2017/04/09 のログ
■ツァリエル > 王様のいる城、という言葉にツァリエルはちょっと困った顔を向ける。
「この国の王は随分前から不在、というか空位なんです。
今は誰が王になるかを決めている最中と言うか……
それで色々揉めていたり話し合っていたりで……、すみません、こんな話は退屈ですよね」
それだけ零すとそそくさと話題を変えようとする。
次にティエンファから聞いた話から、王族の一人の名前を聞いて驚いた声を上げる。
普通、王族に絡まれて無事で済むものは少ない。それがどんなに悪いのが王族側であってもだ。
「よくご無事でしたね……。ああでも本当に良かった。
もしまたお城で困ったことがあったら僕を呼んでください。
仲裁ぐらいはできると思いますから」
本当に心配したような、それでいてティエンファが悪いのではないのだろうことを知ったような顔で、そう言った。
途中、絨毯の柔らかさや調度品の豪華さに驚くティエンファににこにことしながら
自分も来たばかりの頃はそんな反応だったことを思い出してくすりと笑った。
「ええ、本当にすごいですよね。贅沢な造りのお部屋だと思います。
もっと上の階層には広いお部屋もあるのですが、見てもらったほうが早いでしょうね」
そう言って更に廊下を進んでいくと舞踏会などでよく使われる大広間へと抜ける。
豪華なシャンデリアがいくつも下がり、人が100人は収容できそうな広さの部屋。
そういった数々の王城の部屋を見せながらティエンファを案内していくことだろう──。
ご案内:「王都マグメール 王城/騎士団訓練所」からツァリエルさんが去りました。
■ティエンファ > 「空位…え、そうなん!? でもここ王国だろ? トップが居ないのに国が回ってんの?
…はぁー、なんというか、大変なんだな、王族ってのも
すんなり、頭が良くって凄い王子様が後を継げば良いのになあ」
状況を良く判っていない異邦人は思ったままを口にする。
しかし、ツァリエルの何とも言えない表情と、露骨な話題変換に首を傾げた。
「ああ、丁度冒険者の知り合いが通りかかって、二人でかく乱して逃げたんだ
うん? 仲裁って…相手は王族だぜ? 司祭見習いじゃああのチンピラ王子の良い的になっちまうよ
でもそうだな、そうやって気にしてくれるなら、何かあったら呼ぶよ ありがとな、ツァリ」
そして、客間から大広間に向かう二人…その途中で何度かすれ違った貴族や使用人らしい一太刀。
それらが、すれ違う前に丁寧な礼をこちらに向けることに違和感を覚えたが、それをツァリエルに聞くのは、
次の機会になるのだろう…。
ご案内:「王都マグメール 王城/騎士団訓練所」からティエンファさんが去りました。