2017/07/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城 庭園」にルシルさんが現れました。
■ルシル > (ここ数日、己の許を訪なう者が居ないのは、どうやら何かの催しが原因らしい。
普段は人目につく所へ出て行くことなど出来ぬよう、己の部屋の前には
常に複数の見張りがついていて、たとえ夜更けであっても、
こんな風に外の土を踏み締めることなど許されない。
誰も、己に外の世界のことなど教えない。
平日と休日、祝日の概念すら、誰からも教えられることはない。
けれど、それでも、常ならざる浮ついた空気を、己も肌で感じていた。
だからもしかして今なら、外の光を浴びることもできるかもしれない。
その目論見は、こうして一応の成功をみていた。
でも本当は、どうせならば―――――)
……おひさま、を、浴びてみたかった、な……。
(銀色に輝く月を仰ぎ見て、ぽつりとひとりごちる。
勿論、お月様の光だって素敵だし、花の香りはとても甘くて心地良い。
ないものねだりはやめて、この幸運を楽しむべきだ、と結論づけると、
素足で散策路の土を踏み締め、のんびりと歩き始めた。
四季咲きの薔薇が咲き乱れる、庭園の片隅。
少し遠くにみえる東屋へ寄ろうか、それとも微かに聞こえる水音を頼りに、
何処かにあるらしい噴水を目指そうか―――――。)