2019/08/31 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城:バルコニー」にクロニアさんが現れました。
クロニア > 「………あっ、あーーー疲れた……。」

結局毎夜毎夜王城で開かれる社交界。
今夜は開かれたそれの一つに父親に引き摺られ参加し、
今やっと抜け出せて最初の一言がその疲れた……であった。

顔見知りの相手はともかくとして、見知らぬ相手との談笑は
ゴリゴリと精神的に色々と削れて行くもので、
最終的に笑顔を引き攣らせなかっただけ褒めて欲しいものだ。

抜け出した先は王城でも城下を一望できるスポットであるバルコニー。

片手には会場のストックから瓶ごと拝借してきた金貨三枚程度の安いワインを装備し、バルコニーの手摺に思いっきり背中を預け、
体重を押し付けて、だらりとした空気と態度で眩い星空を見上げている。

ああ、星が綺麗だ。
今夜は月も美しい。

と、柄にもない事を思い浮かべながら、ハァー……と溜息をこぼすのだった。

本当に金持ちの考えることはわからない。
顔を売って地位を得て何がしたいのか、金なんて使わないと
ただ重たいだけだし、金なんてまわさないと返ってこない。
何でその辺の貴族はそれがわからんのだろう?オレが躾けた
メイドだって最後にはそれくらいは理解したぞ?

まあそのあと飽きて捨てたけども。
どうせなら頑丈で躾け甲斐のある女が欲しい。
パーティー会場には目ぼしいお嬢様方は居なかった。
その点を含めて……本当に疲れた。

クロニア > こんな時間に抜け出せたところで何もやる事など無い。
ワインの瓶を肩に担いだ素行の宜しくない格好で、バルコニーより出て行くと、渋々服装を整えてパーティー会場に戻る。

せめて出会いとか、婚約発表とかあれば面白いのに、
と愚痴を零しながらであった。

ご案内:「王都マグメール 王城:バルコニー」からクロニアさんが去りました。