2020/09/29 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城/客室」にシュバルトさんが現れました。
■シュバルト > 例え王城への登城であっても貴族のお歴々の呼出してあっても、やる事する事服装は何一つ変わらない、変える心算はない。
まあ、服装に関しては一度センスがない等と侮辱された経験があるので特に変える心算はないのだ。
マゼンダカラーにエメラルドグリーンのラインのシャツはお気に入りだったのに、アレ以降着る気力も起きない。
さて、それはさておき。
今宵は王都の中心となる王城の一室で読書をしている。
何故かと問われれば今宵行われている宴の催しモノと言っていいのか不明ではあるが、その宴の参加者へのサービスの一つとしてマッサージが提供される事となり、複数呼ばれている中の一人として自分が招致され、そのマッサージを施術のための部屋として王城の客室を一つを宛がわれたのだ。
だがしかし、商売道具は幾つか持ち込めなかった。
何時も用意のある施術用のベッドがない、ふかふかの客室備え付けのベッドでやらなければならない。
後は刃物をふくむ金属の類、自分は使わないから問題はないが、困る者も居ただろうに。
アロマオイルと何時ものローションやら乳液やら薬液の瓶は厳密な検査の後に持込が許されたので、自分的には問題なし、さて当面の問題は部屋を何の香りで包んでおこうか、という点。
あまり品の無い香りは嫌われるだろうし、と背凭れの無い椅子に座ったまま傍にあるテーブルに両肘をつき、視線の先にあるアロマオイルや香と睨めっこ中である。
――客室の外にはエステ・マッサージサービス有り、と書かれている。
今宵お城の利用者は自由に利用できるという話も広がっている。
それは貴族や商人だけではなく使用人やメイドさん等にも自由な利用が認められている。
■シュバルト > 選ばれたのはアロマキャンドル。
オイルよりも多少お値段が張るモノではあるが、王城での折角の仕事なので値段よりも香りをとる。
極普通の有り触れた蝋燭の形をしたアロマキャンドル。
香りは爽やかな香りよりも少し甘い香りの強い柑橘系。
その香りを想像させる艶やかなオレンジ色のアロマキャンドルをテーブルの中央に肘つきを止めた手で手繰り寄せると、手繰り寄せた手の指先をそのまま芯に近づけて、一撫ですればポッと小さな音共に桃色の炎がゆらりと燃え始める。
そうして香りは室内に広がり、半開きの扉から外へとふわーっと流れていく。
香りの効能は沈静。
宴で疲れたか、もしくは宴で昂ぶった精神を落ち着かせる甘い甘い香りである。
「……と、こんなところかな。」
種火の魔法。
もちろん自分の魔力を――…ではなくて事前にストックした初級の魔法である。
表情がどやっと自慢げに成ってしまうのは是の所為、魔法を自らの能力で使えなくてもこうして魔法をストックしておけるような魔力の使い方を編み出したのであった。