2019/05/14 のログ
ゼロ > とは言えども、基本的にどこかで何かが起こっているのがこの城の基本であろう。
 とある部屋では乱交パーテー。また別の部屋では、貴族の暗躍。
 あそこの部屋では、背徳の逢瀬、この部屋では、拷問にかこつけた……。
 碌でもないことが、山盛りなのが、この城である。
 そういうことを考えてはいけないし。そもそも少年はそこまでの事を知っているわけではない。
 だからこそ、淡々と、黙々と、警備兵として、あてがわれた区域を静かに歩き回るのである。

 ――――そして、ふと、思う。

 もし、情報が来たとしても。
 どうやって、その幽霊船の場所まで行くのであろう。

 少年自身には、移動手段がないことに、今、気がついたのだった。
 

ゼロ > 「――――」

 少年は、今はそれを考える時間ではないことを思い出す。
 今は只、ひたすら警備をするだけである。
 不審者がいないのか、魔族がいないのか。
 居るのであれば、それを排除するのが兵士の役目である。
 仮面の少年は周囲を確認しつつ、廊下を進んでいく。


 夜の城の中、少年の規則的な歩行の音は響いていくのだった―――

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