2020/02/25 のログ
ご案内:「王都マグメール王城 庭園」にエリザベートさんが現れました。
エリザベート > 夜ごと繰り広げられる饗宴の喧騒からは遠い、城内の奥まった一角。
四季咲きの花々が美しく、瑞々しく咲き誇る庭園の片隅。
石造りの瀟洒な四阿の中に、蒼白い女の姿が在った。

ベンチに腰掛けた肢体は、寝間着姿であることも相俟って、
何処と無くしどけない様相を呈していた。
ぼんやりと星月夜を見上げる眼差しは淡く濡れて、
か細く紡ぐ歌は子守歌の断片を歪に繋ぎ合わせたものであり。

「――――――、――――……」

紅い唇がぎこちなく動くのに合わせ、両手が己の下腹辺りを
緩々と撫で摩る動きはまるで、其処に宿るナニカを、
慈しんでいる様でもあり――――
もう其処には無いナニカを、惜しんでいる様でもあった。

エリザベート > 調子の外れた歌声が果てるのはいつのことになるか、
女の姿が四阿から消え失せるのは――――。

ご案内:「王都マグメール王城 庭園」からエリザベートさんが去りました。