2018/03/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城2」にアリスさんが現れました。
アリス > 今夜のお仕事は知り合いの王族の方の私室で行われたサロンコンサート。当然自分の実力で呼ばれたわけではないことをわかってはいても、人前でしかも今晩は喉の調子もよく歌えたことは素直にうれしくて少々浮かれ気味。

「ん―――♪今日はいいお仕事が出来て良かったぁ……」

鼻歌交じりに庭園内を足取り軽く歩いていけば、ふと視界にはキラキラ輝く星空が見えて。時折頬を撫ぜるひんやりとした風はそれまでの興奮した身体には心地良くうっとりとしたように瞳を細めて暗黒の中きらめく星々を眺め。

ご案内:「王都マグメール 王城2」にジュンさんが現れました。
ジュン > 「さて、と今日の様子は……どうやら何かあったが終わった後みたいだな…」
王城の中にしては何やら不釣り合いな外套を纏った青年が庭へと入ってくる

「とここは…庭園か、かーっ王城ともなるとこういうとこも整ってんなぁ」
そんな青年は庭園を物珍しそうに眺めながら辺りを散策し始める

アリス > あの星は何という名だったか、あちらの星々はきっとあの星座に違いない。そんなことをつらつら考えながらしばらく夜空を眺めていたらすっかり首が痛くなってしまって。

「んー…!」

両手を軽く腰のあたりまで持ち上げて、身体を伸ばしてほぐし。きっと両親がいたならば眉を顰める行為だけれども今ここには自分のほかは居ないはず。そう思っていたのだけれど…。

「あ…こんばんは。あなたもどなたかにお呼ばれだったのかしら?」

ふと前方に視線を向ければ見知らぬ男性の姿が視界に入って、慌てて身繕いをして近寄っていき

ジュン > 人がいるとは思わなかったのか呼びかけられれば
若干驚きつつも平静を保ち
「おっと先客が…いや俺は特にそういうでは…
そういう君はここで何を?」
実際勝手に潜り込んだだけで誰かに呼ばれたとかそういうのはない
それを誤魔化すかのように質問を返す

「それにしても…ふむ…」
質問をしている間に彼女の容姿に気付き
少し値踏みするかのように観察をし始め

アリス > 目の前にいる男性は見たことがない人だけれども、果たして王族の方だろうか、はたまた貴族の方だろうか。いずれにしてもこの場所柄きっと危ない人ではないはず。
そんな安易な考えでにっこりと笑みを浮かべて彼の前に立ち。

「私?私は王族の方のサロンでコンサートをしてきたのよ。…どうかしまして?」

争いが多いこの国のこと、誰が誰の政敵かという問題もあるからお名前は出さない方がいいのだろうと判断してそこは濁し。
すると頭のてっぺんからつま先までじっと値踏みすような視線に気付いて、きょとんとした表情浮かべながら首を傾げ

ジュン > この場所が幸いしたか特に探りを入れる様子もなく
彼女の笑みに警戒を解き
「成程コンサート…すれ違った人はそれか
ん?あぁ、なにちょっと君の見た目が麗しくてね少し見惚れていたのさ」
と歯の浮くようなセリフを言いながらすっと近づいて行き

アリス > 近づいてきた男性は外套越しでも筋肉質の身体をしていることが分かる。
さらに近寄ったことで暗がりにしか見えなかった容貌は“白っぽい”とよく言われる自分とは真逆のものでついつい見とれてしまう。

「まぁ!麗しいだなんて…お世辞でもうれしいわ。貴方はお口がお上手なのね。
私はアリス。貴方のお名前は?」

あまり容姿を褒められた経験がなく、さっと頬を赤らめて気恥ずかしくなり視線が合わせられなくなる。
慌てて話題を変える様に名を尋ね。
しかし彼が近寄ってきてからというもの、彼の動きに合わせて何とも言えない香り…甘やかな匂いが鼻腔をくすぐっている。
きっと庭園内の花の香りが夜風に乗ってここまで来ているのだろうと軽く考え。

ジュン > 「いやいやお世辞だなんてそんな事は全然
俺はジュンと言います、アリスさん…名前も素敵だ」
そう言って近づいたかと思えば
彼女の顎に手を伸ばしてはくいっと持ち上げ目線を合わせさせようとする

アリス > 些かぼんやりと漂う香りのことを考えていたならば突然己に触れる自分以外の体温に気付き、なされるがままに顎を上げれば男性…ジュンのこの夜空のような漆黒の瞳と視線が混じり。

「っ……。は、離して…、くださ、い…」

見知らぬ男性からの突然の行動―――しかもこんなことをされたのは初めてで、果たしてどうしたらよいのかわからず、脳内はプチパニック。
自分自身ではキッと彼を睨んだつもりが、実際には眉尻を下げての困り顔を浮かべている体たらくで。

ジュン > 「ふふふそんな折角お近づきになれたんですからそう言わずに」
そう言って一応手を離しはするが

「それに折角出会えたんですし、ね?」
そのまま横に回りなれなれしく肩を抱き寄せてくる

アリス > 「きゃっ…」

顎を掴む手は温かく優しい力加減ではあったが、あまりに突然で世間慣れしていないがために少々失礼な声を上げてしまった。

「それはそうですけど……!突然すぎます…よ…もぉ……」

肩を抱き寄せられたならば、最早振りほどくことなどできなくて。困ったように眉を下げて情けない声色で文句を言いながらも、こてんと肩に頭を預け。頭部を支える肩は逞しく、女性のものとは違って何とも言えない安心感を感じる。

ジュン > 「出会いというものはいつだって突然ですよ
だからこういうことも突然なんですよ」
とよくわからない理屈を並べ

「さ、この出会いを祝して何処か空いているお部屋で語り合いましょう」
と彼女を寄せたまま歩き出していく

アリス > 「そういうものなのでしょうか…。よくわかりませんけれど、ジュン様がそうおっしゃるならそうなのかしら?」

頭を預けてぼんやりと出会いというものをぼんやり考えていると、どこかへ、と言われるがままについていくことに。
都合よく空いている部屋が見つかれば、自分がまだ知らない世界の話を聞いてみよう。或いは彼自身の話でもいいかもしれない。きっと周りから見ても対照的な二人はそうやってこの場を後にして―――

ご案内:「王都マグメール 王城2」からアリスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城2」からジュンさんが去りました。