2022/10/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」にネリさんが現れました。
ネリ > 広大な王城の一角、長く伸びる廊下の片隅に、菫色の双眸を忙しなく彷徨わせる修道女の姿があった。
長い歴史の中で度重なる増築を繰り返す度にその広さと施設の数を増やしていった―――と以前書物で読んだ事はあったが、それ故か無秩序に入り組んだ回廊の重なる構造は、まるで巨大な迷宮のよう。

「 ...... 困り、ました ...... 」

人知れず、嘆息混じりに吐いて出た独白。
傍らの窓から外の様子を伺おうにも既に夜の帳は落ち、覗き込んだ硝子は自身の顔を映すのみ。
時折行き交う衛兵や城のメイドと思しき人物に声を掛けようと試みるけれど、何やら慌ただしく動き回る彼らは修道女の遠慮がちな声を聞き留めるよりも早くその場を過ぎ去ってしまう。
つまるところ、修道女は今まさに王城の真っ只中で道を見失って途方に暮れていた。

ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」にディコック・フクシチさんが現れました。
ディコック・フクシチ > 「やれやれ、未だ山賊達は討伐ならず、か。
責任の押し付け合いをするくらいなら、もっと建設的な話をして貰いたいものだな……ふむ?何をしているのだろうな」

(護衛を二人ほど連れ、王城での会議を終え、屋敷へと戻ろうと廊下を歩いていると目に入った修道衣姿の女性。
何をしているのだろうかと首を傾げ、そちらへとゆっくりと小さく靴音を立てて、こちらの存在を報せつつ近づいていく)

「失礼、シスター。このようなところで、何かお困りごとかな?
宜しければ、ご相談に乗りますぞ?」

(どこか途方に暮れている相手へと、人好きのする柔らかな笑顔を浮かべて声を掛ける。
護衛の二人は背後に少し間を開けて立っており、直立不動ではあるものの、威圧的にならないようにと穏やかな笑顔を浮かべている)

ネリ > 果たしてどの位の間そうしていたろうか。
不意に、耳へと届いた人の声と足音に菫色の双眸は自然と其方へと投げ掛けられるものの、聞こえた会話は何やら深刻な内容で。
少し遅れてから、紛れも無く己の方へと投げ掛けられた声に、ほんの少しだけばつの悪そうな佇まいを見せてから、恭しく頭を垂れて。

「 ...... 申し訳、御座いません。 決して、盗み聞きをするつもりでは無かったのですが ......
 その、大変恥ずかしながら聖堂への道のりを見失ってしまい ... どちらの方角にあるか、御存知でしょうか ...... ? 」

人当たりの良い笑顔を浮かべる目の前の男性と、その背後に控える二人の護衛へ向けてそう謝罪の句を投げ掛けると共に。
無礼を重ねる事を承知で酷く遠慮がちながらも、続け様にそのような質問を投げ掛けようか。

ディコック・フクシチ > 「ああ、お気づかい無く。
聖職者には等しく敬意を払うのが貴族の務めというもの。
いつも王国の平和を祈って頂いて感謝いたす」

(こちらに気付いたシスターが、頭を垂れるのを見ればいやいやと手を振り、そのようにする必要はないと首を振って。
王国の民の安寧を祈ってくれていることへと感謝を述べる)

「ふむ、確かに王城は慣れていないと迷路のようですからな。
迷ってしまうのも致し方ないでしょう。
方角だけ教えて差し上げても、また迷ってしまってはいけませぬから、聖堂までご案内致しましょう。
何、帰り路の途中ですからな、気になされなくて良いですぞ」

(増改築を繰り返した城は慣れているものでも偶に道を間違えるような複雑さで、教えるだけではまた迷ってしまうのがオチであろうと。
王城の出口へと向かう途中であるから、と案内を買ってでる)

ネリ > 「 ...... いいえ ... わたくしは、そのような ...... 勿体無いお言葉、恐縮です ...... 」

敬意を持った態度と共に述べられた、思い掛けない感謝の言葉に一瞬菫色の双眸を丸くして。
まるで目の前の彼に倣うかのように修道女もまた緩やかに首を左右に振って見せながら、その言葉を受けるべきは自分では無い旨を静かに述べて。

「 ...... そのような ... 貴方様程の方の手を煩わせてしまう訳には ...... !! 」

次いで投げ掛けられた提案に、恐縮して縮まるように固辞の言葉を紡ごうとするけれども、彼の言う通り、方角だけを示された処でまた途中で道を見失ってしまう可能性を否定できないのもまた事実。
申し訳御座いません―――と俯きがちに謝罪の句を述べながら、道案内を買って出た男性へと大人しく付き従おうとするであろうか。

ディコック・フクシチ > 「ははは、謙遜されますな。
私はなかなか祈りを捧げにいけないですからな、シスターのような方たちが祈って下さるのはありがたいことなのです」

(政務や領地の仕事、派閥の取り仕切りなどすることは多岐に渡り、なかなか神殿や聖堂に行くことが出来ず。
国を守る足しに多少でもなってくれているなら、聖職者たちの祈りはありがたいもので)

「案内しませんと、あの後どうされたかと心配になりますからな。
それでは、参りましょうか」

(そういうとシスターを伴い歩きだす。
護衛は主とシスターを挟むような位置で歩いていく。
そして王城の人気のないくらい方へと、こちらが近道なので、と言いながら、廊下を移動していった)

ディコック・フクシチ > <場所を移動致します>
ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」からディコック・フクシチさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」からネリさんが去りました。