2020/10/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城/客室」にシュバルトさんが現れました。
シュバルト > 昨晩に引き続きの勤務であった。
此処は王都の中心となる王城の一室、今宵行われている宴の催しモノと言っていいのか不明ではあるが、その宴の参加者へのサービスの一つとしてマッサージが提供される事となり、複数呼ばれている中の一人として自分が招致され、そのマッサージを施術のための部屋として王城の客室を一つを宛がわれているのだ。

だがしかし、商売道具は幾つか持ち込めなかった。
何時も用意のある施術用のベッドがない、ふかふかの客室備え付けのベッドでやらなければならない。
後は刃物をふくむ金属の類、自分は使わないから問題はないが、困る者も居ただろうに。

と、此処までは昨夜と同じ状況であるが、今夜はこのサービスを提供している貴族側がお城の利用者であれば誰も利用可能と大々的に宣伝をうったようで、今の今まで忙しく休憩する暇もないくらいであった。

しかし漸く一段落し、今は前の利用者持ち込んだ魔導人形から取り出した壊れた部品の整理を終えて、一休み中。
背凭れのない椅子のない背凭れの代わりに壁に背中を預けて、寄りかかりながらの読書中。

勿論仕事をサボっている訳ではない休憩である。
だから入り口近くに台を置き、そこには先ほど借りたばかりのメイドさんを呼ぶ為のハンドベル?呼鈴?を設置して休憩する準備は万端。

で、今夜のアロマは昨晩と同じ甘い柑橘の香り。
鎮静の効果がある香りで当然疲れた身体にはばっちり効果があるようで、時折眠たげに欠伸をこぼしてしまうのであった。

シュバルト > 一気に暇になった事で緊張の糸はぶつりと途切れ、自分で点したアロマキャンドルの香りで眠気までくる始末なのだが、まだ契約時間は残っていて、あと一時間程度はこうして来るかわからないお客様を待つ事になっている。

せめて誰か差し入れとか、お客様が来るとかしてくれないと帰りに図書館に寄って明日の分の本を仕入れなくてはいけなくなる、結構切実に。

「給料いいのは良いんだけど、暇になるととことん暇なのはなー………。」

困る、困るのだ。
暇だと直ぐに眠くなる性格を自覚している所為もあって、瞼が重くなるのを感じながら、溜息だか欠伸だかわからぬものを吐く。

しかし廊下を通る人影は見受けられる。
ちらりと視線を廊下に向ければ部屋に入ってこないだけで、一目でわかるメイドに貴族のご令嬢、どこぞの王族に諸々に……。

誰も彼も急がしそうである。
それが羨ましいやら哀れに見えるやら。
また読書を継続する。

こうして今宵も朝を迎える。
それから眠い眼を擦りながら帰宅するのであった。

ご案内:「王都マグメール 王城/客室」からシュバルトさんが去りました。