2020/08/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」にアルマさんが現れました。
アルマ > 夜更けの王城は真昼と変わらぬ明るさと喧騒を有していると訪れるたびに思っていたが、此処最近の王城はどうもきな臭い香りがするような気がして、あまり立ち入りたくなかったのだが、今夜は仕事で嫌々々来ていた。

それも入って早速の迷子。
依頼人の居る部屋の書かれたメモを店長から受け取っていたが、店長のウロボロスが酒に溺れてのた打ち回ってるような文字じゃ全然わからない。

だが幸いに女性であること、合い言葉を言えば通じるようになっていること、と相手を判別する方法を店長から教わっていた、が、女性と合言葉だけじゃ幅が広すぎてわからない。

その代わりにだ。
今宵届ける品は【小箱】ひとつ。
普段なら花束と加えて品一つしか届けないのだが、何故か店長がそれを許可したと言う事は王城に香るきな臭さ絡みなのだろうか、とか頭の中で色々とぐるぐる思考をめぐらせながら1人何時もの白いシャツに白いズボンに花屋のエプロンをつけてさ迷い歩く。

「此処は何処だろ?それに何でこんなに慌しい?メイドさんに道聞きたくても無視されるんですけど。」

そう、無視されるのだ。
一番人が集まっていそうな場所に、あるいは今宵王城を利用する客人がいる区画を聞こうと思ったのだが、挨拶してもチッと舌打されてスルーされる。

悪いことはしてない筈だし、商人が王城を訪れることなんて極普通にある筈なのだが、一体何が起きているのだろうか?
思わず眉間にぎゅっと皺が寄るし、頬が幾分が引き攣りあがる。

アルマ > 踏み心地の大変良い店長がしれば引っぺがして持って帰ってこい、何ていいそうな絨毯を踏みしめながら歩き彷徨う。

少なくともこの王城の何処かに届け先となる女性がいる筈である。
店長は酒を飲んでど忘れする事は有るが、嘘はつかない。
嘘をついたら店の信用問題に絡んでくるからそれは絶対にない…でも…今更だけど店長のど忘れも信用問題に絡んでこない?と、口にはださないけど、カクっと首をかしげる。

それに突っ込みを入れるとまた店長からでこピンを受けるわけで、仕方なく忘れることとして大きな溜息を引きつれ、肩を落としながら話がわかりそうな人物か、少なくとも話を聞いてくれる人と遭遇できるまで、歩き続けるしかなかった。

「……刻限は2日間だよね。」

本日と明日まるまる2日間だけ王城にいる届け先の人物。
その人物かどうか見極めるための合い言葉、その結果渡すものを相手は知っているのか、それともサプライズプレゼントと言うものなのかさっぱりわからない、けど受け取ってもらえるだろうか、それとも断られるだろうか。

アルマ > 悩んでも結局はその届け先の人物と遭遇しないことにはどうにもならない、始まらない。

歩く、歩く、角を曲がり、時々薄明かりの漏れる部屋をこそりと覗いては中に人が居ないか確認して、居なければまた歩き……。

しかし、一体どんな人物が受け取り先で有り、何を届けているのだろうか?

店長から届け先の人間と接触しない限り届け物は開封しないという呪縛じみたものをかけられている為に想像しかできない、が気にはなるのだ。

だがなるけども開けられない。
肩にかけた革鞄をあけて中からそれを取り出してそーっと封を開ければ見られるはずなのに開けられない、あけたらきっと酷い目に合うのは目に見えている。

結構長く歩いてきたが本当に見つからないのだが、店長のメモにもう少しヒントはないのだろうか?と歩きながらズボンのポケットに手を入れて、店長直筆のメモを探す。

ごそごそ何かを探しながら歩く姿は怪しく、通りすがりに奇異の視線を向けられながら、それでも少年は火と探しのために歩き続けるのだった。

ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」からアルマさんが去りました。