はとっても元気で疲れてないでしょう?この子のお陰ですわ♪」

言葉を濁し嘘も織り交ぜそう答える
そしてまた部屋の外へ向かう…できるだけいつもと同じ風に
扉の外に出れば足早に部下の元へ急ぐだろう、これをカースドに見せる訳にはいかないのだから

名無しの少女 > 「タマ、モはねぇ。お礼、がね、苦手、なんだよ。い、いっつも、こうやって、ね、いらない、って言うの。」
ひらひらと手を振るのを真似る。お礼を言ってそのまま受け取ってもらったことなんて一度あるかないかだ。

「ずっと、ねぇ、無い、まんま、だったから、へ、変、な、感じ。でも、ねぇ、これで、や、約束、とか、出来る、ね。
ペン、もねぇ、ちゃ、ちゃん、と、持てる、かな。」
突然戻ってきたものだから、まだ上手く動かせないようだ。見ながら手を握っても、小指や薬指は少し曲がるだけで、反応が鈍い。

「え、とねぇ……。じゃあ、ね、その、子に、ありがとって、言っておいて。あと、ね、こ、怖がって、ごめん、ねって。」
何かを察したのか、それ以上は追求しない。叶わないであろう伝言を願って、部屋を出て行くのを見送った。

タマモ > 「うぐっ…ち、違うぞ?本当に礼を言われる程の事をしておらぬだけじゃからなっ!?」
図星を付かれて一瞬言葉が詰まる。
こう、ぶんぶんっと両手を振って2人に大きく主張してみた。…余り変わらない。

「まぁ、両目が無かったり、指が全部無かったりしておる訳ではなかったからのぅ。
それなりに慣れは必要じゃろうが、すぐ使えるようになるじゃろう…多分」
実際に自分が経験した訳ではないが、自分の地に居た頃、そんなものを見た気がする。
なにせ曖昧な記憶だ、安心はさせるように言いはするが…やはり最後に、多分、とか言った。

「………それで良い」
どんな些細な事であろうと、自分の生きる道を作った相手には感謝をしろ。
何度も伝えたその言葉通りに思うその言葉に、ぽつりと一言だけ静かに呟いた。

カレリア > 「タマモにも苦手な事なんてありましたのね…これは良い事を聞きました♪」

クスリと笑い宿の外へ
打ち合わせ通りに部下に少女を渡す

「ありがとう、そして…恨むなら私だけを恨んでください…」

この後丁重にに葬る手はずに放っている
何も後悔はしていない、それでも…そんな言葉を口にしてしまった

「…さて、気分を切り替えませんとね♪」

明るい声を出し笑顔を浮かべ部屋へ戻る
カースドがあんなに喜んでいる
こんなに良い日はない、足取り軽く部屋に戻り扉を開き

「それで、全部傷が治った感想を聞いてもいいですかカースド♪」

名無しの少女 > 「うん…。」
カレリアが後ろ手に閉めたドアを見ながら、1回だけ頷く。

もう一度ドアが開き、明るい顔のカレリアが戻ってくると、少女もそれに合わせて笑う。

感想を聞かれれば、あのねぇ、と一度前置きしてから。
「なんか、ねぇ、肌、がねぇ、かさかさしてないの、ちょっと、へんなかんじ。
で、でも、ねぇ、とって、も、嬉しい、よ。えへへ、全部、治った、から、や、約束、だね。えへー。
なんでも、ね、言うこと、聞くよ。」
興奮がまだ冷めやらぬのだろう、体を前後に揺らしたり、ベッドに体重をかけて上下したり、尻尾も耳も忙しなく動いている。

タマモ > あぁ、なんか余計な事を知られた気がする。
…とはいえ、なんら欠点らしいものとは言えないものの気はするが…気のせいとしておこう。
治す事までは考えてはいたが、その後をどうするかは考えてなかった。
そういえば、なんか宴がどうとか言っていたが…それを待とうかと、そう思う。

聞きたい事は少女が聞いてくれるだろう。
という訳で、任せっ放しの方向で考え、自分はしばらく寛ぐ事にした。
のんびりと、2人の様子を眺めながら。

カレリア > 「それは…本当に良かったですわね♪」

肌がかさついていないのが不思議そうなカースド
そんな様子を笑いながらパン、と手をたたく

「カースドへのお願いは少し後で…まずはご馳走ですわ♪」

そう言うとゾロゾロと部屋の中へ入ってくるメイド達
大きな机や椅子を運びその上には果実水に酒、様々な料理が運び込まれる
数分の間に部屋の中に宴の席が完成した

「味は間違いありませんわよ、彼女達は優秀ですので。」

滞りなく進んだ準備に満面の笑み
心配はしていたが失敗するなどという事は考えていなかったのが表情で分かる

名無しの少女 > 「うん、ほ、ほんとに、ね。ありがと。」
足をベッドの上に上げて、動く感覚をつかむためか、手で足の小指を曲げたり伸ばしたり。
まだ服は脱いだままなので、色々と見えてしまっている。

メイドたちが部屋に入ってくると、ひゃっ、と声をあげて服を拾い上げて前を隠す。
よく知らない相手に見られるのは恥ずかしいようだ。
服を抱いたまま、運び込まれる料理の数々に目を丸くする。
「えと、た、食べ、て、良いの…?」
服を着てから、そろりそろりとテーブルに近づき、鼻を鳴らして料理の匂いを嗅いでいる。ごくりとつばを飲み込んだ。

タマモ > 寛いでいるままでいる訳だが、実際には寛いでいるのが半分、後の半分は、まだ確かめている状態だった。
なにせ、この外法を使うのは初めてだ。
妖としての力の一部としてあって当然のように存在した力。
失敗はないと思っていても、まだ使っていた本人は安心していなかった。
…まぁ、実際にはちゃんと成功しており、何もない訳だが。

と、そんな中、言っていた宴の準備だろう、なんかメイド達が料理やらなにやら運んでくる。
いやね、というか、このメイド達って何?
もしかして、カレリアってどこかのぼんぼ…もとい、金持ちか何か?
そんな事を考えながら、その光景を眺めていた。

ついでにもう一つの心配があるとすれば…
これ、食べ切れるんだろうか?だった。

カレリア > 「もちろん、彼女達もそのために準備していたんですから。」

ふふん、と胸を張る
量は多いが…残ればそれはその時
そしてタマモが妙な顔をしているので一応…

「私、一応魔王様の元でメイド長をしていましたので。
彼女達の上司に当たりますわ♪」

ぼんぼんというより力関係的に上なだけ
まぁ…彼女達は私兵のような扱いでもあるので細かく説明はしない
だって長くなってしまうもの

「さぁカースド、タマモ。たくさん食べてくださいませ♪」

そう言って自分はワインの栓を開ける
もう飲む気満々騒ぐ気満々である

名無しの少女 > 「そっか、じゃ、じゃあ、食べる、ね。」
席について、慣れない手つきでナイフとフォークを握って持つ。治ったばかりの指はまだ少し曲がるぐらいしか動かず、立ったままだ。
最初に目についたのは大きなステーキ肉。フォークを突き立ててナイフで苦労して切り取る。
切り取った部分にナイフを突き立てて、口をソースで汚しながら頬張った。
上等な柔らかい肉は、少女の顎の力で噛み切ることが出来る。咀嚼してからごくりと飲み込む。
「お、おいしい、ね。お肉、前に、カレリア、と食べた、のより、おいしい…!」
以前一緒に入った店のことを言っているのだろう。その店で出たものより、上質なのだろう。
また肉へと手を伸ばして、少しずつ切り取っては食べていく。その度に幸せそうに頷く。

タマモ > 食べ切れる、食べ切れないはこの際置いておこう。
この時の為に準備したものを、食べるか食べないかで躊躇するのも、メイド達に悪いだろうと。
とりあえず、手を伸ばしたのは果実酒だった。
なんとなく、こう…うん、のんびりと寛ぎながら飲むには似合うような、そんな感じ?
着物姿とは少々合わない気がしない事もないが、細かくは考えないでおく。

「ほほぅ…魔王のメイド長じゃと?
なるほど、それで妙な感覚がしておったんじゃのぅ」
ふむ、と頷く。今更、別の種族とか関係ない気もする。
魔王…魔王、どの魔王なんだろうか?
魔王自体には何人かに会っている為、また増えた魔王に首を捻った。

肉を食べている小さな少女とは対象的に、こちらは真っ先に手を付けたのはサラダである。
とはいえ、まだ口に放り込んだりはしていない。
視線はまだ小さな少女へと向けられたままだ。
正確には、その手足である。

カレリア > 「美味しいですか…なら良かったですわ♪」

モグモグステーキを頬張るカースドの近くに水の入ったグラスを置いておく
のどに詰まらせかねない勢いで食べ進めるが…経験上このペースだとあと数分ぐらい?

「妙な感覚ですの?」

どんな感覚を覚えていたのか気にはなるが…まぁいいかと一先ずサラダに手を伸ばす
その後は魚貝をメインに食べ進めるが、ふとタマモの視線がきになり追ってみる

「…タマモ、いくら女性同士とは言え食事中に凝視するのはどうかと思いますわよ?」

ニヤリと笑みを浮かべそう言ってみる
恐らく術が上手くいったか気になっているのだろうがそんな事は関係ない
たまには意趣返しをしておかないと負けた気がするのだ

名無しの少女 > 口にステーキを頬張ったまま、ソースで汚れた両手でグラスを持って、水で流しこむ。
次にパンかごのパンをフォークで刺して口へ運ぶ。
夢中で食べていて、タマモの視線には気付かないようだ。ただ二人の話を聞いているのが耳の動きでわかるだろう。
手の指は食器を扱ううちに少しずつ動くようになってきたらしく、他の指と同じぐらい曲がって、フォークとナイフに添えられている。

カレリアの言葉に、誰が誰を見ているのかと顔をあげる。タマモと目が合うと、頬をパンで膨らませたまま、にぃっと楽しそうに笑った。
ごくん、とパンを飲み込む。
「なぁに?タマモ、もパン、食べる?」

タマモ > 妙な感覚、まぁ、勘みたいなものだし説明のしようにも口にして説明出来るようなものではない。
ふむ、と軽く考えて…
「まぁ、そう気にする事ではないものじゃ」
実際に種族の違いなんてものは気にするものでもない。
それだけを言うと、ぱくり、と一口サラダを頬張った。

「うん?…ふむ、まぁ、もう少し眺めていたかったが良いじゃろう。
あー…いや、パンは後で良いのじゃ」
少女の言葉に、ここまで何も無いのだから、もう大丈夫だろうと考える。
こう、もう少し眺めていたかった、とか風を装ってもぐもぐ口を動かしていた。
視線が合う小さな少女に対しては、にこりと笑顔を返しておく。
勧められるパンだが、まだどれをどう食べようか迷っているところだ、それだけ答えておく。
…考えて食べないと、残るのは間違いなさそうなので、勿体無さそうだと。

カレリア > 「そうですか…」

気にするなと言われるのならそうしておく
ふむ…料理の味も悪くない、流石メイド隊である
ワインや料理をどんどん口に運んでいき…

「ふぅ…思ったよりは少なかったですわね。」

食べ終わる頃には少し苦しくなりお腹をさする
見た目では多かったが実際食べてみると何とか三人で食べきれるほどの量
今回の責任者には昇給でもしないと…

「さて……カースド、お願いを聞いてもらってもよろしいですか?」

首を傾げそちらを見やる
満腹であろう彼女…少し苦しいかもしれないが今だけは我慢してもらう

名無しの少女 > 「そ、っか、わたし、はねぇ、パンねぇ、す、好き、だよ。お、お肉、もねぇ、好き、だねー。」
聞かれても居ないのに言うのは、自分のことを知っておいて欲しいのだろう。
サラダには全く手を付けず、肉とパンばかり食べている。
勢いが良いのは最初だけで、どんどんと手の動きは鈍っていく、満腹になり始めているようだ。

食べ終われば、少女の小さな胃も考慮に入っていたのか、料理が残ることは無かった。
背もたれの体を預けて、すこし膨らんだお腹を真似してさせる。
「おなか、い、いっぱ、いー。」
手や口元について食べかすやソースを舐めとってからナプキンで拭う。

「いい、よ。な、なぁ、に?」
同じように首を傾けて答える。

タマモ > 「うむ、時にカースド。
パンとか肉とかに、時折、こうして野菜と一緒にすると良いぞ?」
うん、美味しい。それは間違いない。
豪勢な料理というのは、大概こう、マナーとか何とかうるさいのが付いて回ってくるものだった。
だが今回は違う、そんな事をとやかく言ってくる相手は居ない。
とはいえ、小さな少女の食べ方は栄養が偏るような、それだった。
うん、そこだけは気になってしまったので、それだけ言ってみた。
少女に関しては、よく見てないが…その辺りは弁えているだろう、きっと。

…無理だ、これ絶対に完食とか無理じゃないか?
そんな考えを裏切るかのように、少し無理はしているが、不思議と食べ切れたようだ。
これが…料理人…!?
そう思わずにはいられない。はふん、とりあえず、これ以上はもう食べれない。

疲れとは別のものを和らげるように、また椅子にぐったりと凭れかかったりしていた。