2016/05/07 のログ
ご案内:「貧民地区 汚水の川にかかる橋」に名無しの少女さんが現れました。
ご案内:「貧民地区 汚水の川にかかる橋」にカレリアさんが現れました。
名無しの少女 > 夜の貧民街。いくら温かくなってきたと言っても、夜中に好き好んで出歩くものは少ない。
この石橋周辺をねぐらにしている少女も、今は橋の下でじっと勉強に励んでいる。

開かれたノートの隣には子供向けの教本、文字の一覧と書き方が示されたページを参考にペンを動かす。
同じように書いているつもりなのだが、指が歪んでいるせいか、書き慣れないせいか、あるいは両方か、文字は震え歪んで、じっくりと見なければ何を書いたのかわからない謎の図形になってしまう。
これでもいくらかはマシになったのだが、その上達の速度はとても遅い。
一度ペンを置いて、じっと手を見つめる。小指が欠け、何度も途中で折れ曲がった指。
知識を覚えるのならいくらでも出来るのに、どうして手を動かすのはそうはいかないのか、少女はため息をついた。

カレリア > 「~~♪」

鼻歌交じりの軽い足取り
治安もよろしくない夜の貧民地区には似つかわしくない姿で真っ直ぐに進む
目的はもちろん一つ、居るかは分からないがきっと彼女はそこに居る

「カースド、勉強してますの?」

橋の下まで降りて声をかける
紙に何か…記号?が書かれているが十中八九何かの勉強をしていたはず
パッと見何かの呪いにも見えるが眼をこらせばそれが文字の練習だというのも分かるか

名無しの少女 > 橋の横から降りる梯子を降りる音に、少女の耳がピクリと動く。
降りてくるのがもし自分に危害を加えるような人物なら、いつでも逃げられるように、身構える。
だが、声を聞いて、その緊張は一気に解けた。
その澄んだ綺麗な声の持ち主、カレリアへと駆け寄って、抱きつこうと腕を広げた。

「う、ん…。あの、ね。カースド、ね。も、もじ、練習、してた。ま、まだ、ぜんぜん、へた、だけど。
あ、の、ね。カレリア、いない、あいだに、い、いろいろ、あったよ。な、なに、から、話、そ、っかな。」
甘える猫のように、頬を擦り付ける。
お喋り出来るのが嬉しいのだろう、少女はえへへ、と笑った。

カレリア > 「それは偉いですわね。文字は覚えていて損はありませんわ♪」

こちらに駆け寄り抱き着く少女を抱きしめる
目が合った瞬間に抱き着きに来るなんて…と苦笑するが全く悪い気はしない
むしろこうしているのが心地いい

「少し間が開いてしまいましたからね…ふふ、カースドのお話しが楽しみですわ♪」

よしよしと頭を撫でる、ここ最近は色々と所用が立て込んでここに来れていなかったので久しぶりになってしまった
だからそれを埋める為にも今日はしっかり楽しまなくては

名無しの少女 > 「あの、ね。え、っとね……。あの、ねぇ。」
興奮して何を話すべきか順序が着けられない様子で、あのねあのねと繰り返す。
頭を撫でられて少し落ち着いたのか、もう一度あのね、と言って、話を切り出した。
「も、もう、ね。わた、し、カースド、じゃ、ない、よ。カー、スド、ってね、よ、良くない、意味なんだ、って。
それ、に、ね、もう、ね。カースド、ってね、か、書いて、ないの。」

一旦体を離して、服の裾をめくる。露わになった少女の下半身には、もうThis is Cursedとは書かれていない。
代わりにその部分の皮膚はまだ真新しいのがわかるだろう。まるで怪我をして治ったばかりのように。
「だ、だから、ね。い、今、名前、探してる、の。わ、わ、た、しの、名前。カースド、じゃない、やつ。」
慣れない一人称に言葉をつっかえながら、今は名無しの少女は服を戻した。

カレリア > 「それは…え、もう書いてない?」

カースドの意味を知ってしまったのかと思うがそれでももっと気になる単語が出てくる
書いていない、そう言って露わになった肌にはもうあの傷が残っていない
高位のヒーラーでもなければこんなに綺麗に治るはずはなく
カースドにそんな知り合いがいたという事にも驚きを隠せない

「新しい名前…そうね、カースドよりももっといい名前を名乗らないとですわ♪」

驚きも疑問もあるが…何も悪い事はない
傷が消え新しい名前を探す、喜ばしい事でしかない
頬を撫でながら新たな名前の案を考える
一番いいのはこの子の親が名付けた名前なのだが…それは自分で走る由もないのが歯がゆい

名無しの少女 > 「タマモ、がねぇ、け、消して、くれた、んだ、よ。ちょ、っと、ね、い、痛かった、けど、がまん、出来た、よ。え、えらい?」
驚いているのを見て、いたずらに成功した子供のようにクスクスと笑いながら服を戻して、タマモの名前を出す。
痛かったけど、という言葉に、通常の治癒ではない手法が取られたことが伺えるだろう。

頬を撫でる手に自分の手を重ねて、喉の下に誘導する。そこを撫でて欲しいのだろう。顎をあげて喉を伸ばしている。
「う、ん。だ、だから、ねぇ。今、ね、ことば、をべんきょう、してるの。い、良い、ことば、探す、から。
あの、ね。か、カレリア、て、どう、書くの?さ、さんこう、に、して、いいかな?」

カレリア > 「たま…えぇ、痛いのによく我慢できましたわね♪」

猫にやるように顎の下、喉を撫でる
タマモの名前が出ても(少ししか)動揺しなくなった
しかし…なぜ治療が痛いのか、2~3時間問い詰めたくもある
ヒーラーの施術が痛いなんて聞いたことがない

「もちろん良いですわよ♪私の名前は……こう書きますの♪」

ノートに分かりやすくカレリアと書く
書類仕事もやっているので字の綺麗さには自信がある

「素敵な名前を考えないとですものね。期待していますわ♪」

名無しの少女 > 「えへへー。本、とか、ペン、もね、た、タマモ、に、買って、もらったー。」
喉を撫でる手に満足気な顔。本物の猫ならゴロゴロと喉を鳴らしているだろう。
タマモの名前を出しているのは、完全な善意。苦手な相手だとは聞いているが、できれば仲良くなって欲しいのだ。

「カレ、リア、は、こう、書くん、だね。えへへ、カレリア……。えへへ……。」
少女の書いたものとは全く違う、綺麗で飾り気のある書体を見ながら、その言葉をつぶやく。
照れくさくなったのか、猫のように顔を洗ってごまかした。

「えとね…うん、で、でもね、名前、ない、と、こまる、よね?だから、ね、わ、たし、呼ぶ、ときは、カースド、の、まま、でいいよ。
あ、新しい、名前、ついたら、そっちで、呼んで。」

カレリア > 「良かったですわね♪他にも何か必要な物があれば言ってくださいね?できれば私に♪」

ゴロゴロと喉を鳴らす姿はまさに猫
二本足で立つ大きな猫そのものと言えて…癒される

「そうですわ。これでカレリアです♪」

嬉しそうにカレリアの文字を見つめるカースドに思わずこちらも照れてしまう

「…分かりました、じゃぁ新しい名前が決まるまではカースドと呼びますわね?可愛いカースド♪」

クスリと笑い名を呼ぶ
忌み名とは思っていないのが救いだろう
さて…真面目な話はここまでである

「ところで…今日はカースドは時間はありますか?」

名無しの少女 > 「うん、わ、わかったー。」
言葉の奥に隠れた意図には気付かない。少女は言葉通りに受け取って、頷いた。

「えへへー。カレリア。お、覚えた、よ。」
ノートを閉じて、宝物であるかのように抱きしめて、頬を擦り付ける。
お気に入りのものに頬ずりするのは少女の癖だ。猫が自分の匂いをつけるために同じことをするので、本能的なものなのだろう。

「なあ、にー。えへへへ。」
名前を呼ばれて、返事をしながら、また抱きつく。ノートよりもお気に入りなのはカレリア、念入りに服に頬ずり。
「時間、はねぇ、たくさん、あるよー。カレリア、今日、も、買って、くれる?そしたら、ねぇ、わた、し、いっぱい、うれしい、なぁ。」

カレリア > 「もうですの?流石ですわ♪」

やはりカースドは物覚えが早い、異常なほど…
しかしそんな事もノートに頬擦りする姿を見ればどうでもよくなってしまう

「ならたくさん買いますわ♪それが目的で来たんですしね?」

抱き着き頬擦りされば柄思わず笑顔が浮かぶ
ここまで来て買わない訳がない
他の物が買おうとしてても横から攫うのもやぶさかではない

「では行きましょうか。2~3日ほど暇なので荷物があれば持って行きましょう。」

名無しの少女 > 「カー…わたし、ねぇ、覚える、の、得意、だから、ねー。」
褒められて照れくさいのか、顔を隠すようにノートを持ち上げる。
足の間からは、尻尾が嬉しげに揺れているのが見えるだろう。

「う、嬉しい、なぁ。い、いっぱい、一緒、だね。
え、とねぇ。べ、べんきょう、のどうぐ、もってく、ね。ぬ、ぬすまれる、のやだ。」
早速移動すると言われれば、教本と絵本を数冊とノート、ペンを抱える。

「あのねぇ、どこ、行く?ごはん、でも、やどや、さん、でも、いいよ。」
どちらに行くにしても待ちきれないのだろう、静かに立っていられず、うろうろと周辺を歩きながら問いかけた。

カレリア > 「驚く程覚えるのが早いですわよねカースドは、賢いという事ですわ♪」

顔を隠しても尻尾は何よりも感情を表している
ユラユラと揺れる尻尾は…喜んでいると確信できる

「えぇ、本や紙は貴重ですしね。」

ここでは子供の為の教本も価値が高い
むしろカースドに護衛でもつけなければ危険かもしれない

「うーん…カースドはお腹は空いていますか?
もしそうでなければ宿屋に直行もいいですわね♪」

名無しの少女 > 「そ、っかぁ。えへへ。か、かしこい、は良いこと、だね。」
ノートや本でで顔を隠したまま、うろうろと歩きまわる。
感情を隠すすべをあまり知らないのだろう、どうしても行動や耳、尻尾に出てしまう。

「そう、なんだ。か、買った、ことない、から、し、知らな、かった、なぁ。
だ、だいじ、に、する、ね。」
少女にそこまでの危機感はない。今まで財産らしい財産をあまり持ったことがないせいだろう。
自分が持っているものが誰かにとって価値があるという考えには至らないようだ。

「え、とねぇ。ちょっぴり、空いてる、から、パン屋さん、でパン、買って。
カレリア、ひさし、ぶり、だから、はやく、お部屋、行きたい、な。」
気が逸って仕方ないのか、一人で先に梯子を昇っていく。片手で本を抱えているので少し手間取っているが、慣れているので少女としては素早い動きだ。

カレリア > 「もちろん、とてもいいことですわ♪」

ウロウロとせわしなく動いている
嬉しいのだろう…本当に動きが可愛い
こうして話してみているだけで日々のストレスが消えていく…

「教本、というより本は大体高いですからね。
大事に持って取られたりしないように気を付ける事ですわ。」

こういう所もしっかり教え込んでいかないといけない
自分の持つものの価値を甘く見る傾向があるのは分かっているので今更驚きはないが

「分かりました、じゃぁパンをいくつか買って宿に向かいましょうか♪」

トン、と跳び橋の上へ
最近動きが人外らしくなってきたがこれはわざと
こうして自分を…人と離れかけている者の姿をカースドの近くで
知らしめれば妙なちょっかいを出す者も居なくなるだろう
カースドに手を出すような輩はもうこの辺りには居ないかもしれないが

名無しの少女 > 「う、ん。ほ、本、たかい、ん、だね。え、とね、お、置きっ放し、にしない、ように、す、る、よ。」
貨幣価値の概念が薄いせいもあるだろう。革袋いっぱいに持っている金貨がどれほどのものなのかさえ、少女はあまり理解していない。
好きな人からもらったものだし、大事にしろ、と言われたから大事にしているにすぎない。

梯子を昇る途中でかけられた声に振り向くと、カレリアは一飛びで橋の上まで行ってしまった。
少女は目を丸くして驚く。ひとまず登り切ってから、ペタペタとカレリアの体に触ろうとする。幻覚か何かだと思ったらしい。
「い、今、飛んだ?ま、じゅ、ちゅ、つか、ったの?」
その様子を貧民地区の住民らしい、みすぼらしい身なりの者が何人か目撃する。
少女が付き合っている相手は何か凄いものらしい、という噂が広まることだろう。

カレリア > 「ふふ、良い子ですわねカースド♪」

革袋の中に見えた金貨に思わず目を見開く
少なく見てもあれだけ有れば家が帰る…場所を選ばなければ小さな屋敷になるかもしれない
一先ず貨幣価値も教えなければ…それと護衛の件を真面目に考えたほうが良いかもしれない

「魔力活性による肉体強化ですわ。この橋ぐらいなら蹴り抜く事もできますわよ♪」

ペタペタとしっかり触って確認されてしまった
まぁ気持ちはわかるので特に抵抗もしないのだが
人外、化け物と噂が広まれば万歳
噂とカースドの安全は恐らく比例してくれるのだから

名無しの少女 > 「カ…えと、わた、し、良い子?なら、ねぇ、なでなで、して褒めてー。」
撫でやすい位置に頭を差し出す。尻尾がコートの裾を持ち上げて立つ。
甘える時の仕草だが、後ろから見ると少女の足の付根あたりまで見えてしまうだろう。

「まりょく、と、にくたい、はわかる、けど…えと、かっせい?と、きょうか?って、なぁに?
あ、歩き、ながら、聞かせて。」
聞き慣れない言葉に知識欲が湧き上がるが、同時に早く行きたくて、手を引こうとする。

カレリア > 「はいはい、分かったから落ち着いてください?」

コートに穴を空けなければ、そう確信する
けれどもこれはこれで可愛いし…悩ましいが知らない輩に見られるのはあまり面白くもないしやはり開けてしまおう

「分かりましたわ。まず活性は…」

手を繋ぎ道すがら強化魔術の授業を口頭で行う
実践しなくても丁寧に論理を教えればカースドは上手く学習できるので教え甲斐もあるというもの
パン屋に向かい適当にパンをいくつか購入、甘いパンは少し多めに買っておく

名無しの少女 > 「なで、なで、してくれ、たら、落ち着くー。」
さぁ撫でろ撫でろと頭を下げたままぐりぐりと押し付ける。痛くないよう加減しているが、少女としては遠慮ない行為だ。

「うん。かっせいって……う、ん……じゃ、あ、ね……。」
新しい知識に興味津々だ、時折質問や確認をする以外は、パンを買う間もじっとカレリアを見つめて、話に聞き入っている。
パンを買って、宿屋に着くのは丁度授業が終わる頃。

部屋に入ると、少女はコートを脱いで椅子の背にかけた。この時期にコートは暑いのか、少し汗ばんでいる。
「えへー。まず、ねぇ、パン、食べ、たい、な。」
普通に座るには高いのだろう、飛び乗るようにして椅子にすわって、足をぶらぶらさせている。

カレリア > 「もう、仕方ないですわね。」

押し付けられる頭を優しく撫でる
むしろもっと興奮しそうに思えるが…

「ふぅ、パンを買うだけのはずが思ったより疲れましたわね。」

カースドの知識欲はとどまる事を知らずここに来るまでの間ほとんど質問攻めだった
椅子に腰かけパンを机に置く、水差し入っている水を一口

「もちろん、好きな物を食べてくださいね♪」

カースドが選ぶのを待って自分もパンを食べる
美味しそうにパンを食べる姿を見ていると初めて会ったころとは本当に変わったのがよくわかる
幸せそうな彼女を見ればとても嬉しくなる…本当に良かった

名無しの少女 > 「えへへー。カレリア、はねぇ、やさ、しい、からね、だい、すき。わた、し、ねぇ、カレ、リア、がねぇ、いちばん、大好き。あい、してる、だよ。」
頭を撫でられれば、尻尾は垂れ下がってゆったりと揺れる動きに変わった。コートの裾も戻る。
今度はニヤニヤと笑う頬が抑えきれないようだ、空いた手で押さえるが、どうにもつり上がってにやけてしまう。

「ん、とねー。まりょ、く、かっせい、だ、だいたい、わかった、よ。あと、でね、や、やって、みたい、な。」
新しく学んだことに興奮しているのか、上体や足を忙しなく動かしている。
そのまま、落ち着かない様子でパンに手を伸ばす。取り出したのはクリームパン。
「いた、だきまーす。」
少しずつちびちびと食べ始める。最初はパンの部分だけだが、中のカスタードにたどり着くと、表情がほころんだ。
ゆっくりと食べ終わり、とりあえず1個でお腹が膨れたのか、二個目には手を伸ばさない。
「ねぇ、つ、次、は、何、するー?」
何かを期待するような目。まっすぐ見るのは恥ずかしいのか、ちらちらと目をそらしながら、カレリアの唇や胸元を見つめている。

カレリア > 「っ…もう、そんな事言うからこうされるんですわよ♪」

ギューッと抱きしめ強めにナデナデ
顔を合わせると頬が赤いのがばれてしまいそう

「身体強化は一人で練習するのも簡単ですしね、後で私がきちんと見てあげますわ♪」

やはりクリームパンが好きらしい
カースドのパンの好みは大体分かってきた

「あむ……そうですわねぇ…カースドは何がしたいんでしょうね♪」

口についた菓子パンの砂糖を指先で拭いカースドを見やる
クスリと笑みを浮かべながら胸元のリボンを外し…