2020/04/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にミリーディアさんが現れました。
ミリーディア > 王城内に設置された訓練場。
掛け声や金属音の響き渡る場所で見掛けるのは、其の場に居るには珍しい人物だった。
魔導研究施設に居なければ名の在る銘菓店ぐらいにしか居ないだろう。
そうと迄云われている程の人物だからだ。

「ああ、只見ているだけだ。
気にせず訓練を続けてくれ給え」

訓練中の兵士にそう伝え、訓練場に在る休憩用のベンチに座ったのがつい先程だ。
何故こんな場所に現れたのか。
訓練を行う兵士達の間にはそんな考えも浮かぼうが、それを聞いてくる者は居はしない。
そうした意外性の起こる訓練場だが、其れ以外は何時も通りの風景を見せていた。

ミリーディア > 其の視線が訓練中の兵士達へと向けられている。
傍から見ればベンチに座り寛いでいる様に見えるだろう。
然し、彼女が此処に居る本当の理由は識別。

或る情報が入れば排除対象を探る為に動く。
其れ等を見付け、人知れず、認知させず消すのが自分の役割の一つだと考えているからだ。
其の根底に在るものは…

「今日の処は居ないみたいだ。
皆が其の時の為に真面目に勤しむ、平和で良い訓練風景だね」

そう呟けばベンチから立ち上がる。
其の足は訓練場から立ち去る訳で無く、訓練を行う兵士達へと向けて歩み出した。

「……そんな君達に一つ訓練を与えてやろう。
あれだ、魔術師に対峙した時の訓練だと思えば良い。
儂に一撃でも与えられたら君達の勝ちとしてあげよう。
君達が全員動けなく為ったら儂の勝ちだ。
そうした条件で挑む者は居るかね?
勿論ハンデは付けてあげよう、最下級魔術と防護魔法の可視化だ」

距離を開けた場所で足を止め、両手を広げ乍兵士達へと伝える。
ハンデ戦とは云え相手は様々な噂が囁かれている存在。
そんな存在を相手にしようとする者が居るかは難しい処だろう。