2018/04/19 のログ
■ゼロ > 友人がいれば、その部屋に行って酒盛りとかそういうのも良いかも知れない。
しかし、友人と呼べる友人が兵舎の中にいないのが少年の現状。
なので、楽しみとして行うことができるのは、少年は食堂で食事を食べるのか。
練習場で訓練をするか、自室で寝るか。
兵士らしい兵士であり、ある意味引きこもりとも言えるかも知れない。
訓練と、休息と任務。
遊びに出かけるというのはレア中のレアである。
そんな少年は、部屋に戻る前に、給湯室でお湯を沸かし始める。
急いで部屋に戻ってから、桶を手にし給湯室へ。
沸かしていたお湯を桶に入れて自室に戻る。
そして始めるのはお湯で布巾を濡らし、鎧を脱いで自分の身を拭き始める。
温泉とか、風呂を使わないのは、全身に彫り込まれている魔法の術式……身体強化の術式を見られたくないから。
特に、首周りの支配の術式は、悪用されてしまえばひどいことにもなるだろう。
だから、いつも一人でこっそりと少年は己の身をきれいにする。
■ゼロ > しばらくして、清拭が終われば、残りのお湯で少年は鎧を磨くことにする。
一人というのは楽なもので、誰か来なければ服とか気にしなくてもいい。
最近は暖かくなっても来ているし、寒さもあまり感じないので、お湯が残っているうちにと考えたのだ。
きつく絞った布巾で鎧を磨くが、まあ、鎧も魔法の鎧であり壊れたところは自動的に治っている模様。
凄いなとか思いながら、汚れを磨き落とし、武器や仮面も拭う。
それが終われば、新しい下着と服を取り出して身に纏い、鎧を身に付ける。
仮面をかぶってから、洗濯する為に、脱いだ服と下着を先ほどのお湯につけた桶に突っ込んで濡らしつつ、洗い場へと移動する。
■ゼロ > 洗い場に移動すると、時間も時間だし、誰もいない。
うむ、と軽くうなづいて少年は桶を洗い場に置く、洗濯板を取り出して、ゴシゴシ、と自分の服装を洗い始める。
面倒くさいことではあるけど、王城の中で仕事をするなら身だしなみは必須である。
服とか体が臭うと、貴族たちはあからさまに言ってくるし、それは部隊全体の迷惑にもなる。
なので、今までは使わなかった石鹸とかいろいろ使って、服をあわあわしながら洗うのだ。
こう、魔法が使えれば消臭とか脱臭とかそういうのが簡単にできるのだけれども。
魔法力が0な少年は残念ながらそういう手が使えない。
なので、ゴシゴシと自分で洗うしかなかった。
ずっとそうだったので手馴れているものではあるが。
ゴシゴシと、泡立てて洗って水を流して絞ってから桶に入れなおし、少年は綺麗になった、と満足そうに頷く。
仮面の効果を無駄に使って、ちゃんと匂いとか残ってないこととか、石鹸で綺麗になっているかも確認してたりもする。
■ゼロ > 洗い物も終わったし、あとは明日の準備をして寝るだけである。
明日も……?
明日は、仕事だっただろうか休みだっただろうか。
日程を覚えていないことに気がついた。
まずい、部屋に戻ったあと、確認に、詰所まで行ってから寝よう、そう考えて、少年は急ぎ足で自室に戻ることにした。
自室に戻るなり、急いで桶を置いて部屋を出る。
そして、迷惑にならない程度に急ぎつつ、詰所へと。
朝番だったら大変なことになる、もう寝てる暇もなくなるだろうから。
こういう時、時間が不定期なのは嫌だなぁ、と思ったりもする。
■ゼロ > しばらく走って、第七師団の待機詰所に到着する。
同僚に軽く挨拶をしながら、今日の任務のシフトを確認することにする。
友人がいれば聞けたのだろう、しかし、そういう仲間がいないので聞くことができない。
なので、自分で確認をする。
明日のシフトを確認してああ、なるほど、と納得した結果。
少年は、自室に戻って休むことにする。
早朝の仕事ではなかったのだけは、安心できた―――
ご案内:「王都マグメール 王城/兵舎」からゼロさんが去りました。