2022/07/21 のログ
トワ > 「なるほど…とはいえ咄嗟であの動きができるなら貴女が小隊長になれたのも納得です。
やはり、見ているだけよりも手合わせした方が相手の事を判りやすい」

ある種の武人的な思考なのだが、本人は本気でそう思っている様子で。
武器を扱う人間なら、という前置きはつくのだが。

「木剣でも大剣のサイズだったら、あれも難しかったと思いますが。
今回は普通の剣でしたからね」

何でもありでの試合はなしとの言葉に、軽く頷いて。
少女が思案を佩めるのを見つつ、右手を軽く振って感覚を確認して。

「此処までの技ですか…俺としては問題ありませんが。
剣術、正確には刀術は、秘匿する技術でもありませんしね、大剣でも使える技もあるかと思いますし。
貴女なら、ある程度の技は自分の剣術に組み込んで昇華できそうですしね」

教えてほしいと言われれば、そう答えてから。

「それで、教える事で此方に何か利点はあるでしょうか?」

近づいて、そっと少女へ訪ねる。

レア >  
男の言葉には頷きを返し、木剣を収め一息

「ふふ、存外に俗なことを仰られるのですわね?」

「金銭には困っていなさそうですし、
 若人に教えを説くという優越感を得られる、というのはどうでしょう?」

くすりと意地の悪い笑みを浮かべて見せる少女
対価らしい対価では当然なく、まるで相手方がどう動くのか見ているような
手合わせでも先に動くことしなかった少女のやり口
まずは相手の動きを見て、優位に立とうとしているのが見て取れる

トワ > 「まぁ、何だかんだで俗な人間ですしね。
ごく一般的な男性であると、自負していますよ」

少女の意地の悪い笑みに、苦笑しながら返して。

「確かに金銭には困っていませんね。
それと、一応貴女が飛び級した学園の非常勤の教師でもありますので、そういう優越感は得ようと思えば得られますね」

誰かに教えるという事であればそちらでも十分だというように笑みを深め。
そもそも、そういう優越感に喜びを見出す質でもないので、と呟いて。

少女のやり口に乗るのも悪くはないか、とふと考えを纏めて。

「それでは、刀術を教える代わりに、貴女の事を”あなた自身から色々”と教えて貰うのはいかがですか?」

少女の事を調べたなら知っているであろう色々を、あえて本人から教えて欲しいと、告げる。

レア >  
「わたくしのコト、でございますか?
 学園の飛び級のことまでご存知だなんて、何かお教えすることがありますかどうか…」

私的なことを随分としっかり調べられている
第六師団の諜報は侮れませんねと思いながら

「それはそれは、それで対価とするにはあまりもでは御座いますが──」

じ…と目の前の男性に視線を向ける
どこか値踏みするような、決して気持ちのよいものではないだろうその視線

「(クサカベ様は貴族の家柄、確か爵位は…)」

無理に取り入る程ではない、が…
繋がりを良しとしておけば、後々何かと役には立つだろうか
そんな、打算的な思考が廻る

「そんなにわたくしのことが知りたいだなんて。
 殿方のアプローチを無碍にするような教えは受けていませんわ、喜んでお受け致しましょう」

年相応にも見える笑みを作り、そう答えを返す

「(ついでに第六師団とのパイプも出来れば上の上、でございますわね)」

裏ではそんなことを考えていたりもしたが

トワ > 少女からの視線を受けながら。

「(色々と考えている様子に、この視線は…)」

此方も少女に似たような視線を向けながら考える。
視線自体は推し量るような質の、ある意味でぶしつけな物だ。
とはいえ、此方が相手の事を色々知っている上に、「便利屋」などと言われる第六師団の一員。
少女の事を調べた感じからすれば、其処に様々な思惑が浮かぶのは想像に難く無く。

だからこそ、その視線自体を気にした様子も見せはしなかった。
元々が、諜報としての活動が主体の自分がそう言った感情を見せるのを嫌ったのと、それほど気にならなかったというのも理由ではある。

「それは喜ばしい事です、それでは刀術に付いてレア様にご教授させていただきましょう。
レア様の事を色々と教えて貰えるのが楽しみですね」

少女の笑みを受け、此方も柔和な笑みを浮かべると。
では、これからよろしくお願いします、と少女の手を取ると膝まづいて、手の甲へ一瞬のキスをして。

この状況を、見た人間がある程度以上の腹芸ができる人間なら思っただろう。
どっちもどっちの、化かしあいをしていると。

レア >  
「(俗なことを口にし、扱いやすいように見えてその実──)」

癖者で御座いますね、と
内心そんなことをひとりごちながら、男が手の甲に唇を落とす様を見下ろしていた

まあそんなことは承知の上
このような国で、女の身で成り上がりを狙うにはそれこそそれ相応の強かさと
清濁併せ呑む度量くらいは身につけてこそ、それくらいは承知の上である
それでいて自身の倫理に反することなく、己の正道を征くのみ

「ではクサカベ様…いえ、トワ様とお呼びしても?
 わたくしのことはレア、で結構でございますわ。目上の方で御座いますし」

改めて、そう申し上げつつ、小さく肩を竦めてみせる

トワ > 「えぇ、呼びやすいように呼んでもらえれば、呼び捨てでも気にはしませんし。
では、レアと呼ばせて貰いますね、これからよろしく、レア」

立ち上がりながら、少女の言葉に頷いて、少女の名を呼んで。
少女の中で何かの折り合いがついたのであろう事を納得しながら。

「(しかし、この子の年でこれだけの交渉と、考えをしているというのは、ある意味でこの国だからこそなのかもしれない)」

ふと、そんな事を考える、国の中で女性の扱いが比較的軽い中。
少女は上を目指しその努力を怠らない。
あり意味で、尊敬に値する人物であると言える。

とはいえ、自分が受け取る代償分はきちんと少女へ返還しなくてはならないだろう。
ある意味で少女が差し出した少女自身が持つ財産を受け取るのだから。

「ではレア…刀術に関してはもとより、必要であれば幾つかの絡め手や、魔法も教授しましょう。
とはいえ、強化系、とエンチャント系、物質系位ですが」

少女が差し出した代償に対し、此方として支払える許容範囲内の事を告げて、微笑む。

トワ > 【中断】
ご案内:「王都マグメール 王城 騎士修練場」からレアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城 騎士修練場」からトワさんが去りました。