2016/05/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にレイカさんが現れました。
■レイカ > 空になった鍋のなかに、軽く水洗いしただけの食器をいれていく。
今日のメニューは、ドラゴンフィートで残ったシチューを作り足ししたもの。
味のほうは……あの拠点の人たちはおいしいといって食べてくれたけど……自信はなかった。
無理して食べてもらったんじゃないか、とちょっと不安だ。
だけど、もっと不安なのは――――――。
「……~~~~っ」
あの日、ミレー族の一人に、私は罰を与えられた。
身体を……私の身体を、散々弄ばれて…沢山、奉仕して…。
そのことを思うだけで、私の顔はまるで火になったかのように熱くなる。
まだ、下腹部…子宮のあたりがきゅんっと締まっている感じもする。
しかも、それを運悪く訓練生さんに見られてしまった…。
恥ずかしすぎて死にそうだ……。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にリトさんが現れました。
■リト > 貧民街の更に奥。
普段は足も運ばないのだが、今日はまた別。
廃墟と化した街並みを、興味深げに歩んでいた。
「……こんなトコがあったなんてねー」
時折ミレー族が陰から此方を見つめているのに気づくも。
特に気に留めるでもなく、足音を立てながら探索気分。
■レイカ > 「…………。」
いけない、仕事に集中しなくては。
確かに恥ずかしいことばかりだったけど、いいものも沢山もらえた。
だからこそ、私はまだ頑張れる。そんな気がする―――。
「………?どうしたの?」
片づけをしている最中、一人のミレー族の女の子が私に近寄ってきた。
いつものように遊んで欲しいのかな、と首をかしげるけど…どうやらそうではないらしい。
知らない女の子が一人、ここに入り込んだと教えてくれに来た。
知らない女の子……。私は、そっと警戒心を強める。
そういう子は、奴隷市の管理人の関係者という可能性もありうる場合がある。
そういうときは―――なにも聞かず、何も言わず、そして何も話さずを徹底させて、ここから帰ってもらうことにしている。
勿論、その代償は私が払えるものならば惜しむつもりもない。
私は、片づけをお願いしながら立ち上がり、黒い外套のフードを被った。
■リト > こうして見てみると、ここはミレー族の隠れ家か何かだろうか。
別段血を吸いに来たわけではないし、そもそも人以外の血を吸うことは基本無い。
だから幾つもの視線を感じてもあっさり通り過ぎていた。
「……ん?」
ふと、視界の隅。此方を見ていた女の子がどこかへ走っていったのが見えた。
一旦そこで立ち止まり、辺りを見渡してみる。
――誰かを呼びに行ったのであれば、待ってみるのも良いかもしれない。
そんなことを思って。
■レイカ > フードを被るのは、私の顔を見られないようにするため。
顔を晒すことは極力したくはない。奴隷市の管理人なら、なおさらだ。
ここは、奴隷商人にとって格好の『狩場』。マグメールの人間でも、ここを知っている人間はほとんどいない。
悪臭・瓦礫……様々なものが折り重なっている廃墟には、誰も近寄りたくないというだけだろうけど。
私は、予備に来た女の子に、片付けの後隠れて置くように言いつけた。
…私に何かあっても、決して出ないようにと釘をさして。
「……こんばんわ。…何か、御用でしょうか?」
その人物は、そこに立ち止まっていた。
雰囲気は人間のようにも見えるけれども、なにか違和感を感じる…。
もう、ミレー族のことには気づいているみたいだし、隠すことは無駄だろう。
ならば、用件をまず聞きたい。手荒なことをするつもりはないけれども…。
■リト > 奴隷市場より逃げ出してきたミレー族。
そんな事情など知りもしないし、ここに来たのも偶然の産物だった。
それだから目が向くのはミレー達よりも、廃墟の街並み。
「………おや。うん、こんばんわー」
声をかけられれば笑って、黒いフードを被る相手に挨拶を返す。
外観からは判断できないが、声からして女性だろうか。
「んーと……まぁ、迷い込んできたというか。興味本位でこっちに足伸ばしてみたら、というか…」
「まぁ、つまり特に用事は無い…んだよねー」
■レイカ > 用がない―――その言葉を素直に信じていいものか。
私は、私の”眼”を通して今目の前にいる女の子を見る―――。
姿は、私と同じくらい。胸は……ちょっとうらやましい。
いや、そんなことはどうでもいいんだ。それよりも彼女から溢れる魔力は、ニンゲンのそれとは色が違う。
確実にこの子はニンゲンじゃない。だけど、ミレーの特徴は見られない。
だとしたら、そこから導き出される答えは一つだけ。
「……残念ですけど、ここには面白いものは何一つないと思いますよ?」
ミレー族にはなんら興味はなさそうなら、奴隷市の関係者じゃなさそうだ。
だとしたら、本当に迷い込んできただけ…なんだろうか?
この、魔族と思わしき少女を、私はどうしても信用できなかった。
■リト > 視線を感じる。
どうやらフードの下、見られているようだ。だからと言ってどうということも無いが。
相手曰くうらやましい胸をグッと張って会話する。姿勢は割と良い。
「……そっかー。まぁ、仕方ないかなぁ」
ニッ、と笑った瞬間、ちらりと覗く牙の先が相手には見えただろうか。
さておきフードの下の顔を覗き込むように見つめて。
「キミは? ここに住んでる子か何かかな」
■レイカ > 私の目には、この子の魔力は赤く映った。
その色が示す意味は魔族に分類するもの。その種族が何なのかまではわからなかった。
けれども、一瞬だけ見えた―――鋭く尖った牙。
どうやら、この子は吸血鬼らしい。―――ミレー族を襲う様子はないけど、ひとまずは距離をおいておくことにしよう。
フードの下を覗き込むように、彼女の視線が下から上へと持ち上がる。
私は、手でフードを押さえて目元を見せないようにしつつ、彼女の質問に答えていく。
「……ええ、そうです。
ここでは食料もなかなか満足に手に入りませんから、働いてる民宿に頼み込んで、炊き出しをしていた所です。」
ここに住んでいるのは間違いない。この奥の奥に、私の住居はある。
悪臭はするけども、雨風凌げるならば立派な家だ。
それにしても……胸を張ると余計にうらやましい。
私にそこまでの胸はない…。スレンダーなのは別にいいんだけれども、少しくらい分けて欲しいところだ。
いや、実際に分けてあげるなんていわれたらさすがに遠慮するけど。
■リト > 吸血鬼のシンボルでもある牙を隠そうともしていない。
フードの下にある目元は見えなかったが、まぁいい。
「……ふぅん。まぁ確かに……大変そうだねー」
ざっと見渡す。陰から此方を窺っていたミレー族は既にいなくなっていた。
トン、トンと近寄っていく。
顔が見えない変わり、その身体付きをじっくりと眺め回して。
「キミ、名前はー? 私はリト」
■レイカ > 隠すつもりもないのか、彼女―――リトは、牙を私にチラつかせていた。
攻撃する意思が見られないので、私も別段気にするような素振りは見せなかった。
ただ―――警戒だけは怠るわけには行かない。相手は魔族だし、いつ攻撃されるか。
魔族だからと言うわけじゃないけれども、やっぱり警戒だけはしたい。
「…住めば都……という事ですよ。」
笑いもせず、私はそう答えた。
実際、不便だけど不幸だとは、少なくとも私は思っていない。
マスターもいい人だし(近寄りがたくはあるけど)、やりがいを感じることもある。
「……カイレ、です。…よろしく、リトさん。」
体つきは、お世辞にもいいとは言えないかもしれない。
身長はリトと同じくらい。だけど、胸は彼女よりもずっと小さい。
…舐めるように見られると、なんだか恥ずかしく思えてくる…。
「……迷い込んだのでしたら、表まで送りましょうか?
この辺りは迷路のようになっていますから、私でよければ案内しますが……。
ただ、ここのことは他言無用でお願いします。…話が漏れると、非常に困ったことになるので…。」
私は、それだけは言って置こう。
出来れば、ここのことは決して話してくれないように、と。
■リト > どうやら、警戒はされ続けているらしい。
当然かと肩を竦める。カイレと名乗った彼女は、未だフードの下の顔を見せずに。
「…なるほどねー。ま、どうこう言うつもりはないけどさ」
同じくらいの身長の相手を眺めながら呟く。
恥ずかしいなど思っていることは露知らず、舐めるように。ジロジロと不躾に。
「……そう、だねー。じゃ、お願いできるかな……」
と了承しかけた瞬間。
くぅ、とお腹が鳴った。相手のではなく、自分のお腹が。
■レイカ > リトの視線は、いまだに私の体に向けられている。
…そんなに面白い身体をしているつもりはないのだけれども…、どこかおかしいのだろうか?
そう思い、私も自分の身体を見下ろしてみる。…別に、露出している肌も恥ずかしいところもない、とは思うけれど。
どうこういうつもりはないなら、ひとまずは大丈夫か…。
魔族も人間にはあまりいい感情をもたれてはいないはず、ならばこのまま返しても大丈夫だろう。
……戦うことになっても、私に万に一つも勝ち目はない気もするけれど。
「……………。」
突然、誰かのお腹がなった。
周り人ミレー族の姿はないし、私は別におなかをすかせてはいない。
だとしたら………。
「あの……。残り物ですけど、よかったら…。」
私は、そういって自分が食べようと思っていたサンドイッチを差し出した。
私は別に、店に帰って何か作ればいいだけの話だし…。
ただ、魔族でもこういう食事はするのか、ちょっと疑問だけれど。