2016/01/22 のログ
ご案内:「貧民地区 汚水の川にかかる橋」にカースドさんが現れました。
ご案内:「貧民地区 汚水の川にかかる橋」にカレリアさんが現れました。
カースド > 元は上等な衣服だった布切れと拾ったボロ布を、着るというより体に巻き付けた少女が一人、石橋の欄干に背中を預けて座っている。

お金はあるし、時折ネズミが通りかかるが、何か買ったり、捕まえて食べようとは思えなかった。
そのせいで、何日か何も食べていない。もう空腹も感じなくなって、じっと座っている。

この寒さの中で眠ると死ぬ、だから日が昇って暖かくなるまで起きていなくてはならない。

視線は斜め前方に向いているが、その目はどこも見ていない。ただぼんやりと時間がすぎるのを待っている。
そんな状態だが、頭頂部についた猫の耳だけは、忙しなく動き、危険な徴候はないか音に気を配っている。

ピクリと耳が動き、知っている足音を捉えた。顔を上げて、その方向に顔を向けてぎこちないながらも笑顔を浮かべる。
立ち上がり、迎えに行こうとしたが、自分の服装を見て、笑顔が曇る。
買ってもらった服は台無しになっている。それを知られたら、怒られるのではないか、そんな心配が頭をよぎった。
会いたい、だが、もし怒られたらどうしよう。せめぎ合いに、落ち着きなく行きつ戻りつを繰り返している。
そんなことをしている間に、足音はどんどんと近づいてきて……

カレリア > 「確かこの辺りだったはずですが…」

何かを探すように見回しながら歩いている
貧民地区には場違いな黒のゴシックドレス、嫌味なほど綺麗な衣服を身に纏い
お世辞にも良いとはいえない視線を住人達に向けられながらもまったく気にした様子もなく

「あ、カースド♪」

ようやく目当ての人物を見つけ笑顔を浮かべる
だが相手が想像していた姿ではなく首を傾げ…

「カースド、まさか…誰かに奪われましたの…?」

カースド > 「か、か、カレ…あ、あう……。」見つかってしまった。ギュっとボロ布の裾を掴み、断罪を待つ犯罪者と、親に叱られるのを覚悟した子供の間のような顔をして、俯く。

しばらくそのままだったが、意を決したように、顔をあげ、少女にしては早口で喋り出した。
「ち、ち、違う。違う。そ、それより、きょ、きょう、今日も、か、買って、ね?な、なんでもして、い、いいから。
か、か、カースド、パンとす、スープ、たべ、た、食べたい。あた、た、あたたかい、の。」
左右にふらつきながらも駆け寄って、腕に抱きつこうとする。何をするにも躊躇いがちないつもの様子とは、明らかに違うのがわかるだろう。ごまかそうとしている。

カレリア > 「………」

抱き着いてきたカースドの頭を撫でる
温かいものが食べたいとらしくもない我儘鵜を言っているカースドに無言で数度頷き

「カースド、新しい服は買えばいいし食事もしましょう?けれど一つ聞きたいの…」

ニコリと笑顔を浮かべ、カースドに向き直る
自然な笑顔と言うにはほんの少しだけ違和感のあるそんな表情

「屑共に無理矢理服とお金を奪われた……違う?」

言葉の端に苛立ちが見える
カースドに対してではなく会った事もない者達に向けて

カースド > 頭を撫でる暖かい手と、頷いた仕草に安堵する。ごまかせたと。

だが、1つ聞きたい、という言葉に顔をこわばらせる。
「あ、うぁ……。」笑顔の奥に押し殺された感情に少女は怯え、観念したらしい。
「ふ、ふく、服は、す、少し、のこ…残った、よ。」とボロ布をかき分けて、汚れてくすんだ服の切れ端を見せる。
「お、お、お金……うん…か、カースド、か、か、隠す、下手だから、も、持ってかれ、ちゃった。
ご、ごめん、なさい。お、お、怒ら、ない、で……。か、カレリアに、怒られ、るの、ヤダ……。」
すがるような声。抱きしめる手に、弱々しいながらも力が入る。

カレリア > 「…何言ってますの。私がカースドを怒るわけないでしょう?」

変なこと言いますのね♪と笑みを零す
服とお金を奪われた側のカースドはなぜ怒られるだなんて思っているのか
それが可笑しいのか笑顔を浮かべ

「大変でしたわねカースド、今度はうまく隠しましょうね♪」

カースドの正面に回りぎゅっと抱きしめる
こんなに冷たくなるまでここに居たなんて…そう思えるほどにカースドの体が冷たく感じる
食事も足りてないのだろう…この後のプランを考えながらよしよしと頭を撫でる

カースド > 「よ、良かった……。も、もらった服、だ、だ、駄目にし、ちゃった、から……。
ご、ごしゅじんさまのところに、いた、時、服、よ、汚すと、おこ、怒られた、から……。」
奴隷生活で染み付いたものだろう。あらゆる不都合は自分のせいで、それを見つけられれば叱責される、そんな考えが少女を支配していた。
怒られるわけではないと聞いて、安心したように体の力を抜いた。

「う、うん、も、もう、か、買い物、行かない、よ。ひ、人に会わないと、あ、安全、って、か、カースド、わかった、から。」
細い腕で、弱々しく抱き返す。服越しに感じる体温に、安らいだ顔になった。

「きょ、今日も、か、買って、くれる?か、カレリアと、お、お話とか、し、したい。ひ、一人は、寂しい、から。」
頭を撫でる手に、甘える猫がもっととねだるように頭を押し付けた。

カレリア > 「カースドに贈った服なんですから汚したぐらいで何か言ったりしませんわよ?」

歪んだ考えが未だに根付いている…しかしこれはゆっくりと解決するしかない
安心したのか肩の力が緩んだカースドの言葉にひとまず安心

「買い物は平民地区で済ませた方がいいですわ、ここが危険なだけですから♪」

自分の考えの甘さを後悔する
自身と仲良さげにしているのを周囲に見せつければカースドに安易に
手を出す輩は居ないと思っていたが結果はこれ…

「買い物は一緒にですわ♪
でも、今日は一先ず宿でお風呂に入りましょうか。こんなに冷えてしまっていますわ?
だから明日まで…これを着てください♪」

傍らに持っていた紙袋からコートを取り出す
以前買った服だけではこの寒さは厳しいと思い買っておいたが本当に勝っていてよかったと自身の判断力に感謝する

カースド > 「そ、そっか。か、か、カレリ、アは、や、優しい、ね。か、カースド、カレリア、だ、大好き。」
動物が自分の匂いをつけるように、すりすりと頬を服にこすりつけてから、あんまりくっついていては悪いと考えたか、腕を解いて離れる。

「へいみんちく……。で、でも、ど、どれいとか、み、ミレー族の人、い、いじめられてるの、み、見たよ。か、カースドも、え、衛兵、に、見つかって、こ、こ、怖い顔された。
そ、それに、か、カースド、数、数えるの、に、苦手、だよ。か、買い物、い、いつも、お金、ぜ、全部渡して、え、選んで、も、もらってる。し、知らない人から、か、買うの、こ、怖い。」
危険があってもある程度勝手を知っている貧民地区を出て生活するのは、臆病な少女にとっては抵抗があるらしかった。
尻尾と耳は垂れ下がって、恐怖しているのがわかる。

「うん、お、お風呂、好き。……こ、これ、服?ぶ、分厚くて、な、長い、ね。」
渡されたコートの重みに、手から落としかけるがなんとか持ちこたえる。
「こ、こ、これ。ど、どう、着る?ぬ、脱いで、から?い、今脱ぐと、さ、寒い、かも。」
上から羽織るものとは知らず、困ったようにコートと相手を交互に見た。

カレリア > 「私だって大好きですわ♪」

コートを取り出し渡せば後は手持ち無沙汰
どうせならと今度は自分がカースドの腕に抱き着く

「そう…なら、私がもっと来る機会を増やしますわ♪
それで一緒に買い物しましょう♪」

そうすれば全て解決と自慢げだ
下がってしまった耳を撫でながら、ね?と尋ねる

「寒さを凌ぐ為の服ですからね…実用性を重視したので防寒にはもってこいですわよ♪」

しかしその分少し重い…カースドの体力を考えるとこれをずっと着たままと言うのは少々難があるかもしれないと今更考え出した

「え?…あぁ、それは服の上からさらに羽織るんですの。そのまま着てみてください♪」

カースドの問いに答えが一瞬遅れるが直ぐに答える
その表情はカースドの感想を待ちわびているようににも見える

カースド > 「う、う、うん。い、い、一緒、なら、安心、だね。あ、あり、がとう。」
問題が解決して、更に会える機会が増える。明るい声になって、ぎこちなくも笑う。腕を掴まれて、体重を支えきれずに少しふらついた。

「そっか、ふ、服の、上に着るんだ、ね。」
自分がボロ布を重ねているようなものだろう、と納得して、手間取りながらも、袖を通した。
「さ、寒く、ないね。こ、これなら、よ、夜もだい、大丈夫、そう。か、カレリア、あ、ありがと。」
抱きつく手に、指の欠けた手を重ねる。手は氷のように冷えきって、僅かに残った皮膚の部分は真っ白になっている。

「で、で、でも、ぶ、分厚いから、か、カレリアの、あ、あたたかさ、わかんなく、なっちゃ、うね。」
少し寂しいかも、と呟いた。

カレリア > 「えぇ♪…っと、カースド大丈夫?」

ふらついたカースドを慌てて支える
やはりまた体力が下がってしまっている…何か栄養のあるものを食べさせなければ

「…そうですわね、少しでもカースドの役に立ったなら幸いですわ♪」

冷たく細い手を握る
ほとんど皮膚と骨だけと言えるほどに痩せ細り
一人で寒空の下凍える…そんなものを想像してしまえば
もう抱きしめずにはいられない

「ふふ、私とは後でたっぷり温め合うんですから大丈夫です♪
さぁ宿に向かいましょう、ここは少し冷えますわ♪」

カースドの腕を抱きながら平民地区へ向かう
冒険者として衛兵には顔が知られているので文句など言われる筈もない
最短距離で宿に向かえば迷わず風呂のある部屋へと向かうだろう

カースド > 「だ、大丈夫。か、カースド、歩くの、下手、だから。」
体力の低下もあるが、足指の欠損も大きいだろう、足の踏ん張りが効かず、少女は何かに手をついていない時は常に左右にふらついている。

「う、う、うん。た、楽しみ、だね。きょ、今日も、カースド、好きに、してね。」
暖かい部屋と食事、何より肌を重ねることへの期待に、目を輝かせている。頬も少し、赤らんだ。

付き添われるようにして宿の部屋に入ると、歩き疲れたように、床にしゃがみこんだ。
「ふぅ……。ちょ、ちょっと、疲れ、ちゃった。お、お風呂、入れるまで、や、休ませ、て。」

カレリア > 「…下手、ですか……」

下手以前の問題…もし自分が治療魔術に精通していれば…
殆どの言葉は飲み込む
もしもの話なんてするだけ残酷だと

「えぇもちろん♪
そうしたくてこうしてカースドを買っているんですから♪」

食事にお風呂、そしてベッド…頬を赤く染めたカースドを見てニヤリと笑う
考えていることはほとんど同じの様だ

「確かに少し距離がありますからね…温かい紅茶でも入れましょうか?」

床に座り込んだカースドを見やる
歩きにくいカースドにとってはここまででの移動もかなりの負担だろう
とりあえず風呂を貯めなければ…熱すぎず少し温いぐらいの温度を目指してお湯と水を混ぜていく

カースド > 「えへー。か、カレリアと一緒、だと、あ、安心、だし、す、好き。」
寒さや誰かの悪意の心配のない空間に、優しい友達とふたりきりという安心感に、緩んだ笑みを浮かべた。

「こうちゃって、ええと……こ、このあいだ、の、飲んだ、赤いの、だね。さ、砂糖、たくさん、お願い。」
一緒に食事をとった時に出てきたのを思い出した。もちろん少女にストレートティーの美味しさなどわかるはずもなく、細かな風味などわからないほど甘くしてやっと飲めたのだった。

「あの、あのね。カ、レリアとあ、会ったあとね。ら、ラウ、ラにも、か、買ってもらったんだ、よ。や、優し、かったけど、ちょ、ちょっと、意地悪で、え、えっち、だった。」
紅茶を待つ間、思いついた話題がそれだった。会っていない間に起きたことを知ってほしい、そんな動機で、自分を買った人間について話す。

カレリア > 「この部屋はこの辺りで一番安全ですしね♪
カースドと一緒に居られて私も嬉しいですわ♪」

冗談抜きにしてもこの部屋は安全だろう、今なら野盗が踏み込もう都も何もさせない自信がある

「ふふ…砂糖たっぷりですね♪」

体が冷えていたので温かいものを進めたがジュースの方が良かっかもしれないと小さく笑ってしまう
甘い妙な味のお茶よりはこっちの方がいいかな?と温かいココアを淹れてカースドに差し出す

「ラウラ?ふむ…私は聞いた事がない方ですが、優しかったのなら良かったですわね♪」

自分以外にもカースドに普通に接する者が居ると聞けて気分がかなり晴れる
しかし…カースドにエッチとまで言わせるとはどんな人物なのか…
意地悪でエッチ、名前の響きから女性を思い浮かべるがいったいどんな人物なのかと頭を一人悩ませる

カースド > 「うん。か、カースドも、う、嬉しい。ひ、一人は、さ、寂しい、から。い、嫌に、なっちゃ、った。た、たくさん、あ、会いに、来て、ね。」
足を伸ばして座り。猫のように丸めた手で髪や耳を撫で付けて毛づくろいを始める。無防備な姿で、警戒など一切していない。

渡されたココアのマグカップを床に置いて、中を見る。マグカップを満たす茶色い液体に、不思議そうな声を上げた。
「あ、あ、あれ。あ、赤く、ないよ。ちゃ、茶色。茶色いこ、こうちゃ?」
どちらにせよ、まだ飲むには熱いので手を温めるために持ったり離したり。

「や、優しかった、よ。か、カースド、け、怪我、してた、けど、ま、まじゅ…まじ、ま、じ、つで、な、治して、くれた。ゆ、指とか、は、治らな、かった、けど。」
魔術、と言いたいらしいが、舌が回らないようだ。そしてボロ布の中に手を入れて、少し汚れた、だがそれなりの地位の人間が使うであろう、上質なハンカチを取り出して、相手に見せる。
「は、ハンカチも、くれた。こ、ここに、書いてある、んだって、ラウラ、って。い、いつでも、呼んでって、で、伝言、する、先とか、お、教えて、くれた。」

カレリア > 「っ……これは…」

たどたどしく会いに来てねと笑顔を向けられ思わず言葉が出てこない
純真無垢のなせる技…思わず抱きしめて撫でまわしたくなってしまう

「それはココアですわ。温かくて甘くてとってもおいしいですわよ♪」

持っては離してを繰り返しているカースド…猫じゃらしで遊ぶ子猫の様でずっと見ていられる
部屋に着いてからこれまでチクチクと悪戯心を刺激されている

「魔術でけがを…これですか。」

治癒魔術を扱うが欠損を治すまでには至っていない
そしてこのハンカチ…かなり質は良いと見える
そして伝言…という事はこの王都に住んでいる筈
拗ねての情報を合わせて…ほぼ間違いなく貴族だろう

「きっとカースドを気に入ったんでしょうね、私みたいに。
でもしっかりと信頼できるか自分の目で確かめるんですよ?カースドは一度気を抜くと無防備になる癖がありますから♪」

ちょいちょいとカースドの耳を指先で撫でる
最初に買った時との変わり様が嬉しくもあり少し危うさを感じてしまう

カースド > 「んー?」
少女は言いたいことを言っただけなので、それで相手を悩殺する意図などない。
言葉に詰まる様子を見て、首をかしげながら、毛づくろいを終えた。

「こ、ここあ…。ココア、かぁ。」
初めて聞く名前に、コツコツ爪でカップを叩いたり、這いつくばるようにしてすんすん鼻を鳴らしたり、どんなものか確かめようとしている。
そして、カップを持ち上げて、ふーふーと息を吹きかけてから、一口含んだ。
「あ、あ、熱い、けど、あ、甘くて、お、美味しい、ね。ココ、ア…好き、かも。」
息を吹きかけては少しずつ飲むを繰り返して、すぐに1/3ほど飲んでしまった。

「あと、ね。が、がくせいさんで、ぼ、ぼうけんしゃも、やってる、んだって。か、カースドで、お、おべんきょうしたい、って。
カースド、なお、治したいって、言って、た。た、多分優、しい、人、だとお、思う、けど。き、気を、つける。」
くぴくぴとココアを飲みながら、思い出せる限りを伝える。それはまるで母親に居ない間何があったかを教えたがる子供のように。

「やーん。な、撫でるなら手で、やって!」
指先で耳を撫でられると、くすぐったそうに身を捩る。口ではたしなめるが、嫌がっている風はない。

カレリア > 「カースドはやっぱりかわいいと思っただけですわ♪」

首をかしげて不思議そうな顔
警戒しながらもココアを飲んでいる姿等が堪らない
ココアは気に入られたらしい。今度会う時にはチョコをもってこよう

「カースドで勉強……そうですわね、優しい方なのでしょうがほんの少しの警戒は誰にでも必要です♪」

思わず目が細まるが考えすぎかと首を振る
大きな怪我を治す勉強がしたいのだろう…何でも悪意的に解釈するものではない

「あら、ではご注文通り…♪」

ふにふにと両手で両の耳を撫で、揉み始める
やって!強くと要求されたのが嬉しいのかニコニコとずっと笑顔だ