2017/05/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城2」にゼノビアさんが現れました。
ゼノビア > 今宵は燕尾服のジャケットを着込んでいない軽装だからか、身体が軽くこんな気分で散策するのは久しぶりの事である。
そんな今宵の散策先は富裕地区ではなく王都マグメールにある王城で、どうやって入場したかと問えば正式に協会を通して正面からの入場であった。

自分が所属している組織がどんなモノなのかブロンズの位であり且つまだ正式な主が居ない主従関係の結べていない未熟者には踏み込んではならない領域の話しで……とにかく、早く正式な主人を見つけろと言う事なのか、申請したらあっさりと入場許可書みたいなモノを貰う事ができた。

たぶん無くても入れるのかもしれないのだが、其処は執事として形骸化したルールであっても違わないのが生き様であり執事としてのルールであった。

主人の言葉を守ること、主人とその家を守ることは基本でありルールを遵守する事はそれに繋がることで破ると意外と手痛いペナルティが待っている。
その中にはバレなければ何をしても良いという大前提があるのだから、それは心情に従って行動すべきと言う理念が……。

と、一人でいると色々と考えてしまうようだ。
今は散策途中で少しだけ歩きつかれ、無数の客室が並ぶ廊下の半ばで壁に寄りかかり休憩中である、その口には以前購入した果実を練りこんだ飴玉を放り込んでいて、モゴモゴと独り言が言葉にならずに済んでいた。

――無数の同じようなデザインの扉が並ぶ廊下
そのどれもが来賓客が寝泊りする部屋、の筈である。
開けて中を覗く事は先ほど上げたマナーを遵守するという理由で出来ないし、もし万が一誰かしらが居たら眼も当てられない。
なので今は廊下の壁に少しだけ周囲から見えない感じで背中を預け、両手は重ね臍の下辺りに落ち着かせて、誰かを待つようで何かをしているようで、ただただ飴を食べて糖分を補給していた。