2019/01/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城 廊下」にグレナーデさんが現れました。
■グレナーデ > 「銅貨一枚が生死を分ける事もある。アンタの場合はその一枚が足りず、生死で言えば後者だな。……だが良かったな、此処は王城で取引はアンタの希望にあわせたメイドの斡旋、足りなければ契約は不成立ってだけで、命を奪われたりしないんだからな……。」
と、契約不成立、護衛に引き連れたメイドの1人に今夜の商品であったオーダー「メイド」を引き連れて屋敷に帰れと命じたのはほんの数分前。
今は契約不成立の苛立ちと、明日からやらなければ為らない「仕事」に対しての予定と予測を頭の中で組み立てながら、真っ直ぐに帰宅はせずに1人になる為に王城の廊下を歩いている。
足音は苛立ちが滲み出してか、ドスドスと優雅さに欠ける足音で廊下に敷かれた絨毯を少しだけ埃立たせて、やかましく歩き、時々視線を何も無い中空か天井かを眺めている角度から、すると窓から外へと視線を向け、その度に大きな溜息を吐き出してしまう。
「メリットある相手であれば恩を売って硬貨を得たいがね、ありゃダメだ。金の使い方が悪い、あれはほっといても自滅する、コッチまで火が点きそうだからな……アー…でも仕入れた商品が無駄になるのはなぁ……。」
独り事が絶えない、程に考え事と形あるものと形無いモノを空想の天秤に乗せて、其処に今夜の取引が未成立になった所為で支出が増えた事に頭痛さえ感じる事態で、溜息を吐くだけでは物足りず眉間に人差し指をあてがい、ぐりぐりと皺を解すのだった。
王城、誰でも入れるが故に誰と出会ってもそれは不思議ではなく、よって木を隠すには森の中ではないが、密会に商品の引渡しには好都合な場所である。
今夜もその密会であり商品の引渡しだったが、結果はごらんの有様で、直ぐに明日の仕事の事へと思考を変えたかったのだが、まあ是もご覧の有様であった。
■グレナーデ > 「血は硬貨と変わらない、とはよく言ったものだ。」
騎士団に所属していながら特定の騎士団には所属していない。
それは所属する騎士団がないとか、誰からも疎まれているとか、くだらない些細な理由ではなく金の勘定を含めた騎士でありながら騎士ではない仕事を各騎士団を巡り行うのを主な仕事をしているからだ。
そのメリットは各騎士団の懐事情、人員の配備、諸々、と重要な情報を得ることが出来る上に、もっと言えば其処で金の流れを牛耳ることで合法的に騎士を殺すことが出来る。
武力ではなく財力で、剣の力ではなく、情報の力で……。
と明日は早い時間に次なる騎士団の手伝いがあったと思い出せば立ち止まる回数も減らし、王城の出口の方へと向う。
含み笑いを、にやけた笑みを、それでも笑わぬ鋭い眼差しを表情に浮べて……。
ご案内:「王都マグメール 王城 廊下」からグレナーデさんが去りました。