2018/05/06 のログ
マリアージュ >  
「そうなの・・・かしら?。
 挨拶したり、お茶をしましたりするだけですわ?
 ――そんな場所が一杯・・・ちょっと探検したくなりますわね?」

小さく桜色の唇をあけまして、建物をきょろっとゆっくりと見回します。
もしかしたら、あそこ、壁に見えますけど扉なのですかしら?
と、何でもない所を見て考えてしまうのです。

「?」

固まった様子に、どうしましたの?という、無警戒な信頼するような視線です。
猫が、に”ゃ、とバカにした顔を少しした気がするかもしれません。

「あ、はいっ!」

と、ゆっくりとした歩みで続こうとするのです。
そして見上げて、こぼれる黒い髪をなんとなしに見ながら。

「――あの、他の、その、騎士見習の方々って、どこでどのような練習とかしておりますの・・・?。
 あっ、きゃっ!」

と、質問しながらだと、足元がおろそか。
特に引っかかる場所もなかったのですが、躓き倒れそうになるのです。

ゼロ > 「はは、自分はお茶の作法も何も知らない兵士ですから。
 戦いの方法ならいろいろわかりますが、マナーとかはとんと。
 なので、大変なのですよ。

 探検する時はどうか誰か、詳しい人と一緒にお願いしますね?」

 迷子になると大変ですから。と周囲を見回している彼女に笑ってみせる。
 なにか気になっている様子の相手、今は特に隠し扉とかはなさそうだけど、気になるのだろう。

「はははは。」

 猫の馬鹿にしたような顔、なんか馬鹿にされてるような気がするけれど、やはり自分のミスは間違いではないので笑うしかない。
 なんか、すごく頭良さそうな猫である。

「自分たちは基本的に師団の練兵場がありまして、そこで訓練しますね。
 あとは、タナール砦での実践の方が多いですか―――っと。」

 彼女の声に反応する。
 ぎゅん、と勢いよく振り向いて、倒れ掛かる彼女に腕を伸ばす。
 そして、両肩に手を伸ばして、優しく受け止めよう。
 お腹の方にはキジトラもいるし、両肩を掴んで彼女の倒れようとする勢いを腕で吸収すれば問題ないだろう、と。

マリアージュ >  
「?。美味しいお茶は、美味しく淹れまして。
 美味しく頂きましたら大丈夫ですわ?。
 ――どなたが詳しくご存知ですかしら?」

当たり前のようにマナーを受け入れているので、難しさが判らず、
首を少し傾げさせますが。
こっそり探検したらいけませんの?、と。
ちょっと唇が尖ってしまいます。

転びかけて、ぎゅっと目を瞑ってしまいますけれど。
鼻を打つこともなく。おそるおそると目を開けましたら、
肩を支えられているのです。
ほっと、安堵の吐息。

「ありがとうございますの・・・。
 あっ、隊長さん・・・」

腕の中に居たキジトラの猫がじたばた。
腕からするりとおりますと、ゼロ様の横に並ぶのです。
歩いて一緒に出口を案内するつもり・・・転ぶのに巻き込まれるのを避けたのです。
また顔をあげますと、

「――でも、わたくし。その騎士様たちの練習するところですけど、
 危ないから一緒に練習したらだめって・・・。
 ――ダナール砦、というところの方でしたら練習できますかしら?」

瞬きしながら、真面目な様子なのです。

ゼロ > 「美味しく入れることも出来ないです。
 飲むことぐらいなら、大丈夫かとは思いますけれど。

 それは、お嬢様の友人関係で、としか……。」

 このすれ違いをどう説明したものだろうか、少年は頭を悩ませる。
 解らないということを説明するにも、ある程度の知識が必要なのだと初めて知る。
 こっそり探検は止めておいたほうがいいだろう、唇を可愛らしく尖らせる彼女に、うん、心に誓う。
 初めて出会うのに、危なっかしい子だということは、把握できた。
 詳しく知る人がいるかどうかは、自分には判らないので、自分で探してもらうしかない。

「大丈夫ですか?お気を付けを。」

 本当にお嬢様全としたお嬢様なのだなぁと。仮面越しに眺める。
 肩を支えたおかげで近くなった顔、とても小さくて可愛らしい女の子だなぁと思ってしまう。
 抱いたら折れるという表現がぴったりな気がした。

「隊長という名前なんですね。」

 キジトラ隊長。微妙にしっくりくる気がした。
 隣に済ました顔で顔の毛をなでているのが見えた、可愛らしい仕草である。

「タナール砦は、練習場ではありません。戦場です。
 人が戦い、死ぬこともある場所です。
 訓練が終わってない人が行くべきところではないのです。
 訓練場でお願い致します。」

 真面目に見上げてくる自分に、真剣に返します。
 彼女を戦場に送り込む戦犯にはなりたくありません。

マリアージュ >  
「でしたら、美味しいお菓子を作って持っていけばいいと思いますわ♪
 わたくしのお友達で・・・一緒に探検してくださる方・・・」

美味しいお茶に美味しいお菓子は大事ですものね、と。
両手を合わせてにこにこご提案なのです。

少し尖らした唇に人差し指を当てて考えます。
ちょっと考えます。
ちらりと、仮面の方の方を見るのです。
そして天井を見て考えるのです・・・お城をよく知ってられますわね。
と、ゼロ様を候補の一人に脳裏に上げ始めているのです。

細く肉付きの薄い肩。
ホルターネックのドレスに覆われた淡い膨らみ。
ふわりと、花蜜にミルクを混ぜたような甘い匂いが少し漂います。

「はいっ、時々会えますお友達です。
 今日は将軍さんや料理長さんとかはどこにおられますのかしら?」

腰をかがめて抱きかかえようと、ちょっと追いかけますと。
するりと逃げられて、ゼロ様の靴の後ろに隠れます。
にゃーん、と。抱えられて転ばれたらたまらん、とばかりです。
歩きたいのね、と腰を伸ばしてまたゼロ様を見上げまして。
ゆっくりと、普通の子女が丁寧に歩く速度の半分ほどの速度と、かなりゆっくりな歩き方なのです。

「え・・・?。そんな場所に行ったりされますの・・・?」

少し蒼い顔をしましてから、慌てて首を横に小さく振ります。
怖いところ、と。両手が胸の前で合わさってしまうのですけれど。

「で、でも。剣をぶんぶんって振る練習、きちんとしないといけないと思いますの・・・」

胸の前の両手を組み合わせるような恰好。
そして手首だけで、見えない剣を振る仕草をするのです。
重いものをもったことがないような、細く華奢な、傷もタコもない指先なのです。

ゼロ > 「お菓子……。店で買うぐらいしか。
 ええ、仲の良い方が良いでしょうね。」

 なるほど、作るか。うん無理☆ 買うぐらいならと、そんな思考。
 そもそもお菓子は高級品過ぎて飴玉一つで狂気しちゃうレベルの食事事情。
 可愛らしい仕草、多分こういう子は人気があるんだろうなあと思う。
 素直で可愛らしくて、人形みたいで。
 彼女の思考の中、選択肢に入っているとは思わない、少年。

 だって、近寄った時にふわりと香る甘い匂い、細い体。
 庇護欲と性欲を同時に持ち上げさせるその少女に、性欲抑えるのに必死だったりもする。

「そうなのか、隊長。
 将軍と料理長……。
 それは全部猫で?」

 すごい階級の名前ばかりだなあと思いつつ、自分を中心に始まる猫と人の追いかけっこ。
 勝利は猫になりました、逃げるのに成功した模様。
 見上げる彼女に、猫は気まぐれですから、とフォローを。

「それが仕事ですし、それに、魔族と戦って撃退するのは、この国を守ることにもなりますから。」

 兵士、ですし、軍人ですからと、気負いなく言いましょう。
 それが少年の世界なのだと。

「戦いは剣だけではないですよ?ほら、僕も剣を持ってません。
 もっと別の戦い方、というのもあるかと。
 お嬢様は焦らずに、もっと自分にあったものを探すのもいいかもしれませんよ?」

 腰の後ろには大ぶりのナイフ。それに、殴る蹴るの喧嘩戦闘も多いし。
 お嬢様はむしろ戦いに出ないほうがいい気がしますとも、言おう。

「と。―――到着しましたね。」

 そう言っていたところ、開けてくる道。
 少し先に、大きな扉、城の出入り口に到着した模様。

マリアージュ >  
唇に当てていました指を外しまして。
下腹に両手を合わせまして。

「はい。仲の良い方と探検させていただきますわ。
 よろしくお願いいたします」

丁寧に、目を瞑り頭を軽く下げて伝えるのです。
いつ探検できますかしら、と。あげた顔は、目じりを薄く桜色に。
朗らかな笑顔で、うふふっ、と楽しみですわ、と小さく笑うのです。

隊長、とゼロ様に言われた猫は。
見上げてにゃーんと、前足でブーツをてしてし。
なんかちょっと偉そうなのです。

「はい、お会いしたことありませんかしら・・・?
 将軍さんは、こう、お鼻の横にこーんな風な模様があります白猫さんで・・・」

と、指先で、自分の鼻から、横にくるりん、とカイゼル髭のような模様があることを伝えるのです。
料理長は、太った毛足の長い猫。美味しいお料理をつまみ食いする猫なのです。

「でもでも、痛いのとか、わたくし、いやですわ」

両手を握り、ぶんぶんと小さく振りまして。
目尻に涙が浮かび、悲しそうに瞳がうるんで揺れるのです。

「でも、わたくし、きちんとオトナのオトコノコの騎士になりませんと・・・」

悲しそうな目が、揺らいでしまうのですけれど。
歩いてみれば、それほどの距離ではなく。
着きました、城の出入り口。横に並ぶ衛士さん。

「まあっ!。もう着きましたの?。
 どこか秘密の廊下でも通りましたの?」

少し驚きました顔で、来た道と出入り口を見比べてしまいます。
そして、また笑顔に戻った表情。

「ご案内、ありがとうございますわ。
 わたくし、マリアージュ・コンラートと申しますの・・・。
 えと、また、よろしくお願いいたしますわ?」

と、裾を少し持ち上げての淑女の挨拶を見せまして。
はにかんだ笑顔をみせるのでした。

ゼロ > 「ええ、ええ。そうされた方がよろしいかと。
 よろしくお願いします。」


 ?
 よろしくお願いします?なにか一寸違うような気がしたもののさらりと言われたのでさらりと返してしまう少年。
 嬉しそうに桜色に染まる彼女の目は、可愛らしさとは違う「なにか」を感じてしまいそうだ。

 「よろしくな、隊長。」

 かなり頭のいいねこのようだ、柔らかなにくきうでてしてし挨拶してくれれば、こちらも挨拶を返さずにはいられまい。

「流石に、このへんは今日初めてなので、将軍さんも料理長も……あ……?」

 料理長、という名前には覚えがないが、度々食堂を襲撃するポッチャリしている猫は聞いたことがある気がする。
 まさかあれが料理長なのだろうか、と思考。

「優しいお嬢様。
 それで、良いのですよ、痛いのは、嫌なこと。
 嫌なことは、するべきことじゃありません。
 剣を持つってことは、相手に、その痛いことを強要するということです。」

 だから、剣は持たないほうがいいと思いますと、と。

「……男の子の騎士?」

 心に決めた相手のために、女騎士になるつもりなのだろうか。
 少年の常識ではそう考えるしかなかった。
 しかし、彼女は剣を持つべきではない、そう思うのでなんとも言う事ができなかった。

「いいえ、中庭と近かったので、直の道を使っただけです。
 ぐるっと回る道もありますので。」

 そう言いながら、少年は見送るために立ち止まる。

「自分は、王国軍第七師団訓練兵、ゼロといいます。
 マリアージュお嬢様。
 また、お会いできればその時には、よろしくお願いします。」

 淑女の挨拶に対して、少年は敬礼で。
 彼女を見送り、後ろ姿が見えなくなれば、仮面の少年は持ち場に戻るのだろう―――

ご案内:「王都マグメール 王城/回廊」からマリアージュさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城/回廊」からゼロさんが去りました。