2016/04/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にリリアさんが現れました。
リリア > (貧民街。――夜ともなれば、あちらこちらで娼婦が客を誘ったり、酒の匂いを漂わせた酔っぱらい同士が何やら絡みあったり、剣を背負った冒険者が食事処に入って行ったり・・・、と様々な人間達が道を歩き、店をくぐる。貧民街、というネガティブな印象を受ける場所にありながらもこうして活気がある様子のこの場所は恐らく貧民街でも人気のある地域であるのだろう――そんな場所に、少々貧民街に似つかわしくない・・・貧民街に住むものにしては妙に綺麗な格好をした者が何かを待ちわびるように壁に背を預け、道行く人々を観察していた。その姿は逢瀬の約束をした貴族の令嬢のようであり、客を値踏みし、自分を買うに相応しい相手を探す高級娼婦のようであり。時折、自分を見つめる奇異の視線にもまるで動じず、道行く人々から誰かを探すようにその場から動かないままに観察していて。)

・・・いない、なぁ。
(――ぼそり、と寂しそうな声で小さく囁いた。指を唇にあて、やはり誰かを探すように視線を彷徨わす。 夜の貧民街。どこか浮いた様子ながらも、少女は視線を彷徨わし、探す――その牙をつきたて、血をすするに相応しい・・・今宵の、おやつ、を。)