2018/08/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城2」にブレイドさんが現れました。
■ブレイド > 「……はー……」
その激しい公開調教を同じように一人でボーッと眺めてる兵士の姿があった。
『騎士の社交場』とのことで、同じ師団に所属する知り合いに連れてこられたのだが
まぁ、やんごとなき方々の憩いの場ということで、だいたい予測はできていた。
つれてきた知り合いは人混みに紛れ、どっかで腰でも振ってるだろう。
ため息一つ、とりあえず飯だけでも食っていくかと戯れから視線を外しウロウロと。
「ん?」
こんな只中に一人。黒髪の少女が…壁の花となっているのが見える。
見目麗しく、黒髪も艶やか。ああいう娘をほっとくあたり、騎士貴族連中の審美眼も大したことはないなと。
歩み寄って様子を見てみれば…公開調教に目を奪われていたのだろうか?
■セレナ > 部屋の中心で行われている調教劇は二穴、三穴は当たり前状態の激しい責め。
そこまで開発されるに至るまでの調教過程を思い浮かべることができる程度の知識があるからこそ、目にしてしまうと想像してしまって妙な気分になってくる。
そこらへんの知らぬ相手とそういう事をしたいわけでもないと、ひっそりと壁際に退避していたつもりではあったが調教に見とれていたうちに兵士のひとりが近づいてきていた。
「……?」
こちらに目を向けている様子ではあるが、参加者なのか。この宴の警備として回されてきた者なのか。
どちらであるのかと、ちょっと判断に悩んで曖昧な笑みを浮かべて、何か御用ですかとばかりに小さく首を傾げ。
■ブレイド > 「参加しねーの?」
何気なく声をかけてみる。
何かしら興味深げに、熱心に見入っているものだから少しからかうように。
このような清純そうな見た目であれ、この場にいるということは…まぁ、そういう人種なのだろう。
もしくは、今日『社交界デビュー』のお嬢様といったところか。
自分のかけた言葉は、少女が聞くには乱暴だったかもしれない。だが、誰にでもこういう態度なのか
改める様子は見せずに、さっきまで少女が視線を向けていた中央を顎で示し。
「参加したけりゃいけばいいんじゃねーの?
自分の意思で来たんじゃねーとかなら別だけどさ…」
テーブルから一つグラスを取って、一口。
上等な酒飲んでやがるなと、小さく悪態をついて。どうみても、山出しのチンピラのような態度。
到底ここにいるにふさわしい人物には見えないだろう。
■セレナ > 「いえ、その……あんな事をされるなら、参加するには、レベルが高いかなと……」
からかうようにかけられた言葉に、公開調教に見入っていたことに気づかれていたかと思って顔を赤らめて、恥ずかしげにまなざしは伏せられ。
興味が無いと言えば嘘になるが、かといって知らない相手といきなりああいう行為に及ぶのが平気なほどには貞操観念は壊れていない。
嬌声があたりかまわず響かせて喘いでいる姿は、かなりの快楽を得ているのだと思ってどんな気持ちなのだろうとか考え。己がされる側で考えてしまうあたりは被虐的嗜好ではあるが、その自覚も無く。興味はあっても、実践に移るにはハードルが高いと困ったような表情を浮かべて言葉を返す。
「ところで、貴方は……警備の方ですか?」
兵士の格好をしている所から、一見して警備の者にも見えるがそれにしては態度が大きいようなと困惑し。
どういう立場の者なのかはかりかねて、おずおずとした様子で訊ねかける。
■ブレイド > 「ふーん、少しはまともみてーだな。安心した」
恥じらうような様子にケラケラと笑って。
だけどその目に、蔑むような様子や下卑たものは含んでいない。
それこそ、居場所がなかったところで見かけた…少しだけまともな感性の持ち主だ。そのような目では見れない。
「ん?まぁ、こんなかっこだしな。
王国軍第五師団客分のブレイド=エッジってもんだ。今日は誘われてつれてこられたってとこでよ…。
これなら警備としてつれてこられたほうがましってもんだ」
貴族たちの悪趣味にはうんざりと言った表情でひらりと手を振る。
■セレナ > 「安心した、ですか」
今の返答に安心するという事は、こういう集まりを積極的に愉しむタイプではないという事でしょうかと相手に対して様子を窺う様な目を向け。
特に含む物も無いようだと、言葉通りの意味として捉えて。逆に、どうしてそのような人間がこのような場所へと思い。
「ブレイドさんですか? わたしは、セレナ。セレナ・デュノワールと申します。
この国の者ではありませんが、いちおうは王族をさせて頂いてます。この場へは、似たような経緯ですね」
誘われたというか、紹介されて来てみたら予想と違った状況に困っていたところですと浮かべるのは淡い苦笑。
積極的にこの場に参加する気が無い同士がいたのかと、少しばかり肩身が狭い思いをしていたところに同類を見つけた安心感もあり、交わす言葉にも警戒感が乏しい。
■ブレイド > 「ああ、ご覧の通り山出しだもんでよ。
こういう場所ってのはどうもなれねぇ。つか、あそこまでよくやるもんだ…」
再び横目で乱交の現場に視線を送って、大きくため息。
こちらも滅多なことを言うものではないのだろうが、この場でまだ淫欲に飲まれていないものを見つけた安心からか
少しばかり気安く迂闊な発言をしている。
『よくやる』方々の耳に入れば、それこそ不興を買いそうな。
「ああ、よその国の…。そんでか、少し雰囲気違うのは。
よろしくな、セレナ…?いや、セレナ様のほうがいいかね。王族ってんなら」
とりあえずテーブルからもう一つグラスを取って差し出す。
眺めるだけにしたって、何も飲まず食わずというのも損だろう。
■セレナ > 「いえ、まあ……本人たちは悦んでいるようですから……」
淫欲に溺れた爛れた宴。その参加者たちは、だいたいにおいて望んで参加して快楽に浸っている。例外っぽいのは、強制参加でもさせれた調教途中の奴隷っぽい面子くらいか。
貞操観念がはしたないとか叫んで直視するのも恥ずかしいが、興味が無いわけでもなく。ちらちらと嬌声に誘われるように視線が揺れる。
同類とは思われたくないが、基本は自主参加のようですしと。場違いなのは自分たちの方だという思いから、直接的非難は控え。
あんな太い物をよく咥え込めるものだと、ちらりと横目に見る調教風景に息をつき。
「ここの参加者は、それなりに権力や財力握ってる方々のようですし。言葉は気をつけた方がいいですよ。
わたしの事は、別に様づけでなくても構いませんが……」
視覚的にも聴覚的にも。そして、嗅覚的にも刺激してくるこの場で気にも留めた風も無く平常運転の様子の相手に、神経の太い大物なのか。趣味嗜好がとんでもないにか、枯れているのか。
相手の内面を推し量って、探るような目線を向け。
「あら、ありがとうございます」
差し出されたグラスに、礼を述べて受け取り。味見をするように、軽く口をつけ。
■ブレイド > 「それもそうか。アンタも別に我慢しなくてもいいぜ?
レベルにはついていけなくても、興味はあるみてーだしな」
少女の様子を見れば、カラリと笑いつつ。
ちらちらと見ているのは明らかだし、むしろ『興味あります』と態度はいっている。
それを蔑んだりする気はないが、外見らしからぬという感想は抱くかもしれない。
「聞こえてりゃな。オレなんかにかからずってる暇はねーだろ。あの様子だと…
気をつけるべきはオレよりセレナじゃねーの?
こんな状況で…アンタみたいな美人が一人だぜ?放って置かれてるのがむしろ異常だ」
図るような視線を向けられているとも知らずに、むしろ気遣う程度には平常を保っていられている。
これも、この国の異常さのせいなのだ。
貧民街をねぐらにする自分にとっては、強姦、調教、貴族の遊びに出くわすことはわりと日常。
興味を引くものがなければなおさら。
「いい酒何だし、飲まなきゃもったいねぇ。…まぁ、オレからしてみりゃだけどな。
他の連中がお楽しみに夢中なんだし…少しくらい行儀が悪くても叱られたりはしねーだろ」
少し強めだが味わい深い果実酒。
自分ももう一口とグラスを一つとって。
■セレナ > 「確かに、その……興味はありますが、見知らぬ殿方といきなりなんて……」
興味津々ではある事を見抜かれて、羞恥に頬を染めて相手から顔を反らしつつ、声も小さくあんなのに無造作に参加できるほどレベルは高くありませんと述べる。
場の雰囲気にあてられて、それなりに昂ぶっている所はあるが羞恥心やら理性やらを投げ捨てて男を求めるほどでもない。
ハードルの高い事を言わないでくださいと、拗ねたような目を向けてしまい。
「確かに、お互いの相手に意識は向いているようではありますけど。警備とかしている方も……いるのでしょうか?
美人と言って頂けるのは嬉しいのですが、それなりにまあ……対処する術はありますから。強引過ぎる方は、こうアレコレと」
よくよく見やれば、露骨な警備担当者という風情の者はいないようなと首を傾げ。雰囲気を壊すからと、いないのか。紛れるような格好をしているのか。武人というわけでもない自分には、仕草などから見分けるなどという芸もできず、紡ぐ言葉は疑問形。
美人と褒められて、嬉しいような気恥ずかしいようなそんな気分でまなざしを伏せて。軽い魅了をかければ、それなりにいう事を聞いてご退場願えるが、そのまま口にするのも問題だと言葉を濁し。
どこまでも平然とした相手に、自分だけが何か意識しているようで釈然とせず。そんな気分をごまかすように、また一口とグラスに口をつけ。
■ブレイド > 「見知ってるやつとなら喜んでってなら…
ん…?一人で来たのか?こんなとこに?
度胸があるっていうか…なんていうか……」
付き人やら一緒に来たものはいないのだろうか?いたとしても全員女性だったか。
彼女の周りに人がいなかったのも、一人できたのであればそういうこともあるのかもしれないと思うが
もしそうであれば、無警戒もいいところ…異国の王族とのことだが、大蛇の腹に飛び込むようなものだ。
拐かされて手篭めにされても文句は言えまい。拗ねたような視線を受けつつ、少し呆れたような声を出し。
「詳しいことはわかんねーな…わかんねーけど、みんな真ん中のあれに夢中だろ。
ま、対抗策があるってならオレがとやかくいうことじゃねーな」
自分が冷静でいられるのは、単に会話に集中しているだけで
空気に飲まれてしまえば、意識してしまえばあっという間に崩れる冷静さでしかない。
そもそも、貴族の遊びに興じるという行為自体に興味がないというか…
種族的にこの国の王族貴族とはそりがあわないというか…。
「そういや、酒は大丈夫だったか?よっちまったところを襲いかかろうだなんて思っちゃいねーけど…」
■セレナ > 「見知ってる方だとしても、自分から誘うのは恥ずかしい……ですけど…
身を守る事に関しては、それなりには自信がありますので。余程の事か、相手でなければなんとかなるかと」
見知った相手ならば嬉々として誘うように思われてるのなら心外ですと、抗議の声をあげるも。誘わないとは言い切らないあたりに、内面が見え隠れする。
ひとりで来たのかという疑問に頷きつつも、多少のトラブルならあしらえるから大丈夫ですと微笑みを浮かべる。具体的にどうやってと言われたら困るものがあるが、心配してくれてる様子の相手に無防備な獲物としてここに居るわけでもないとは伝える。
「派手にやっていますし、目を引きますからね。今もその……凄い事してますし。
あれ……理性、飛んでそうですね。
いえ、心配してくれるだけでも嬉しいですよ。わりと、獲物を狙う目で見られてますし」
サンドイッチされるように二穴責めされ、よがり狂う痴態に言葉にならない嬌声。どれだけの快楽に溺れているのかと思う様な光景に、思わずコメントをしつつ。
心配してくれてありがとうございますと、軽く頭を下げ。下心が露骨な相手しか声をかけてこなかったですしと、下心無く声をかけてきた相手に柔らかく微笑み。
「さすがに、グラス一杯も空けないうちには酔いませんけど……心配してくれるなんて紳士的ですね。
ブレイドさんなら、わたしを襲っても優しく扱ってくれそうですね」
見た目的には、若く年頃でそういう事に興味津々な年頃でしょうに。こういう場でも理性を保って、女性を気遣うとはと、くすくすと笑い。
■ブレイド > 「喜んでってのは言い方が悪かったな。
誘われれば嫌じゃねぇってくらいか…。すまねーな。
でもまぁ…一人でどうにかなるってのはちょっとあぶねーぞ?
この国の連中ってのは弱いやつでも足元掬うのは得意なんだ。
アンタ、他所の国からきてるんだろ?」
素直に謝りつつも、予想通り一人で来たと思われる言葉を聞けば心配そうに眉をひそめ。
力はなくとも、発言力はある。口裏合わせや状況のでっち上げ、軽率な行動を逆手に取っての人質などで、身動きを封じて
自分の好きにするというやつだっているというのに…世間知らずとは言わないが、人間性を溝に捨てた連中を相手取るには少し不安が残る。
「…まったくだ。こんな状況であんなのを…あんたみてーな可愛い子と一緒に眺めてるってのもなんか変な感じだけどよ。
理性飛ばしちまえばあとは楽だしな。正直、あれくらいぶっ壊れられるのも羨ましいってもんだ」
獲物を狙う目で見られるなんてのは…当然だ。
この国の連中は、清純なものほど汚したいと思っているだろう。
少女は見た目だけみればこのとおり、清純に見え、美しい。食らいつきたいのも当たり前だ。
「襲ってる時点で優しくねーだろ。
紳士的っていうのも…もっとこう、アレだろ。紳士っつーのは…」
そう言われると少し照れくさいようで、カリカリと頬を掻く。
■セレナ > 「それは、その……そういうのに興味がある年頃、ですし。
いえ、さすがに誰でもいいとは言いませんが。
そうですね。……謀略的な事をしかけられたら、さすがに苦労しそうです」
別にふしだらな女性というわけではありませんと、主張を添えつつも。誘われたらついていくかもと、含みを残し。
眉をひそめて心配してくれる様子に、少しの間考えて、直接的に襲ってくるのならわりとどうにかできそうな気がしますが、搦め手で来られるとどうでしょうかと、悩むように表情を曇らせ。
「ここで、愉悦の笑みでも浮かべながらあの光景を眺めていたら悪い人認定確実ですね。わたしなら、逃げます。
下心ありの人なら、このグラスにも薬とか入れてそうですが。そんな事もないみたいですしね。十分に、善人の範疇だと思いますよ。
可愛いと言ってくれるのは嬉しいですけど……わたし、ああいうのに思わず目を惹かれてしまうような子ですよ?」
小さく笑いを忍ばせながら、言葉を返しつつ。さりげなく褒める言葉を混ぜてくるなんて、口説き慣れてるのか天然なのか。気取った様子も無く言われると照れくさいですとほんのりと頬を染め。
自分も理性が飛ぶくらいに壊されるなんて、それはどんなに気持ちがいいのだろうかと調教という名の凌辱を受ける光景に思って羨んだのは確かだが。そんな風に思ってしまうのは淫らではしたないと思ってしまう。
そんな内心の揺らぎに、上目遣いに相手の様子を窺うようにしながらあんなのに興味があるような子でも、と思わず訊ね。
「それでは、紳士的に襲うというのは、どういう事でしょうか?」
相手の言葉の続きを促すように、小さく首を傾げてみせ。
■ブレイド > 「年頃ってならしかたねーな…。
興味がねーって枯れたふりはできるけど、オレだって同じようなもんだ。
ま、誰でもいいってわけじゃねーなら、少しは警戒しときな。
怪しい兵士っぽいガキに声かけられて、攫われたくなけりゃな」
オレみたいな、な。と、笑いつつ空になったグラスをテーブルに戻す。
このあたりは給仕も手をまわせないのだろう。姿が見えない。
「善人ね。こんな目つきでもか?
ま、可愛いもんだろ。あんたは。
ああいうもんに目を奪われちまうのも…『年頃』ってやつだろ?それに、興味があるならおとしやすいっておもうんじゃねーかな?
他の連中ならさ」
流石に興味にしたってハードな趣味ではあるとは思うが。
変態さで言えば自分も人のことは言えないが、そこは黙っておく。
少し目付きの悪い瞳でセレナを見つめて頷く。
「そうだな。紳士的にってなら…襲っても大丈夫な口実を作るとか…
たとえば、相手をその気にさせるとかよ。…ほとんど襲ってねぇな」
少しだけ、人が悪そうな笑みを浮かべてみる。
■セレナ > 「相手が悪い人なら、それなりに抵抗をさせてもらいます。
こう見えても、腕には自信がありますし。力尽くなら、まず負けませんよ?」
さすがに魔王級に襲われたら厳しいが、そんな脅威がそこらにいるはずもなく。ましてや、兵士っぽいガキに攫われそうになっても――と、悪戯めかした笑みを浮かべ。よほどの相手でもなければ、襲われてからでも対処できますと自信ありげな態度を取り。
悪い人なら、そもそも警戒しろと前振りみたいなこともしないですよと笑みを深め。
「そんな事を言っても、人の良さそうな話を散々した後ですよ? 今更、というやつです。
堕としやすそう……ですか。あまり、態度に出さないようにしないとですね」
人を気遣い心配する言動をここまでしておいて、目つき云々はまさに今更だと小さく首を振り。
興味を持つ事自体は否定せずに、忠告めいた言葉を贈られて。それは、そういう事もありそうだと納得して、やはりはしたない事はいけない事ですねと心に刻み。
「それって、普通に口説いてますね。それで落ちたら、襲ったというより合意の上だと思います」
その気にさせて、押し倒す。そこまで行くと、ナンパとかそういう行為の範疇ではないでしょうかと、もはや襲ってないですねと頷き。
■ブレイド > 「そりゃおっかねぇ。無理やり押し倒さなくてよかったぜ。
ま、いまさら悪ぶっても…とは思うけど、善人ってわけでもねーさ。
可愛いって思ってるってことは、下心だってまったくねーってわけじゃねーだろ?」
自分の悪さを正当化するようなことを言っているが、冗談のようなものだ。
本気で自分を悪人だと思ってほしいわけではない。
まぁ、善人と言われるのはそれはそれで気恥ずかしいのだが。
「今更か。アンタも言うじゃねーか。
ふつうなら人当たりがいいのは結構だけどな。
オレも話しやすいし…」
彼女の言葉にカラカラと笑ってから頷く。
そして、王族と言うには少しばかり砕けた語り口に、親しみを感じていることを伝える。
こんな異常なところで、行き場をなくした者同士というきやすさもあるが。
「ま、その上で一応言っておくけど…襲うなら部屋にエスコートしたほうがいいか?」
などと冗談めかす。中央の彼らも体力が無限というわけでもあるまい。
疲れてくれば休憩もするだろう。そうすれば見物に回っている者たちも相手を探すようになる。
ここにいれば、その手は彼女にも伸びてくるだろう。
■セレナ > 「下心のままに襲ってくるなら悪人。とりあえずでも、手段を選ぶなら凡人。
下心を抑えて気遣えるなら――ブレイドさんみたいな善人ですよ。
可愛いと思ってくれるのは、素直にうれしいですけどね」
強引に事を進めるでなく、このような場で女性を気遣う。それも、当人が言っているように可愛いと思ってるような相手にそれができるのなら、善人であると言っても過言ではないですよと微笑みかけ。
「目つきの悪さを自慢したいのなら、もう少し粗暴な態度で接してくるとよかったと思います」
そうしたら、興味津々で堕としやすいらしいわたしはどうにかされたかも――ですね。と、悪戯っぽく笑い。
王族相手だと畏まりきった態度を取らず、話しやすい感じの相手に対する心象の良さをその気安い態度に垣間見せ。
「そうですね。別室にエスコートしていただいた方が、見られたり襲われたりの心配ないと思いますから」
こういうところで襲われると、行為を他人に見られるのは当然として。事の最中に乱入者が入ってきたりもそそうですしねと、頷く。
そのように見られて、襲われてという事に興味が無いと言えば嘘になるが。理性が飛んでるわけでもなく、興味がある程度でしかなく。襲われるのなら、別室の方が安心ですねと。
■ブレイド > 「ははっ、そうも言われちゃ言い返すのも野暮ってもんだな。
一応、褒め言葉として受け取っとくぜ?ありがとな。
アンタは言われなれてると思うけどな。
それとも王族やら品の良い方々はもっと言葉を選ぶもんかね?」
微笑む彼女に微笑み返しつつ、こちらの稚拙な言葉でも喜んでくれるのであれば嬉しいもので。
警戒しろだの何だの言っていたのが嘘のようにこちらが無防備に思えるような屈託のない笑みを。
「ここにいる奴らの中じゃ、少なくとも言葉遣いは粗暴な方だと思うぜ?」
どうにかされてたかもと聞けば、苦笑い。
善人もいいことばかりじゃねぇなと。
そういうわかりやすい悪漢であれば、性衝動を抑える必要もないのだから。
「そっか。じゃあ、どうする?ここに残ってりゃ…まぁ、アンタの興味あるようなことにはなるだろうが…
それがレベル高くて無理ってーなら、アンタの部屋までエスコートさせてもらうけど。
襲う襲わないは別として、な?」
そっと手を差し伸べる。口説くにしてもあまりに不器用な言葉の選び方だったかもしれないが。
■セレナ > 「この国の王族貴族の方と来たら、下心も隠さない態度の人が多いですから。こういっては何ですが、ブレイドさんはこの王城では珍しいタイプの人だとは思います。
まあ、言葉の選び方は場所や相手次第ですが。それは、どのような方でも一緒だと思いますよ」
特に政治的な場では言葉の選び方は重要ですねと、コメントしつつ。年下に見える相手の無防備な笑みに、微笑まし気に目を細め。
「そうやって、悪ぶってるところが人の良さの表れだと思いますけどね」
身分にこだわる相手であれば、言葉遣いも厳しく求めるでしょうし。兵士という立場を考えれば、確かに粗暴な言葉遣いではあるとは思いはしても。裏に透けて見える人の良さに、それは別に良しとしようと思ってしまう。
爛れた欲望の渦巻くこのような場であれば、特に。
「興味が無いとは言いませんが、興味のままに身を任せようと思うほど欲望に溺れてもいませんから。
とりあえず、わたしの部屋までのエスコートをお願いします」
淑女らしく慎ましやかに差し伸べられる手を取り、淡く微笑んでエスコートをお願いしますと囁く。
■ブレイド > 「ま、そうかもな。そのへんは事情があるもんでよ。
珍しいっても、言葉を選ぶってのはあんま得意じゃねーしな。
いいもんはいいとしか言えねぇあたり、社交界とかこういう王侯貴族の方々とのお付き合いには向いちゃいねーかもな」
王城では珍しいタイプ。それは自分がミレーという奴隷階級種族であることもある。
ようは、このあたりの偉い人間とはとても折り合いが悪いのだ。
反骨心が講じて、彼らの享楽を否定するように生きていたらこんな性格になっていた。
他国の王族たる彼女には関係はないのだが…王族に対して、このように振る舞うのもそのせい。
「じゃあ、今度からは善人ぶって見ることにするぜ。
そうすりゃ、腹黒く見えるだろ?」
あっけらかんと笑いつつも、彼女の手を取る。
結局自分に警戒しなかったなと笑って。
「そりゃいいことだ。んじゃ、案内頼むぜ?お姫様。
あんまり城の中ってのは詳しくねーんだ」
■セレナ > 「事情、ですか? 単なる兵士というわけでもないと。
そうですね。身分意識が強い王族や貴族相手に今の口調だと、何らかの罰を与えられると思いますよ」
訳ありの相手というわけかと、若干相手の背景事情に興味を惹かれた様子でまじまじと見つめ。語られもしないのに、それなりに深そうな事情を訊くのも野暮だと興味深げな視線を送りはしても問い質すようなことはせず。
偉い人を相手にするのなら、もう少し畏まった言動を取った方が賢明ですよと忠告するにとどめ。
「あぁ……いますね。
言葉遣いだけを見ればいい人なのに、その言葉遣いのせいでかえって怪しく見える人とか」
相手の意図するように受け取ってもらえるかは、怪しいような気もするがそれは言わない方が花と口を噤み。
そうなればいいねという気分で、同意するようにひとつ頷き。
「それでは、こちらです」
そういって、客人用として与えられた部屋へと手を取り歩き出し。これでは、こちらがエスコートしているようだとくすりと笑い。
途中、エスコートらしく何かあったら護衛をよろしくお願いしますと囁きながらこの場を去って行く。
■ブレイド > 「単なる兵士ってことには変わりねーけどな。事によっちゃそれ以下だ。
この国の人間じゃねーアンタになら言ってもいいかもだけど…ここでおおっぴらに言えることじゃねぇよ。
罰は…はは、こえぇな。んじゃ、今からでも改めときますか?お嬢さま…うぇ、歯が浮くってこんな感じか…」
続きが知りたきゃアンタの部屋でなと続けるのは、下心を見せる悪人ムーブの現れ。
露悪趣味でもあるというか、善人と思われるのが照れくさい多感な年頃によくあるアレなのだろう。
そして、忠告を受けるも、言葉を正せば口の中に違和感すら覚えるようで。
「そうそう…そういう………。…なんか、視線が生暖かく感じるんだけどよ…」
相手がどう思っているのか知ってか知らずか、訝しげに。
自分がそういうキャラクターじゃないことはわかっているが…。
「おう。それじゃ、お付き合いくださいってな
寝るのにはええなら話し相手くらいにゃなるさ」
彼女の案内に従ってあるき出す。
下心は無いとは言わないが表には出さないし、二人だからと彼女を襲うこともない。
彼女の望みがそれでないのならば…の話だが。
■セレナ > 「この国の権力者層は、特権意識が強い方が多いようですし。下の階層相手では、そんな物なのかもしれませんね。
お姫様もありですけど、そんなに言い慣れていませんか?」
歯が浮くとまでいう様子に、そんなので偉い人が多いこの場に来てよく無事でしたねとむしろ感心した様子で見つめ。
「いえ、気になさらないでください。ちょっと、可愛いかもとかそんな事は思ってませんし」
無理して悪ぶってる年頃の男の子ですねとか、そんな事はちっとも思ってませんからとふるふると首を振り。
ともに歩き出した相手を横目に見ながら、やはりこういう年頃の男の子は、こういうモノなのでしょうかとちらりと思いつつ歩調を合わせ。
「そうですね。この国の話とか、城の中での噂話とか、色々と訊けそうですね」
外に出てふたりきりになったら豹変とかもなく、本当にこの国らしくなくまともな人材ですねと相手の評価を高めつつ歩き。
無事に部屋へと辿り着いて、その後の事は――
ご案内:「王都マグメール 王城2」からセレナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城2」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城/地下牢」に芙慈子さんが現れました。
■芙慈子 > 近ごろ出歩くことに慣れていた山奥育ちの妖魔娘、初めての経験であった。
王城とはいかなるものかと侵入を試みたのだが、魔を弾く結界に捕らわれ、兵士に拿捕された。
兵士も拍子抜けしたことだろう。
掛かったのがまだ幼さを残す歳の少女だったことに。
その少女が、なんの抵抗もなく地下牢まで連れて行かれたことに。
最低限の明かりが灯された牢で、少女は正座し、瞼を閉じていた。
逃走を防ぐ鎖が両手首を繋いでいる。
特製なのだろう。邪術を使おうとしてみると、鎖が異様な熱をもって魔力を抑えつけてくる。
そんな状況でも変わった様子を見せない少女は、やがて目を開けると真っ直ぐ前を見た。
鉄格子があり、その向こうには地下と地上を繋ぐ階段がある。
ここで王城とやらの闇を覗く機会を探ってみるか、母に助けを求めてみるか、悩ましい。
相変わらずの能天気なお散歩気分で。