2018/07/31 のログ
ご案内:「王城のテラス」にフォーコさんが現れました。
フォーコ > テラスより身を乗り出しては星を眺めていた。
学のある者なら星の動きにより未来を予測できるらしいが私にはただの綺麗な星空にしか見えない。
一応、船に乗って方角がわかる程度の星は知っているが。

「あれが確か北極…だったか?」

今日は空が明るく、星が多すぎる。
私は目を擦ってみるも一度どれがどれかわからなくなると星と言う物はお目当てを見つけることが難しい。

「もういい。 わからん。」

私は臍を曲げた。 そもそもこういったことは日頃は部下に任せている。
私の仕事は目の前の敵に噛みつくことだけだ。

ご案内:「王城のテラス」にシャンさんが現れました。
シャン > 特に用も無いが王城の見学へ行き、堅苦しい空気が苦手なためテラスへ出ようとする。
テラスには既に人がおり、空を見上げて星でも見ているのか。

星を見ていると思えば不服そうにするのを見ていると、くすりと笑って声を掛けて。

「一番明るい星が北極星だよ。
 いつどこから見ても北にあるから、道標になるんだ」

相手の呟きが聞こえて、そう言ってみる。
しかし街の明かりと空の明るさで星の光度があまり分からない。
もう少し暗ければはっきりと見えただろうか。

「こんばんは。星を見てるの?」

楽しそうに言って自分もテラスから身を乗り出して星を見る。

フォーコ > 「そうは言うがこう星が多いとどれが一番明るいか判りづらくてな。」

眉間に皺を作り、再度目を凝らしていた。
聴いたことのない女性の声であったが、穏やかな声色に私は気軽に返答していた。

「ちょうど仕事がひと段落してな。
そちらはどうだ?
珍しい恰好だが異国の使者か何かかな?」

純白の羽織に白い肌。
整った顔立ちから異国の貴人だろうかと判断した。
失礼があってはいけない。


「私はフォーコ・アッサルト。 騎士をしております。」

隣から身を乗り出している女性に顔を向けると、先に名を名乗ることにした。

シャン > 「確かに分かりにくいかもね。
 でも調べると逸話とかあって面白いよ?」

にこ、と笑って人差し指を立てて説明する。
星の話は好きなので何度も調べた。神々の話だが、人間味もある。

「生まれはこの国の近くの森だよ?
 父が王族の遠い血縁だから出入りさせてもらってる。
 ――羽織が気になる?服屋にオーダーメイドで作ってもらったんだ」

服装や容姿から異国の使者と取ったのか丁寧な態度に慌てて、そんな身分じゃないと弁解する。

「そんな、私は身分高くないよ?
 ――それがあなたの本名なら…シャンリィ=フォーサイス。シャンって呼んで」

普段色々な理由で本名を教えないが、名乗ってくれたのでこちらもきちんと名乗って。

フォーコ > 「いやいや、私も逸話は聴いたことがあるぞ。
あまりに面白い話だったので後半は寝ていた記憶があるがな。」

要はあまり覚えていないわけだ。
学のある相手が前では私はいつもたじたじになる。

「王族の方でしたか、これは失礼を。
城の中ではどうしても目立ちますかな。
尤も、私も特注品の刀を使っておりますので似たようなものですが。」

異国の使者ではなく、王族であった。
顔に汗が浮かびそうになる手前で楽にしてよい旨を言われる。

「では、そのように。
偽名を使うことを一時は考えたが、私にそういった腹芸は出来なくてな。
宜しく、シャン。 今日は城で何か良い事でもあったのか?」

日頃は偽名を使うのだろうか?
私の方は色々と隠しようがないこともあったのだが、それに対して本名で名乗ってくれるとは
誠意のある人なのだろう。 気の良い相手と会えたことで口元に笑みが浮かぶ。

シャン > 「ふふ、つまり聞いてなかったんじゃないの?
 神々の話なのに、やけに人間っぽいよね」

くすくすと楽しそうに笑って。
学は人間換算で同じような年の子程度には持っているつもりだ。

「や、違う違う。王族の血縁だけどこの国での身分は無いよ。
 王族と名乗っても良いけど、奴隷くらいの身分でもある。
 特注のものって特別な感じがして良いよね」

王族と言われて慌てて訂正する。
実際自分―人間と精霊との混血なんてどちらの種族からも忌み嫌われる。

「素直なのは良いよね、嘘つきは嫌い。
 普段はシャンっていう呼び名しか教えてないからフォーコさんは特別だね」

に、と悪戯っぽく笑って言うと握手を求めるように手を差し出して。

フォーコ > 「痛い所を突いてくるな。
大人になるまで神の恩恵に被ったことが無くてな。」

年下らしき相手に笑われてしまった。
私は気まずそうに頬を親指で掻いていた。

「そうなのか?
王族も色々と大変なようだな。
その代わり作るのに金はかかるし大変な所もあったがな。」

先日も冷遇されている王族にであった所だ。
彼ら彼女らも色々と苦労しているようだ。

「そういうが、嘘つきも利益があるうちは本当のことを話してくれるぞ。
尤もそれを見抜く力は私にはないがな。
初めてあった私に特別扱いで大丈夫か?」

白い手を差し出されると、私も褐色の手を出しては彼女と握手をする。

「特別扱いをしてくれた礼にもう少し私の事を教えよう。
こう見えて私は色んな商売をしている。
シャンが困ったことがあれば頼ってくると良い。」

シャン > 「面白いのに寝てた、って言い回しが面白いね。
 そっか、神に近い存在が身近にいるからなぁ…」

人間的に見ると相手の方が年上だが、実際はどうなのだろう。
相手も長命種であればかなり年上だろう。

「この国にいるけど、特に身分も無いふわふわした冒険者とも違う存在だから。
 確かにお金も手間も掛かるね。でも自分の想像通りのものが出来てくって楽しい。」

父はこの国の出身だが自分はここで生まれたわけではないから冒険者のような扱いだ。
国民に見下されて使われても文句は言えない。

「見抜ける力も必要だね。
 そうしないと悪い嘘つきに掴まって酷い目に会うよ?
 だって、本名教えちゃったし」

握手をして、嬉しそうに微笑む。

「すごいな、何やってるのか気になってたけど商売人?
 何かあったら頼らせて貰うよ」

フォーコ > 「楽しんでもらえたのなら何よりだ。
当時親に叱られた甲斐があると言うもの。
この国が今こうしてあるのもそのおかげだ。
別に私は敬虔な信徒ではないのだがな。」

彼女の表情からこちらのことを伺っているように見える。
歳でも気になっているのだろうか。
まあ、一応私も女性なので非公開にしておこう。

「まあ、そんな身分はこの国では幾らでも居る。
私も気を抜くといつそうなるかわからないからな。
そうだな、特注だけあってやはり出来が良い。
数うち物とは全く比べ物にならないな。」

武器の話しになると自然と口が軽くなる。
今は持っていないが、あの手に馴染む感覚は忘れがたい。

「その辺は部下に任せているよ。
大将が頼りないと下がしっかりするものでな。
まあ、私は悪い様にはしないさ。」

固い握手をしばし交わした後、ゆっくりと手を離した。

「本来の仕事は騎士なのだが、今のご時世騎士と言うだけではやっていけなくてな。
シャンも気兼ねなく私に相談してくると良い。
ただ、場合により対価は頂くがな。」

シャン > 「面白くても親に叱られちゃ駄目でしょ。
 私もそこまで神さま信じてるわけじゃ無ないよ」

無意識に見つめていたのに気づいて視線を逸らす。
質問はわざわざ口に出したりせず。

「うん、身分なんて関係ないからね。
 楽しく生きればいいと思うよ。
 特注は良いものばっかりだよね、うん」

武器は見当たらないが王城だから置いて来たのだろうか。
語っている相手の話を微笑んで聞いて。

「自分の身は自分で守ろうよ…
 部下の人たち苦労してそう」

手を離すと困ったように笑い、部下の人たちの苦労を思って。

「やっぱり、武器とか話してたし騎士様だったんだ。
 強い人は魅力的で好きだよ!
 ――どんな対価?」