2019/01/15 のログ
アマーリエ > 人を動かすのは金だ。金があれば十分な給与を兵に支払うことが出来る。そして装備、軍備、その他諸々を賄うに足る。
食えるからと兵士になったという動機の農家の三男、四男坊等、兵の事情は様々だ。
殆ど教練されていない兵士よりも、十分に鍛錬された精鋭を支えるとなると此れもまた、金がかかる。
費やした時間と生命の価値に見合ったコストと言ってもいい。故、軍事には何よりも金と命を要する。そう考える。

「現物支給もお断りよね。……ん、そうだわ。そうなるとやっぱり金だわ」

出す気はない。だが出させるというのならば論外だ。
紅茶の出涸らしで顔洗って出直してこいという次第である。片っ端から喰いつつ、思考を巡らせる。
執務室で仕事するよりも、適度に何かに意識を分けながら物思いに耽るというのは、妙に捗る気がしてならない。

「ン、善し善し。大体此方のスタンスもまとまってきたわね」

基本的に阿る気はなし。近隣の諸国からの侵略には第十師団の運用としても即応する。
だが、タナール砦の出兵については防衛戦力として参画は遠慮被りたい。
速度重視の攻勢向きの兵力を立て籠もるために使うというのも、用兵のイロハとしても論外であろう。
ぺろりと味わいながらも食べ終えて、満足げに息を吐けばこの場を後にしよう。

諸々面倒事を片付ければ、今度は肉の欲求も疼く。困ったものとも思いながら――。

ご案内:「王都マグメール 王城2」からアマーリエさんが去りました。