2018/10/03 のログ
■ニア > 「……誰?」
静まり返っていた牢獄内で数日過ごした耳は敏感にその声を聞き取り
彼女は顔を上げ声の主を見上げた。
明かりなど全く届かない牢獄内じゃ相手の顔を鮮明に確認することはできないが、
暫しの暗闇に慣れた眼は人の影を見据えることができた。
「……そろそろ私も処刑される時が来たのかしら…?
…それとも、ただただこんなところに迷い込んだ、なんて言わないわよね?」
もし目の前の男が憲兵や兵士だった場合、恐らく前者だろうが
相手から感じ取れる妙な魔力が気になっていた。
■黒須 > 「悪ぃな。デケェ迷子だ」
(相手の期待を裏切るように冗談みたいな事を言いながら答える。
匂いで得た情報的に子供の女であり、貧民得出身。
自分と同じ匂いがしたためわかったのである。)
「処刑だ?
まさか、貧民地区から出て、こっちで悪さしたら捕まったてか?」
(あまり貧民地区内でそういう話は聞いた事無かったが、たまに居るだろうと思いはぁっとため息をつけば「めんどくせぇな…」っとボヤキ頭を掻く。)
「とりあえず、ちと待ってろ…。」
(そのまま離れて牢獄に手の平を重ねる。
そのあと、握りこぶしを作れば、白く激しく炎が纏った様に右手が燃える。
牢獄の鉄格子と少女を拘束する道具にトゲトゲしい時計の魔法陣が現れる。
握った手をぐるりと回すと、拘束具は消え、鉄格子も消える)
ご案内:「王城 地下牢獄」に黒須さんが現れました。
ご案内:「王城 地下牢獄」に黒須さんが現れました。
ご案内:「王城 地下牢獄」に黒須さんが現れました。
ご案内:「王城 地下牢獄」に黒須さんが現れました。
ご案内:「王城 地下牢獄」から黒須さんが去りました。
ご案内:「王城 地下牢獄」に黒須さんが現れました。
■ニア > 「…そう。
……それならここには何もないから引き返した方がいい。見つかったら貴方まで処罰を受けることになるわ」
どうやら、後者のようで
呆れたように溜息を吐いた彼女は珍しくお節介な言葉を吐き捨てる。
もし彼がこの城で何かしらの仕事をしているのだとしたら、間違いなくこんな場面は見られてはいけないだろうし
この男が仲間と勘違いされて自分に対しても面倒くさいことが起きないとは限らない。
「……まあ、そんなとこ。
…わかったら…って」
わかったらここを出ていけと告げようとしたのだが、
次の男の行動に言葉は途切れた。
「……助けたつもり?
…面倒くさいなら助けなければよかったのに」
助けてもらった相手に対して言うことじゃないのかもしれないが
一応小さく「ありがとう」と呟いた。
しかし、牢獄からは脱出できても、この城を出ることはなかなか難しいだろう。
警備だって厳しいはずだし、そこを突破しようにも今の自分には何の力もないわけで…
ご案内:「王城 地下牢獄」に黒須さんが現れました。
ご案内:「王城 地下牢獄」から黒須さんが去りました。
■黒須 > 「めんどくせぇことが起きたから、解決してんだよ…。」
(まるで間違ったことやったか?っと聞き返すように言いながらも少女に近寄る。
近すぎず、少し遠すぎるような所で言葉を返す。)
「さてと…ここは不味いか…場所を移すか?」
(そのまま、再度拳を作る。
手の甲には拘束具に出て来た魔法陣と同じものが浮かぶ。
まず、鉄格子を戻し、その後、二人の体に移すと、周りの風景が変わる。
そこはどこかわからない森に到着し、静かに虫の音が鳴り響き、上からは月が照らしていた)
「ここなら、まぁ、平気か…」
(そのまま、たまたま近くにあった大木に座り、被っていたニット帽を脱ぐ。
月明りで見えた姿。
黒いズボンに上半身が裸の上に革ジャン、きっちりとした筋肉が丸見えになり、顔はコワモテである。
ニット帽の中からは尖った黒い耳が二つ、背後からもふさふさとした尻尾が出て来る)
■ニア > 相手の発言の意図があまりよく分かっておらず、終始首を傾げ横目だけ向けて聞いていた。
その距離感は凄くありがたかったため、特に警戒することなく黙って男の話を聞いていた。
「……場所を移すって、どうやって…?
……っ、これは…」
魔法陣によって包み込まれ、それが放つ光に目を瞑るが
次目を開くとそこは、先程の牢獄とは打って変わった静かな森。
時空移動魔法とやらか?
最近じゃ普通にこの手の魔法を使うものが増えているため大して驚く反応はないが、いよいよ犯罪者を牢獄から脱走させる片棒を担いでしまった男に哀れみの表情を向けた。
「……めちゃくちゃね。
でも、助けてくれてありがとう……
……狼さん、でいい?」
大木に腰かける男に倣い、雑草の絨毯へと腰かける。
見た感じ人間なのだが、違いがあるとすればその特徴的な耳と尻尾。
もふもふでふさふさで何か心惹かれるものがあったが、あくまで平然を装い、咳払いを一つ。
ご案内:「王城 地下牢獄」から黒須さんが去りました。
ご案内:「王城 地下牢獄」に黒須さんが現れました。
■黒須 > (大木に腰を落とすと革ジャンの中から煙草を一本取り出して蒸かし始める。
煙が月明りに照らし、もやもやと中を舞いながら消えれば咥えて少女を見る)
「…ああ、そう言や名前を言ってなかったな?
俺は黒須・狼(ロウ)。元貧民地区の金貸し屋で、今は第七師団の一委員だ。」
(自己紹介をしていなかったため、今の内に軽く言う。
とりあえず、敵でないことを一応の為認識してもらうための安全策でもある)
「むちゃくちゃ?ああ、そうだな…。
俺の魔術は少々むちゃくちゃでな…けど、かなり便利だぞ?」
(所持している逆転の魔術はそのげ現実を変える事の出来る魔術である。
そのため、少女の周りも変えたのは「そのことが無かった」としたため、このような状態になったのである。)
「あと、そんなかわいそうって言いたそうな目をしなくてもいいぞ?
誰一人、俺がこんなことをしたなんざ思われねぇし、そう思う証拠もねぇからな?」
■ニア > 「……この国じゃあまり見ないものね。
…どう見ても身体には良くなさそう」
煙草を咥え煙を吹かす男を横目に溜息を零す。
続いて自分の名を明かす男に対し、少々の間を置いてから自身も名乗ろうか。
「私はニア。
……盗賊よ」
完全に悪党である自分の名と身分を明かし、大きく息を吐いた。
第7師団というのがどういったものなのかはわからないが、助けてくれたということは敵ではないのだろう。
それにしても物好きな男だ。
お城で迷子の途中に犯罪者を野に放つとは…
こんな男があの城で何をやっていたのか、逆に興味がある。
「…便利、ね。
確かに、言われてみれば便利かもね」
倫理に反するような、時空を歪めてしまう恐れがある魔法
見た感じ、誰かから授かったものだと見受けた。
前にも似たような魔法をどこかで見たことがある気がするが…
いつだっただろうか。
「…そう。
……それならいいんだけど」
■黒須 > 「ああ、そうさな…。正直、ミレー族だったか?そう言う風に疑われることもあるから、あんまし帽子の無い姿で表に出た事もねぇしな?
あ?これか…?ああ、もちろん…体にわりぃさ…。」
(横目でため息を漏らされても気にせず、逆に煙で相手の体に悪い影響がないように小さく息を出して煙草を吸い続ける)
「ニアか…。
盗賊?なるほど、それで捕まったのか…。」
(盗賊と聞けば、無知な自分でもわかる。
王城の人間に捕まり、あそこに入れられたっと全体が見えた。)
「まあな?けど、魔力の比率もわりぃし、魔力を補給するにも少々問題があるから…まぁ、便利な物の裏にゃ、不便な部分が多々あるって話だ…。」
(魔力補給や効率などの悪い逆転の魔術。
傍から見れば便利だが、所有者目線からすれば不便である。)
「…なんだ?まさか、盗賊を助けた俺を心配してんのか?」
(片眉を上げて、相手の言い方に疑問を持ち、聞いてみる)
■ニア > 「…確かにその耳じゃ勘違いされるかもね。
……別に気は使わなくていい。こう見えても寿命は長いから」
煙がこちらへ来ないように小さく煙を吐き出す相手へ告げる。
こう見えて200歳以上、なんて言っても信じてはもらえないだろうが、
煙草の煙ごときで自身の寿命が縮まるとも考えにくかった。
「…一応王都全般に手配書が張られるくらいには、
……まあ、捕まったのは完全に油断してたからだけれど」
それにしても困ったことに、帰る場所がなくなってしまった。
貧民地区ももう奴らの手が回っているだろうし、あそこへ足を踏み入れることはもうできないだろう。
住処探しの旅でも結局いい場所は見つからず、現に先程まで牢に繋がれていたのだから、今後はもうちょっと慎重に動くべきか。
「……ただの、って言い方したら悪いかもしれないけど
獣人が扱うには負担が大きそうね」
彼を魔族と呼べるのかはわからないが、それにしたって先程の魔法は魔力消費がとても激しそうだし、日に何度も使えるような技ではないだろう。
「別に……ただ、せっかく助けてくれたんだし、
そのせいで何かしらのペナルティが発生したら寝覚めが悪いでしょ」
目線を合わせることはなく、ポツリと呟く声は虫たちの鳴き声と共に
響くことなく静かに相手へ通る
■黒須 > 「…あれか?魔族の一人ってわけか?
正直に答えたとしても、犯したり殺したりしねぇよ。
こっちを殺しにかかったんなたそれ相応のことはするが、しねぇなら何もしねぇしな?」
(寿命が長いっと言う一言に特にツッコミを入れずに種族関係の事を聞く。
師団では魔族の侵入を防ぐのが一仕事であるが、個人的に恨みはないため、変なことは相手がしない限り、こちらもしない。)
「なるほどな…。そりゃ、かなり面倒なことだな?
俺がなんとか出来るとかの話でもねぇし…。
…ま、警戒しながら暮らすしかねぇな?」
(手配書が配られるくらいと言われるとどうにも出来ない。
盗賊に手を貸すこと自体おかしいと思われるが、自分的にはなんか困ってるならそれらしい事をするっと決めている。
口ではめんどくさそうに言うも、することは最後までする身だ。)
「まあな?だが、そんなに使う機会も今はねぇし。ちょいちょいだが、蓄えれるしな?」
(今は平凡な日常を送れているため、使う機会がなく、寧ろ溜まりすぎて少々困るぐらいになっている。
今使ったことにより、少し楽になった。)
「なーに、面倒事だかそういうものには慣れている。
とりあえず、自分の心配だけでもすりゃそれでいいんじゃねぇか?」
(金貸し屋業ではトラブルは付き物であり、既にそれ相応に対応ができるため、多少の事はどうってことがない。
それに、寝起きはかなり良い方だ)
■ニア > 「……まあ、そうね。
…あなたを攻撃する気はない。
……する意味も理由も私にはない」
自分を助けてくれた相手を殺そうとは考えない。
いくら貴族や兵士や騎士なんかに恨みがあっても、そこまで性根は腐っていない、と告げた。
「別に何かを求めたりはしない。
今こうやって外に出してくれただけで充分。
……あのままあそこにいたら、もっと酷い目に遭っていただろうし」
王都に来たばかりのことを思い出し首を振った。
今はあの時とは違って助けてくれる人もいるし、最悪その人を頼ればいいと安直に考えた。
それでも、こうやって自分を救ってくれた相手に対し、何かお礼を返さないわけにもいかない。
何が良いのかと、ちょっと真面目に考え出した。
「…そう。
……まあ、魔法なんて使う機会は早々ない方がいいものね」
この国に住む者にとっては平和が一番だろう。
何よりも、魔法なんて物騒なものを好き好んで使いたがる人間がいるのかはわからないが。
「……なら、これ以上は言わない。
…ただ、助けてくれてありがとう」
■黒須 > 「なるほどな。それなら寿命も長いだろうさ。
だが、わざわざかけるまで深く吐くつもりはねぇさ。」
(そんなにマナーが悪いわけでないし、呼吸にも支障が無いため今の小さく息を吐く行動を続ける)
「そうかい、そりゃ良かったな。
確かに、女一人あんな所にいりゃ…何されるか言わずともわかるな。」
(女の使い方なぞ、ほとんど決まってひとつしかないのはわかった。
だが、相手の事情も察しながら口を閉ざして、何となくわかるで終わらせる。)
「ああ、どういたしましてだな…。
…それと、礼をするなら…。
そうさな…とりあえず、触るか?それだけで、礼は十分だ。」
(対面したまま尻尾を降る。
犬らしい動かし方をしながら、自分の後ろで左右に揺らし、チラチラと見せびらかす)
■ニア > 「…人間の5倍は長生きするわ。
私以外の一族は皆短命だったけどね…」
何か思うこともあってか口は閉じる。
余り見知らぬものに自分の過去を話しても仕方がない。
同情されたいわけでもないのだから、この辺で止めておこう。
「……狼さんは意外と優しいのね。
…もっと女の子を平気で丸呑みしちゃいそうなイメージだったけど……」
童話や昔話などで聞く人狼はもっと凶暴で乱暴だったが
現実は意外にもそうじゃないらしい。
もし彼が童話通りの人狼だったならば、今この場で犯されていても不思議じゃないな。
そんな優しい彼に、ほんの少し笑みを見せた
「……いいの?
…じゃ、じゃあ……」
これではどちらが礼なのかわからないが、
彼女は嬉しそうに瞳をキラキラさせ、蠢く狼の耳と尻尾へ触れた。
そのふかふかな触り心地に思わず目を細め、何度も何度も優しく撫でてみせる。
■黒須 > 「…そうか」
(口を閉じられたのならば深く追求はしなかった。
それ以上は野暮っと言うこともあり、言いたくないのであるならばそれで構わないのである。)
「前まではそうだったがな?平気で女を食うグズ野郎だったが…。
…ちと、訳があった…。」
(前まではニアの思うような狼男であったが、ある日を境にぴったりとやめた。
とある人と出会ったことにより、他の女を食らうのもやめ、色目を使う事も無くなったのである。)
「満足したらそれでまでだ、後は家を探すなりなんなり好きにすればいいさ…。」
(そのまま気の収まるまでにモフらせる。
普通なら犬らしく耳を垂れさせ、尻尾を降るが、全くもってそのような行動をせず、ただただ触らせる)
■ニア > 「そうなんだ…
……なら今であって良かった」
もちろんそうなったときは抵抗するまでだが
こんなにもよくしてもらっている相手に対し、本気で抵抗できるかは怪しいところ。
少なくとも彼は人間じゃないため、それすらも受け入れてしまうかもしれない。
「そうね……
まずは今晩泊まるとこでも探さないと…」
住処探しはとりあえず明日にしよう
今日はもう遅い。
こんな時間出歩いてたら再び不意打ちに遭いかねない。
■黒須 > 「…感謝するなら、俺を変えた奴を感謝するんだな?
俺の自慢の連れにな…?」
(犯さなかった理由と変わった理由を含めて伝えた。
連れっと言う言葉を相手が理解すればすぐにわかるだろう。)
「そうさな?1日ぐらい止まるなら、近くの安宿でも平気かもな?」
(とりあえず、ここで別れるため最後に一言アドバイスのようなことを言いながら、そのままで居る)
■ニア > 「…なるほど、ね」
そんな風に心を変えた大事な人が狼にもいるのだとしれば
此方は優しく微笑みを返そう。
最後にもう一度、頭を深々と下げ
「今日は本当にありがとう…
そうね、ここらで宿を見つけることにする。
また、どこかで会えたらお話しましょ、狼さん」
別れ際、もう一度彼の耳に触れ
とびっきりの笑顔で背を向けた。
この後、無事に宿を見つけ一晩を過ごすことができたのは彼のおかげだろう────
■黒須 > 「俺が認めた唯一無二の女さ…」
(変わらないコワモテな表情のまま伝える。
顔わ変わらずとも、その声には少量のデレがあったようにも聞こえるだろう)
「そのうちあったらな?じゃあな…」
(軽く手を振って消えるまでその姿を眺める。
見えなくなれば、大欠伸をひとつ漏らして大丈夫だなっと一言確認し、自分も自宅へと帰るのであった)
ご案内:「王城 地下牢獄」からニアさんが去りました。
ご案内:「王城 地下牢獄」から黒須さんが去りました。