2018/09/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城 夜会」にティリアさんが現れました。
ティリア > っは、ぁ。

(露骨な溜息が漏れてしまう程度には。何もかもがちぐはぐだ。
…出来るだけ帰らず関わらずに居たい実家だが。それは、迷惑を掛けたくない為であって。
だからこそ、こういう宴席にだけは。家の名を消させぬ為、出席を余儀なくされる。

とはいえ同時に。アマレンシスという貴族家に、何が起きたかを。
噂半分なり、それ以上なり…知る者がまことしやかに囁き合いでもしているのなら。
居心地が悪いのも亦当然だった。

何より。そんな噂を持つ娘を。この場で見初めよう、という酔狂な輩は。
少なくとも、同じ貴族の中、そう居ないのではなかろうか。
必然、行き所の無い壁の花。それはそれで、余計な干渉を避けられて。好都合なのかもしれないが。
――グラスを片手。広間の直中で語り合う男女。手に手を取った者達が向かう踊りの輪。そんな物を眺めていた。)

…早く。終わってくれれば良いんだ…けど。

ティリア > (各々の家が繋がりを持つ。その重要さは解っている。
複雑怪奇に絡み合った、中空状態の王家を…王国その物を維持する為にも。
内患外憂剰りに多く抱えた今を、出来得る限り誰しも欠ける事なく、乗り切る為にも。

…と。それは建前だ。綺麗事だ。実際の所、誰も彼も。
手を取り合う事を謳い乍ら、相手を取り込み下に置く事を。
娶り嫁ぎを口にし乍ら、嬲り犯し言いなりにする事を。
主催側の貴族達だけではない。警護に就く兵達ですら…あわよくば、貴族の不正を。その証拠を。
持ち帰る為に目を光らせているのかもしれない。

壮麗で華美なパーティーなど。結局、どす黒い裏側を包み隠す上っ面。
今目の前で、見目麗しい貴族の青年に手を取られ、頬を染めている王家の娘も。
果たして、無事に朝日を迎える事が出来るやら。
他人の不幸を喜ぶつもりは無いが。余計な口を挟む権利も、力も持ち合わせない。
只そっと。もしかすれば在り得るのかもしれない、真っ当な出会いである事を祈るだけ。)

ご案内:「王都マグメール 王城 夜会」にルースさんが現れました。
ルース > こういう場に顔を出せば様々な思惑を持つ人々を見ることが出来る。
活動的に行動してしている貴族は大抵は問題のある身内を持つものが主となり。
そう言った貴族に声をかけられついていく娘は何も知らないか、親に家同士の繋がりの為に生贄に差し出されたのだろう。
そんな裏のどす黒い思惑が滲み見える夜会を目立たないように観察するのも仕事ではあるがいい気分ではなくため息も自然と零れてしまう。

「早く引き上げたいもんだよ。けどそれが出来ないからねぇ…」

諜報を主とする仕事を担うだけにいくら気分が向かない、手を出されては困る娘が連れていかれてもただそれを覚え記録するしかできない身分。
やってられないという様子を隠さずに会場を見回して参加している面々の顔を覚えていく。

そうして幾組かの貴族や兵士が消えたことにも誰も気が付かない会場の隅を人目を避けるように歩けば一人の人影を見つけ。
あれは確か…と壁の花となる一人の人影を見つけて、顔を見れば誰かと直ぐに思いつき。

「アマレンシス嬢。ご機嫌はいかがですか?」

いかにも作っていますという態度で自然さを装い声をかけて近づいていく。

ティリア > …?

(不意に声を掛けられた。
其方へと目を向けてみれば、同じく無聊を持て余すのだろう…此亦同じく、下級貴族の殿方だった。
正確な情報を思い出す為に。視線を臥せるのは二秒か、三秒。
動きに違和感を見せない様、その侭、軽くドレスの裾を摘む形で。頭を下げてみせようか。)

コールフィールド殿。こういった場では、お久しぶりです。
…いい加減この立場も慣れた物なので。思う所など、これと言って。

(生贄を探す、差し出す、そういった意を含む場になればなる程。
この娘がぽつねんと佇んでいるのは、有る意味の常。
世間を、その侭成らなさを知り。言ってしまえば、スレてしまった者同士ともなれば。
語り口には丁重さの仮面を被りつつも。その声音には、辟易じみた色が滲んでしまうのは。仕方のない事だろう。)

…万が一。魔道機械の騒ぎが、王都に迄拡がって来れば、流石にこういう機会も設けていられないでしょう。
今の内、殿方として浮き名を流すなり、狩りに勤しむなり。なされれば宜しいのでは?

(いかにも作っています、の、お返し。
彼がそういう目的で、今宵参列している訳ではないと。解っているからこその戯れ。皮肉。
…もっとも、彼の真なる素性までは。知る由も無さそうだが。)

ルース > 視線を向けられれば笑顔を向けて一礼をしてみせ。
目立たないように声をかけたつもりであったがこういう場ではかえって目立ったのか、伯爵家の令嬢に声をかける身の程知らず、ある噂を知っているものからは奇特な目を向けられるが気にもかけず。
彼女のほんのわずかに視線が臥せられた事に誰か判っていないのだと察することが出来ても口にはせず。

「本当にお久しぶりです。
私もアマレンシス嬢もこういう場には最低限しか顔を出しませんからね。
貴族となればこういう場には足を運ぶ機会も増えます、慣れてしまいますね、お互いに」

このような夜会に顔を出しているのは家からの命か義務か。
彼女がぽつんと佇んでいた理由は、この場に集まった貴族に声をかける利がないからだろう。
貴族の裏の世界を知り、それに慣れてスレれしまったもの同士となればそういう場には辟易してしまうのは仕方なく。

「その時はここに集まっている方々は我先に逃げられるでしょうね。
貴族だけではなく兵士も皆……。
私は浮き名を流すほどの家名ではありません。それに…どうせでしたらあのような打算の世界ではなく、壁に咲く花を愛でたいと思いますがいかがでしょう?」

お互いにこの場で他の貴族と同じ目的で参列していないと分かっているゆえに言える事。
彼女はそうではないだろうが、自身はどの貴族が誰に‥と調べる仕事はある。
だが、そんな翌朝になればほとんどわかってしまう情報よりも彼女に声をかける方が充実した時間になる。
そんな悪い癖が出てついつい誘いをかけるような言葉を発して。